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本を読んでいると、「エントロピーの発生、増大」とった表現とたまに出会いますが、一体どういうことを言っているのかよくわかりません。辞書を引いてもよくわかりませんでした。どなたか解説おねがいします。

「…夏だろうが冬だろうが温度が一定であるという秩序こそが文明にとって大切だと考えるべきなのです。しかし、秩序をそのように導入すれば、当然のことですが、どこかにその分のエントロピーが発生する。それが石油エネルギーの消費です。」

エントロピーとは何かと引き換えに発生するものなのですか?今もっている知識は「エントロピーの増大=無秩序状態になる」ということと、「自然は必ず秩序から無秩序に向かう」ということぐらいです。このことについても解説してもらえると助かります。

A 回答 (5件)

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 熱力学第二法則がエントロピー増大の法則なのですが、難しいことは一切言わず、身の回りで見られる現象面だけで説明することにします。

 熱いものは放っておくと自然に冷める。コーヒーにクリープを入れるとかき混ぜなくてもやがては混じり合う。水は高いほうから低いほうに流れる。リンゴは木から地面に落ちる。岩石は風化して砂や土になっていく。綺麗に整理しておいた机の上もそのうち乱雑になる....
 こういうふうに、自然というのは(手をかけない限り)何か特定の高い(秩序がある)状態から乱雑なあるいは拡散した状態になっていく…というのがエントロピー増大の法則です。これは自然の原理なんです。

 これをもっと拡大解釈すると情報の世界にも通用します。機密性の高い情報はやがては漏れたり流布して誰もが知ることになり、情報としての価値が薄れる。高度な知識もいずれは普及して常識化し、知識と言うほどではなくなる。最新モデルの製品は発売したときから陳腐化を始め、作られた制度は運用とともに活力が失われ有名無実化していく。感動的な芸術も次第に輝きと人々の関心が薄れる…という具合です。

 エントロピー増大という自然の原理に逆らうためには、人手などの外力をかける必要があります。たとえば、製品の使用が終わりゴミや屑と化して散逸した(エントロピーが増大した)ものを収集し分別し場合によっては精錬や高純度化すれば、エントロピーが小さい状態になります。
 「捨てればゴミ、分別すれば資源」などと最近よく言われます。ゴミ化すればエントロピー増大に行きますが、分別して純度・濃度を高めればエントロピーが小さくなります。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます!
具体例がとても分かりやすく、あまり熱力学について知らない私でも納得することができました。
「自然は秩序から無秩序へと向かう」と言われても「秩序」がどういう状態で「無秩序」がどういう状態を指しているのかいまいちわからなかったのでisoworldさんの示してくれた具体例と説明はとても参考になりました。エントロピーが大きい、小さいということがどういう状態をさしているのかについての理解が一歩深まりました。ありがとうございます。

お礼日時:2015/03/18 19:50

水は加熱すると、温度が上昇します。

その熱量をエンタルピ-と言い、カロリ-で表現します。
水が1気圧100゜Cになると、温度上昇は止まります、加えた熱量は水に吸収される形態になります。その吸収された、熱量を、エントロピ-(潜熱)と言い。やっぱり、カロリ-で現します。水という液体が1気圧の元で、気体、に転化するのに必要な、エントロピ-は、273 カロリ-、て゛したか?小学校で教えられたはずです。
また、水が、水蒸気に転化すると、体積が1500倍になる。と水の分子が1500倍になると誤解されそうな教わり方、されませんでしたか?分子が1500倍に膨らむわけではありません。
吸収したエントロピ-によって、分子の振動、回転、など運動などのに転化する間は、温度が上昇しないのです、その運動によって分子は拡散を志向し、閉塞されると、分子の衝突が、熱となり圧力となります。熱=衝突回数=圧力=体積 が気体の法則 となるのです。
衝突を質量×速度 速度=距離×時計 と置くと、これら。変化を起こす縁となる、単位はすべて、同じものであり、カロリ-に換算されるものなのです。エントロピ-とエネルギ-はやはり、カロリ-で現される、おなじものです。エントロピ-と言う、言葉=概念 を使うなら、エネルギ-という言葉は重複する、いらないものです。エントロピ増大の法則? 学者の思いつきの、理屈と飯粒は何処にでもくっつく、たぐい、でしょう。
地球の温度は、太陽からの光線=エントロピ-  の流入、固定、と反射と夜間の放出、の差が基本であり、
歴史的にも、流入が大きいから、生命による固定が必要であったのです。
その固定されたエントロピ-を放出するのが、化石燃料であり、物質のエントロピ-を放出するのが、原発、なのです。原発は発生させた、熱量の1割を電力に転化し、9割で海を温めているのでは?温暖化の主犯は、既に原発、かも?
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何かで、利用できないエネルギー、と理解したことがあります。


>秩序をそのように導入すれば、当然のことですが、どこかにその分のエントロピーが発生する
出典がわかりませんが、必ずしも全面同意しかねます、この内容が正しい?保証は?です。
宇宙の果て?の向こうはエントロピーの世界かもしれません。
そういえば、だれかの説では、エネルギー(エントロピー)の揺らぎが宇宙の始まりとか・・・。
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エントロピーとは、何も方向性がないという方向性です。


ある単位がたくさんあり、運動してぶつかりあっていると、
ランダムな分布になって行きます。
ただ、それは均質になっていくというのでもありません。
たとえばトランプを切ると、最初の模様別&数の順番から、
どんどんランダムになっていくと言えそうですが、実は
52(トランプの枚数)の階乗分の1の確率で、元通りの
整理された配列になるのです。
それでも、それは非常に小さい確率なので、「どんどん
ランダムになっていく」というのが妥当な気がします。

しかし、その「ランダム」な配列の1つの配列と、「整理
された配列」を比べて、どちらの配列になる確率が大きい
かというと、実は等しいのです。
先に「どんどんランダムになっていく」というのは、その
ランダムな個々の配列を区別する我々の能力の欠如によって、
異なる配列を「ランダムな配列」とひとくくりにする事で、
それぞれの確率が足し合わされて、大きな確率になっている
だけなのです(どこまで行っても特定の方向性ではなく、
方向性がないという方向)。

自然においても、「どんどんランダムになる」とはいっても、
ある確率で秩序は生じる(負のエントロピー)のも含めての
ランダム(エントロピー増大)なのです。
つまり、「全ては崩壊して無秩序に向かう」のではなく、
無秩序の中に常に秩序が発生し、それに対して無秩序化が
淘汰として働き、進化(負エントロピー)を導くのもまた、
エントロピーの必然なのです。
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書いておられるように、エントロピーとは乱雑さであり、自然界のものは


全てエントロピーが増大(乱雑で均一な状態になる)する方向に向かいます。
野坂昭如の「火垂の墓」に、セツコがコップの水にサクマドロップを溶かして
砂糖水にして飲むシーンがあります。サクマドロップの状態では砂糖の分子だけが
集中していたエントロピーが小さい(整っている)状態ですが、水に入れると
混ぜなくても確信し、全体が均一の砂糖水、すなわちエントロピーが大きな状態に
なります。この砂糖水から砂糖を精製するには人間が手間とエネルギーを加えることが
必要となります。

>夏だろうが冬だろうが温度が一定
外気の温度は季節によって変化します。
部屋の温度と外気の温度を違う状態にすれば、全体として均一で無い部分が生じ、
エントロピーは小さくなります。このような状態にするにはエネルギーを消費して
エアコンを動かす必要があります。冷房または暖房した部屋はエアコンを切って
放置すると数時間後に外気と同じ温度になります。これは全体としては均一に
なったということでエントロピーの増加になります。放置すればエントロピーは
増加します。

>エントロピーとは何かと引き換えに発生するものなのですか
そうではありません。
放置すれば自然界の物は全てエントロピーが増加する方向に向かいます。
エントロピーを減少させるには人間がエネルギーを使う必要があります。
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この回答へのお礼

解説ありがとうございます!
この文章においてエントロピーが大きくなるとは、部屋の外と内の温度が均一になるということを言っていたのですね。そして、その状態をエントロピーが小さな状態に変えるために必要なエネルギーが石油によって産み出される電気、だとこの文章の著者は言いたかったわけですか…
Saturn5さんの説明のおかげでエントロピーに関する理解が深まっただけでなく、文章の内容もよくわかりました。ありがとうございます。

お礼日時:2015/03/18 20:19

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