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高校物理の教科書で気体の分子運動論の説明をよんでいるときに、気体が立方体の中に封入されていると仮定して、壁との衝突はすべて弾性衝突として考えるとかかれているので、壁と垂直な方向の速度は衝突により向きが逆になり速さは同じとわかるのですが、3次元のなかのその他の2方向の速度は力を受けないので、このときの衝突ではほかの2方向の速度は変化しないと、特に理由説明もなく、当然のことのように書いているのですが、壁と衝突したとき、弾性衝突であっても、摩擦があれば、壁に垂直でない向きの速度もへんかするのではないでしょうか?摩擦がはたらかない、もしくは、無視できるとするとそれはなぜなのでしょうか?考え方の理由を教えてください。よろしくお願いします。

A 回答 (7件)

#6です。


見直してみるとあちこちに書き間違いが見つかります。申し訳ありません。
大きいところだけ訂正しておきます。言葉のダブりや脱落はすみませんが読みながら訂正してください。

>気体の種類に関係なくほぼ3になるということが驚きなのです

「気体の種類に関係なく」ではありませんね。
「金属の種類に関係なく」です。

こういう風に文章の一部だけを抜き出すと単に「3」となっていることもおかしいという印象になりますね。でもこれは元の文章でモル比熱の値が3Rであると書いたときの前の係数だけについて問題にしているということがわかると思いますので訂正はしません。
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単純に架空の現象を扱っているのではありません。

あくまでも実在する現象を踏まえての単純化です。ある仮定を置けばどういうことが成り立つかをただ調べたということでもありません。「知りたいことがある」、「その説明をしたい」ということから採用された仮定です。荒っぽくてもいい、とにかくまず説明の道筋をつけたいということです。その仮定の妥当性は現象との突合せで検証されます。
「容器との間にエネルギーのやり取りが起こりうるとは考えない」というのではなくて「エネルギーのやり取りが起こらないとしてもいいような場面が存在するのでその場合について考える」ということです。それが「平衡状態が実現しているとして考える」ということです。気体の状態方程式はもちろんのことですが熱力学の理論のほとんどは平衡状態が前提になっています。気体の温度と容器の温度が異なれば当然熱の移動が起こります。これは容器の壁に衝突したときに運動エネルギーに変化が生じるということです。平衡状態が成り立っていればマクロには温度変化は生じません。ミクロには揺らぎは生じているでしょう。これをさらにミクロにも温度変化が生じないとしているのは単純化です。これによって容器を滑らかな完全反射壁におきかえることができます。壁の物質的な構造を考えなくてもいいようになります。
エネルギーと熱とが等価であるということはすでに知られていたことですから温度が一定であれば気体粒子の運動エネルギーも一定であるだろうというのは認めてもいいことです。しかし、その運動エネルギーと熱とがどのような関係になっているのかはまだわからないことだったのです。したがって「熱」との関係で出てくる「温度」との関係もまだこの段階ではわからなかったことです。温度と熱をつなぐ係数が比熱です。比熱は実測にかかってくる量です。気体分子運動論で気体分子のエネルギーと温度の関係を導けば比熱で現象との突合せができるようになります。それによって気体とはどういうものであるか、理想気体とは具体的に分子がどのような状態にある気体のことなのかも明らかにしてくれるのです。(比熱はマクロな量ですから当時、かなりのデータがそろっていたと思います。吟味もされていたはずです。水素や酸素、窒素の定積モル比熱が種類に寄らず(5/2)Rになることも知られていたことですがそうなるのかの説明はできていなかったのです。金属のモル比熱が金属の種類に依らず3Rになるというのも説明ができていなかったことです(・・・これはデュロン・プティの法則と呼ばれています)。これらの説明はミクロは理論を作らない限り不可能ではないかというのが気体分子運動論のきっかけの一つです。(・・・「3R」になると言ってもぴったり3であるということではありません。2.9であったり3.1であったりいろいろです。気体の種類に関係なくほぼ3になるということが驚きなのです。理論にはこのばらつきに応じた近似があってもいいということです。比熱の値は検索すればすぐに知ることができますから一度調べてみるといいでしょう。)

教科書に出てくる説明では気体分子運動論で得られた結果を使っている場合が多いです。気体分子運動論は後から出てきます・・・と言うか、化学で先に出てきて、物理で後から出てくるというおかしな構造になっています。「何をいまさら」という印象になってしまいます。仮定の意味や、妥当性を考えるということが出てきません。何を問題にしてそういうことをやったのかいう問題意識も見えてきません。近似の粗さばかりが目につくようになります。

「容器との間でのエネルギーの移動は考えない」ということが成り立てば「衝突の前後で速さは同じである」ということが出てくるのではありません。さらに別の仮定を置く必要があります。構造を持たない気体粒子(=剛体球)で考えるという仮定です。原子1つでできた物質がそれに該当します。2原子分子や3原子分子では仮に剛体であるとしても「衝突の前後で速さが変わらない」ということは成り立ちません。まず、剛体球モデルで得られた結果を吟味し、単原子気体の実験結果と対応させます。その結果を踏まえて多原子分子に拡張することを考えます。
アルゴンは単原子気体の代表です。空気中に1%ほど含まれていますのでふんだんにある物質と考えていいでしょう。化学的に不活性であるということから「アルゴン」という名前が付けられたそうです。でも反応しないのですから原子1つなのか2つなのかはすぐにはわかりません。比熱の値が2原子分子に特徴的なものであるかどうかでの判断は可能です。単原子気体と2原子分子気体との比熱の違いは2倍の違いではありませんので物質量の違いとは分離して判断できます。

理想気体について「体積の影響、分子間力の影響を無視することができる気体である」という説明が化学の教科書の初めの方に出てきますが気体分子運動論の結果からわかったことです。あなたは近似の粗さについて疑問を持ったようですがそういう近似でボイルの法則が出てくるのです。圧力の表現を求めると体積に反比例するという結果が出てきます。そこから逆に理想気体はそういう近似の当てはまる気体だということが言えるのです。金属の中に含まれている伝導電子に対して気体分子運動論と同じような取扱いをしてみます。電流が電圧に比例するという結果が出てきます(こういう取扱いはド・ルーデモデルと呼ばれています)。オームの法則の成り立つ根拠が明らかになったことになります。「自由電子」という言葉はこの結果を踏まえて使われだしたものです。

教科書にある用語や記述が結果の先取りで書かれているということがわかると思います。
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 物理や科学の世界では、物事の本質を把握するために、本質には関係のない枝葉末節の部分を切り捨てて「理想化」し、そこで成立する本質的な「法則」「原則」を導き出そうとします。

「方法論」ということです。
 そういった「机上の理想論」は、経験上の現実世界とは遊離してますが、経験上の出来事だけでは物事の本質が見えてこないのも事実です。

 従って、「科学」の勉強にあたっては、「理想の世界ではどのようになるのか(経験にとらわれずに本質的な出来事を思考実験する)」ことと、「現実の問題ではどうなっているか(理想の世界と現実の経験とのギャップを埋める)」という2つの「現象を想像できる力」を養うことが大切です。

 教科書に載っている「公式」は「理想の世界」なので、これを暗記して試験の問題は解けても、現実の世界に応用したり、具体的な問題解決にはすぐには適用できません。上に書いたような「創造力」を身につけるようにしてくださいね。これがなかなか難しいのですが。
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 考え方はいろいろあります。

例えば、理想気体だとすれば、摩擦は考えません(摩擦が無いと仮定しているのが理想気体、と言い換えても可)。

 摩擦が有ると考えてみるとします。摩擦は熱を生じますから、衝突により温度が上がり、分子は速度を減じます。すると、温度が高くなるために、次に衝突してくる分子により高い速度を与えることになります。これが多数あるとして平均を取ると、空気分子の平均速度は一定であるという結果になります。

 さらに、容器内と外が同一の温度の空気だとすると、熱平衡状態になっていることになります。内部の微小な変化が容器壁を通じて外部に微小な変化を与え(共に空気分子の速度)、かつ、外部からの微小な変化が容器壁を通じて内部に微小な変化を与え、多数の平均として見れば空気分その速度は一定になります(※容器内の温度が上がって外の温度が下がる、あるいはその逆が起こり、温度差が生じるというのは熱力学としては原理的に無いとしている→もし有るのなら永久機関が作れる)。

 弾性衝突でないとしても(現実的には弾性衝突ではない)、結果的には弾性衝突と考えたのと同じ結果になる、というわけです。
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分子レベルで衝突を考えるのですから、この衝突は電子雲による電気的な反発となります。


ですから、摩擦が発生する理由がありません。
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> 壁と衝突したとき、弾性衝突であっても、摩擦があれば、


> 壁に垂直でない向きの速度もへんかするのではないでしょうか?
摩擦があれば、弾性衝突になりません。
弾性衝突というのは、運動エネルギーの損失が0の衝突のことです。(面に垂直にぶつかった場合で言えば、ぶつかったときの速度が100%逆向きで再現される衝突のことです。)
摩擦があると、エネルギーの一部が摩擦熱に変換されるので、運動エネルギーが減り、これは弾性衝突ではありません。
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そもそも理想気体での挙動を、多数の分子が任意の方向に運動しているという「モデル化」をして熱力学・統計力学の基本形を作っているだけだからです。



実際は、「分子の排除体積があるから、絶対零度で体積は0になれない」とか、「壁面への分子の陥入や吸収が起こる」とか、現実的な条件付けをするのはいくらでも可能ですが、

それで理論的な取扱いをするのが困難な複雑な式になるくらいなら、まずは簡略化した理想状態での式を理解し、活用しきれるようになってから、具体的な気体分子と壁の素材分子とその浸透係数などを盛り込んだ式を作って、特定の素材・ガスにしかなりたたない式を立ててシミュレーションなどに活用なさってください。
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