神が物書きになろうとしたとき、ギリシア語を学んだということは味のあることだ。しかもあまりよく出来なかったということも。
(ニーチェ『善悪の彼岸』第4篇121 中山元訳 光文社文庫176ページ)

ここでニーチェは、新約聖書について論評してゐると思はれますが、聖書のギリシア語はそんなに「出来」がわるいのですか。

質問者からの補足コメント

  • 詳細な御回答ありがたうございます。これから仕事ですので、お礼は帰宅後にあたらためていたします。ラテン語は「軽いもの」、複数形で、具体的にどんな軽いなのかすぐにはわかりかねます。ギリシャ語χοινήは、κοινήの誤りだと思ひます。どちらもコイネーと読みますから。御承知のとほり、新約聖書の時代の各地で使用された共通ギリシャ語です。

    No.1の回答に寄せられた補足コメントです。 補足日時:2015/04/30 07:02
  • 用例の探索はいつも苦労するのですが、ラテン語辞書サイトのAutorenのところで使用者だけは教へてくれる、といふことなのでせうか。どの作品のどの部分かといふところまでは書いてくれてゐないのですか。

    No.4の回答に寄せられた補足コメントです。 補足日時:2015/04/30 23:23
  • 入力欄の下に、ローマ字変換の規則が書いてありました。すみません、きちんと見てゐませんでした。

    No.7の回答に寄せられた補足コメントです。 補足日時:2015/05/01 21:47

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A 回答 (9件)

こんばんは。



>聖書のギリシア語はそんなに「出来」がわるいのですか。

はい、そのようです。
しかしその前に、ニーチェのこの文章は訳しにくいですね。アマゾンのレビューで、この訳が一番いいという人がほかの訳と比較していました。ちくま文庫の全集版の訳が出ていないので、それが気になりましたが、何とも言えません。

Es ist eine Feinheit, dass Gott griechisch lernte, als er Schriftsteller werden wollte – und dass er es nicht besser lernte.

げに意味深いかな――。神が著作家たらんとしたとき、まずギリシア語を学び、しかも平人以上によくは学ばなかった。(竹山道雄訳、新潮文庫)

神が著作家になろうとしたとき、ギリシア語を学び、――しかも普通より以上によく学ばなければならなかったことは、何とも妙味のあることだ。(木場深定訳、岩波文庫)

Feinheitという語に皮肉を感じます。「繊細さ」「洗練」「上品」「微妙な差異」などが基本的な訳語です。besserの訳にもみな苦労しているようです。誤訳の危険を覚悟の上で、アフォリズム風に「意訳」してみました。

神が執筆家になろうと思ってギリシア語を学び――しかし上達しなかったということが、奥ゆかしいところではないか。

ニーチェのこの文章の意図はキリスト教の批判的風刺で、ギリシア語云々は象徴的に言っているだけでしょうが、そこは文献学者だったニーチェのことですから、抜かりはないと思います。「若きゲーテの解釈学と聖書釈義」という書物にヒントがありそうなのですが、ラテン語とギリシア語がわかりません。ちょっと見てください。「res leviores」は「火打石」ですか? ギリシア語の言葉は、古典ギリシア語―ドイツ語の辞書で探したのですが、文字の読み方もわからないので、見当が付きません。

********************

ニーチェがこの警句で断言しているように、新約聖書の・・・(ギリシア語)は、古典期の「純粋な」ギリシア語との著しい矛盾を示しており、アッティカ文学の古典的作品で鍛練を積んだ文献学者のイメージと一致するところがほとんどない。すでにロッテルダムのエラスムス(デジデリウス・エラスムス)や16世紀のほかの人文学者たちが、自分たちの新約聖書の翻訳の中で、これらの言語的汚れを緩和することを課題と見ていた。

********************

このようなことが書いてあります。また、この少し前に、ヘブライ語のテキストの母音記号までもが精霊の言葉を書き取ったものである、という偏狭なドグマがあったこと、その母音記号がのちに付け加えられたものであるという証明が、正統派天啓学を窮地に追い込むことができた、などと書かれています。この箇所は、ギリシア語に関することではなさそうですが、よくわかりません。いろいろあるのですね。

トーマス・ティルマン 「若きゲーテの解釈学と聖書釈義」
https://books.google.co.jp/books?id=KCdmuImCNJUC …
「ギリシア語と神」の回答画像1
この回答への補足あり
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この回答へのお礼

いつも御回答ありがたうございます。先日教へていただいた「諷刺」の観点からニーチェを読み直してみると、おもしろい文章がたくさんあつて、また別の本から質問しました。先回はドイツ語でしたから、このたびはギリシャ語です。私の読み違ひを指摘していただくのも楽しくて、ニーチェの解釈のむづかしさを痛感します。

>神が執筆家になろうと思ってギリシア語を学び――しかし上達しなかったということが、奥ゆかしいところではないか。

名訳ですね。評価の高低が両方ふくまれてゐて、これがニーチェの本心のやうに感じられます。光文社文庫の訳は奇妙な日本語です。竹山道雄は先日も出てきました。

>これらの言語的汚れを緩和することを課題と見ていた。

新約聖書のギリシャ語は平明で、文法を学んだあとの初学者が読むのには、うつてつけです。一般大衆への布教の観点からすれば、ふさはしい言語だと思ひます。アッティカの悲劇や哲学などに慣れ親しんだ人には、ものたりないのかもしれません。

>「若きゲーテの解釈学と聖書釈義」

いつも貴重な資料の提示、ありがたうございます。

お礼日時:2015/04/30 20:38

ペルセウスのサイトは、plapotiさんなら御存知のはずだとは思っていました。

リンクが複雑に張り巡らされているので、使いこなすのは確かに大変そうです。試しにアリストファネスの「雲」の1行目だけ、一語ずつ辞書サイトのリンクで調べてみました。右上の「English」の欄の右端で「load」をクリックすると、英語訳も表示できます(「focus」をクリックすると、英語のみの表示になります)ので、これを併用すると少しは読み解けます。しかし、字の読み方、発音、文法がわからないままこのようなことをやっても勉強にはならないので、まだまだ大分先の楽しみになりそうです。

>少しも「内容から外れて」はゐません。

ではこちらに移します。

ギリシャ語関係リンク集

Βάρβαροι![バルバロイ]
http://web.kyoto-inet.or.jp/people/tiakio/

Via della Gatta
http://www.vdgatta.com/

Kommission für antike Literatur (オーストリア)
ギリシャ語古典の朗読 ギリシャの音楽 ほか
http://www.oeaw.ac.at/kal/

SOCIETY FOR THE ORAL READING OF GREEK AND LATIN LITERATURE
ギリシャ語とラテン語の発音と朗読
http://www.rhapsodes.fll.vt.edu/

ギリシャ語のフォント
http://toxa.cocolog-nifty.com/phonetika/2004/09/ …

その他たくさん:
古典ギリシャ語リンク
http://toxa.cocolog-nifty.com/phonetika/ahlink.h …

今回はこれぐらいで失礼して、仕事に戻ります。また次回よろしくお願いします。
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この回答へのお礼

こちらに書いていただいて、ありがたうございます。ペルセウスのサイトの使用法については、ほとんどわかりませんでしたので、ほんとうに助かりました。本棚からギリシャ語やラテン語の本を引つぱりだしてきたほうが、読んだ気になるのですが、これからは横着をしさうです。出版された日本語訳がテキストと違ふときには、写本の異同が記載された書籍が役立ちますが、それ以外では、ネットのほうが便利なやうです。

リンク先の最後のものは、ときどき閲覧します。おもしろい話がたくさんあつて飽きません。

>ギリシャ語とラテン語の発音と朗読

このサイトは初見です。ホメロスとアリストパネスとソポクレスを聴いてみました。『鳥』は笑ひました。この調子で『蛙』もやつてもらひたいものです。次回はニーチェのアリストパネス評について、OKWaveで質問する予定です。

このたびは御多忙のなか、多くの資料を提示していただき、ありがたうございました。

お礼日時:2015/05/01 23:30

ほかにもいろいろなリンクがありましたが、御質問の内容から外れてきたので、掲示板の方に張ります。

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この回答へのお礼

今回の質問は、文献学の専門家であるニーチェのギリシャ語観についてですので、少しも「内容から外れて」はゐません。そのやうに御判断なさるのでしたら、別に質問を立てます。私だけではなく、他の閲覧者にも役立つと思ひます。

お礼日時:2015/05/01 21:42

今日もお仕事ですか。


良いサイトを見つけました。ラテン語の単語一つから、原形、意味、古典作家の作品中の用例、さらに「Lewis & Short」と、同じくLewisの「Elementary Latin Dictionary」の説明へのリンクなど、徹底的にリンクが張りつくされたサイトがありました。「Perseus Digital Library」というサイトです。
たとえば「leviores」を検索します。原形として、二つの「levis」が、簡単な英語の訳と共に出ます。

http://www.perseus.tufts.edu/hopper/morph?l=levi …

青字の「Lewis & Short」または「elem. lewis」をクリックすると、それぞれの辞書の説明が出ます。ギリシャ語訳も「ἐλαχύς」と青字で示してあり、そこをクリックすると、「LSJ(リデル&スコット:ギリシャ語辞典)」「Middle Liddell(リデル&スコット:中型縮約版ギリシャ語辞典)」「Autenrieth(ホメーロス語彙辞典)」の三種の辞書を引けます。「leviores」で「search」をクリックすると、キケロ、クインティリアヌス、タキトゥスなどの用例が出ます。

http://www.perseus.tufts.edu/hopper/searchresult …

ギリシャ語でも「search」ができるはずなのですが、上の「ἐλαχύς」はできませんでした。理由があるはずですが、基礎知識のない私にはわかりません。ほかの語なら検索できました。ホメーロスの「イーリアス」から適当な語を選んでみましたが、「μῆνιν」という語で、「復讐」という意味のようです。用例は、アイスキュロス、アポロドロス、アリストテレス、エウリピデスに始まり、たくさん出ました。

http://www.perseus.tufts.edu/hopper/searchresult …

ギリシャ語、ラテン語の古典文学は、大方収録されているようです。

http://www.perseus.tufts.edu/hopper/collection?c …

ほかにも、アラビア語、英語による「コーラン」、シェークスピアその他のイギリス・ルネッサンス文学、古ノルド語文献、ラテン語で書かれたイタリア文学などが収められています。
私にはまだ使いこなせるだけの下地がありませんが、plapotiさんには便利ではありませんか。お使いになってみて、何か面白いことがありましたら、お教えください。「シェークスピアの英文法」などは、いずれ役に立ちそうです。
この回答への補足あり
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この回答へのお礼

このところ配達の量が増えて、帰宅は21時くらゐのことが多くなりました。ネット検索は苦手で、ペルセウスのサイトもときどき見るのですが、検索方法がわかりません。作品ごとの検索ならできるやうになつたのですが、サイト全体での方法がいまだに不明です。紙の辞書とテキストが主体です。リデルスコットは学生時代に24000円で買ひました。縮約版が5000円だつたと思ひます。ルイスショートの価格は忘れましたが、縮約版は4860円でした。

>原形として、二つの「levis」が、簡単な英語の訳と共に出ます。

このサイトで語形変化が調べられるのは、初めて知りました。

>キケロ、クインティリアヌス、タキトゥスなどの用例が出ます。

初めに書きましたが、全体の用例検索の方法を知りたかつたので、助かりました。ありがたうございます。いままでは辞書の用例や記憶にある言葉を探したり、あとは適当に本をめくるくらゐでした。ギリシャローマの主要作品はそれなりにそろつてゐますので、便利です。

>「μῆνιν」という語

「mh=ninと入力されてゐますが、ローマ字変換のきまりがあるのですか。

>plapotiさんには便利ではありませんか。

はい、ありがたうございました。とにかく使用法がわからなかつたので、おかげで今後は見る機会が増えさうです。用例探しの時間が節約できます。

お礼日時:2015/05/01 21:38

>どの作品のどの部分かといふところまでは書いてくれてゐないのですか。



そのようです。そこが残念ですね。
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この回答へのお礼

何度もお付きあひいただいて、恐縮です。

人名がわかるだけでも、的が絞れます。ありがたうございました。

お礼日時:2015/04/30 23:38

先ほどご紹介したラテン語辞書のサイトは便利ですね。

赤字の「Deklination + Steigerung」をクリックすると、文法変化の一覧表が出ますし、「Autoren」をクリックすると、用例のある作家名の一覧が出ます。

http://www.navigium.de/latein-woerterbuch.php?mh …
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この回答へのお礼

この御回答と、回答番号4への補足が同時刻でした。23:23(笑)。

お礼日時:2015/04/30 23:27

>先回はドイツ語でしたから、このたびはギリシャ語です。



最初に見たときには、今回は回答できないかなと思ったのですが、運よく文献が見つかりました。この御質問でホッとした面もあります。先日、シェークスピアのことをおっしゃっていたので、原文のその個所を探して見てみたのですが、意味がとりにくくてよくわからないし、シェークスピアの「ジュリアス・シーザー」も読んでいないので、困ったなと思っていました(笑)。

>高等批評への対抗といふことなのですか。歴史的な事情は複雑です。

ここでいう「正統派」とは、聖書の言葉は神の語った言葉そのものであると信じて疑わない、保守的、教条主義的な聖職者でしょう。ヘブライ語のテキストには、あとから付け加えられた母音記号があったにもかかわらず、そういうことを最初から疑おうとしなかったわけです。文献学的な聖書批判の時代になって、そういうドグマは窮地に追いやられたということです。

>このあたりはヴォルテールの論拠がよくわかりません。

「Essay sur l'histoire générale et sur les moeurs et l'esprit des nations」という書物は、古いものがPDF化されていたので、コピペ・翻訳はできないと思っていたのですが、テキスト化できることがわかったので、グーグルでドイツ語に訳して、ごく大雑把に前後を読んでみました。アラビア人やギリシャ人の寛容さに対して、ヘブライ人を不寛容だと批判しています。「反ユダヤ主義の歴史」という書物にヴォルテールも取り上げられているので、何かイデオロギーがあるのかもしれません。下の個所です。

http://babel.hathitrust.org/cgi/pt?id=uc1.b31367 …

>それにしても「重い」がすぐにお判りになるのは、さすがにTastenkastenさんです。

英語のgravityという言葉もありますし、音楽用語のgraveもありますから、それほどほめられるようなことではありません。

>時代によつて違ひがありますので、標準的な文法書には記載されてゐない場合もあります。ウェブサイトがあるのでしたら、御教示ください。

ドイツのサイトですので、意味は全部ドイツ語で出ますが、原形の検索や例文はお役にたつかもしれません。

http://www.navigium.de/suchfunktion.html

たとえば「leviores」を検索すると、下のように出ます。

levis leve (Adj., Mischkl., 2-endig) → Deklination + Steigerung → Autoren
leviores: Nom. Pl. mask. Komp., Akk. Pl. mask. Komp., Nom. Pl. fem. Komp., Akk. Pl. fem. Komp.
F léger; I lieve; S leve
I. leicht, leicht bewaffnet
levissimus quisque - gerade die Schwächsten
leves populi - die körperlosen Schatte der Toten
II. schnell, flink
III. mild, sanft
IV. leichtsinnig
V. gering, unbedeutend

lēvis lēve (Adj., Mischkl., 2-endig) → Deklination + Steigerung → Autoren
leviores: Nom. Pl. mask. Komp., Akk. Pl. mask. Komp., Nom. Pl. fem. Komp., Akk. Pl. fem. Komp.
I. glatt, poliert, glänzend
per leve = propter levitatem
II. bartlos, kahlköpfig
III. jugendlich, zart, schön
IV. fließend, weich
V. glatt, schlüpfrig
VI. fließend (Rhetorik)
VII. Glätte (Subst. n.)

http://www.navigium.de/latein-woerterbuch.php?fo …

「res」を入力すると、たくさんの意味と用例が出ます。最初だけでも次の通り。

I. Sache, Ding, Gegenstand, Vorfall
res se habet aliter - die Sachlage ist anders
ita res se habet - so verhält es sich
quam ob rem - weshalb, deswegen, deshalb
ob eam rem - deswegen
ea re - hierdurch
in re - in der Sache, in Wirklichkeit
qua re - weshalb, deshalb, daher
re vera - in Wahrheit, tatsächlich
res cogitans - denkendes Ding
res extensa - ausgedehntes Ding
res facti - Tatsache
res iudicata - Streitsache
res adversae - Unglück
res divinae - Gottesdienst, Opfer
res futurae - zukünftige Dinge, Zukunft
res secundae - Glück
rerum scriptor - Geschichtsschreiber

http://www.navigium.de/latein-woerterbuch.php?fo …

私も、ドイツ語で書かれた文法書は持っているので、このサイトがあれば、少しは読み解けるかもしれません。
この回答への補足あり
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この回答へのお礼

コメントへのお返事、まことに助かります。

>シェークスピア

では、質問はやめておきます。記述がニーチェの本心かどうかは疑はしいのですが、私も『ジュリアス・シーザー』が一番好きです。以前ト書きの主語なしの質問でも使用しました。

>文献学的な聖書批判の時代になって、そういうドグマは窮地に追いやられたということです。

ドグマは、自由な精神(ニーチェも書いてゐます)にとつては、有害です。ただしヘブライ語聖書がきはめて正確に書写されてきたのは、そのおかげです。なにごとにも両面があるのではないでせうか。

>「反ユダヤ主義の歴史」という書物にヴォルテールも取り上げられているので、何かイデオロギーがあるのかもしれません。

ヴェルテールの著作は1冊も手持ちがなく、どんな人なのかわかりません。少しばかりの言葉で判断するのは危険でせうから、保留にしておきます。すぐにヴェオルテールを読んでみたいといふ気にもなりませんし。

>原形の検索や例文はお役にたつかもしれません。

はい、ありがたうございました。文法用語以外は独和辞典が必要です。たしかに便利です。かういふのがあると、横着をしさうです。

お礼日時:2015/04/30 23:12

前の回答を送ったあとで気がつきました。

「gaviares」は「graviores」の誤りです。「leviores (<levis)」はこの場合、plapotiさんのおっしゃるように「軽い」という意味でよいのですね。「graviores」との対比で気がつきました。「軽いこと」と「重いこと」ですか。
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この回答へのお礼

>「軽い」という意味でよいのですね

あくまでも直訳です。日本語の中では漢語が専門用語として使用されるのと同じなのでせう。ラテン語の意味自体は日常的なのですが、現代語の中で用ゐられると、かたくるしい意味が付与されてしまひます。先日の「耳鼻咽喉科」もその例だと思ひます。

それにしても「重い」がすぐにお判りになるのは、さすがにTastenkastenさんです。ドイツ語で「重い」はまた別の単語のはずです。重力とか重アクセントの関連でせうか。御専門の音楽用語にもあつたやうな気がします。

お礼日時:2015/04/30 21:23

お仕事お疲れ様です。



>どちらもコイネーと読みますから。御承知のとほり、新約聖書の時代の各地で使用された共通ギリシャ語です。

そこまで詳しくはありません。「共通の」という意味ですか。コイネー以前のギリシャ語で書かれた新約聖書はないようですが、コイネーの祖先であるアッティカ方言とはかなり違っているということを言っているのですね。エラスムスのほかにも新約聖書のギリシャ語を酷評している人は多く、ニーチェ以前から問題になっていたようです。Georg David Kypke (1724 – 1779)という古典ギリシャ文献学者も、「福音書の著者たちの、堕落した、バーバリスム(文法用語としては、「破格用法」という意味にもなるようですが)で通したギリシャ語」と、エラスムスより辛辣に書いています。
「res leviores」もわかりました(グーグルの翻訳ですと、日本語でもドイツ語でも「ライター」と出るのですが、なぜでしょうねえ)。ドイツの学校教材を扱っているホームページに、便利なラテン語辞書があり、文法変化した語もそのまま入力すると、原形と意味、例文が出ます。「leviores」はこの場合、「少ない(gering)」「意味がない(unbedeutend)」というような意味に当たるようです。「若きゲーテの解釈学と聖書釈義」の14ページの注釈に正確に書いてあり、「res leviores」は、「minder relevante Passagen(あまり重要でないパッセージ)」のことだそうで、救済史的な重要表現部分を「res graviares」と呼ぶようです。18世紀は、ルターからの流れと啓蒙主義の影響で聖書批判が盛んになり、「res graviares」の部分だけでなく、「res leviores」の部分も含めて誤りのない聖書を作ろうとしました。回答No.1で引用した部分は、聖書の内容の認識についての要求が、「res leviores」の部分でも正統派たちを傷つけるようなものであった、という記述で、ギリシャ語のことではありません。ヘブライ語のテキストにもいろいろ問題があったということで、ヴォルテールは、ヘブライ語の詩文について、「この耐え難い国では、いかなる時代にも、洗練された礼儀、学問、芸術というものがない」と批判していることが、15ページの注釈に書かれています。

Nulle politesse, nulle science, nul art perfectionné dans aucun temps chez cette nation atroce.
(Voltaire: Essay sur l'histoire générale et sur les moeurs et l'esprit des nations)


なお、ニーチェの文の「Feinheit」は、やはりこれまでの日本語訳では柔らかすぎると思います。英訳が二つありましたが、「a curious thing」、「something fine about the fact」と工夫しています。

It is a curious thing that God learned Greek when he wished to turn author--and that he did not learn it better.
(trans. by Helen Zimmern)

There’s something fine about the fact that God lernes Greek when he wantend to become a Writer--and that he did not learn it better.
(trans. by Ian C. Johnston)
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この回答へのお礼

内容の詳細をありがたうございます。

>福音書の著者たちの、堕落した、バーバリスム(文法用語としては、「破格用法」という意味にもなるようですが)で通したギリシャ語

>グーグルの翻訳ですと、日本語でもドイツ語でも「ライター」と出るのですが、なぜでしょうねえ

「ライト」(軽い)「ター」(もの)ではないのでせうか。lightやleichtと同語源です。グーグル翻訳のラテン語はたぶん、使へません。

>文法変化した語もそのまま入力すると、原形と意味、例文が出ます。

わからないときは文法書を見てゐます。時代によつて違ひがありますので、標準的な文法書には記載されてゐない場合もあります。ウェブサイトがあるのでしたら、御教示ください。

>聖書の内容の認識についての要求が、「res leviores」の部分でも正統派たちを傷つけるようなものであった

高等批評への対抗といふことなのですか。歴史的な事情は複雑です。

>この耐え難い国では、いかなる時代にも、洗練された礼儀、学問、芸術というものがない

このあたりはヴォルテールの論拠がよくわかりません。感じ方は人それぞれなのでせう。ヘブライ語については、案外日本人のほうがその魅力に近づきやすいのかもしれません。ヘブライ語と日本語の類縁を主張する人もゐるくらゐですから。眉唾ではありますが。

>ニーチェの文の「Feinheit」は、やはりこれまでの日本語訳では柔らかすぎると思います。

「奥ゆかしい」が最高です。

お礼日時:2015/04/30 21:11

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