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印鑑の素材で本柘はメジャーだと思いますが、日本にはたくさん木の種類がある中で、何故柘植が多く使われているのでしょうか?

建築としては桧や杉などがメジャーですが、印鑑に本柘な訳を教えて下さい。

A 回答 (3件)

印鑑に最適な素材が柘になります。

本柘植・本柘・黄楊とも書きます。

木の質として、硬い・反りが少ない・木目が綺麗・繊維が細かいため緻密な彫りが可能、ということで、印材としてメインで使われています。歴史上、日本ではほとんどの印鑑は柘で作られていたようです。
(最近では商売上の理由から、象牙や黒水牛や水晶・チタンなども売られていますが。。。。これは昭和に入ってからのようです。)

以前は外国産も柘と読んでいましたが、厳密では柘ではないため、数年前からアカネと呼ぶようになりました。

印材としては国産物が優秀で、メインの産地は九州の薩摩地方の柘です。この辺りではきちんと植林されており、上質な柘が多量に生産されています。樹齢は15~30年らしいです。計画的な植林によりうまくいっているので、木目も整っており綺麗です。

安定供給が可能という面から、本柘は薩摩本柘がメジャーでありますが、本当に最高級の柘は、実は御蔵島産になります。
伊豆七島にある御蔵島です。

ここは自然環境がとても厳しいため、本来ゆっくり育つ柘もさらに成長スピードが遅くなります。薩摩は温暖なため、15-30年で加工しますが、御蔵本柘はそれができません。伐採されるまで、なんと!100年前後かかるそうです。

木目の緻密さも薩摩産とは比べようもないくらい詰まっていて、硬度も圧倒的に高いそうです。

将棋の駒や櫛としても最高級の素材が御蔵本黄楊です。

御蔵本柘植は全てが天然物の天然自生のため、農家によって手を掛けられて育った薩摩と違い、木目には迫力があるものがあります。年輪も細かかったり、樹齢が圧倒的に違うため、木目が整っていない場合も多いです。素朴なものや荘厳な雰囲気のものや、自然のままの木目ですので、1本1本が違っていて興味深いものがあります。

ただし流通量がとても少ないため、大変高価ですがこれはしょうがないことですね。しかも樹齢100年っていったらその価値は圧倒的に何倍も違いますので。もう銘木ですよ。希少価値としては御蔵本柘に勝てる印材はありません。硬いので印鑑の素材としても長持ちするようです。

でも流通量が少なく安定供給ができないため、販売しているお店はほとんどないのが、残念なところです。

通販では国際数霊印相学会と開運印相聖徳印鑑で販売されているようです。

ところで、杉や桧が印鑑に使われない理由ですが、これは硬度の問題です。桧も杉も柔らかいので、印鑑の素材には不適当です。

また何故建築素材として柘が使われないかですが、柘は成長しても細い木なので、柱や梁に使える寸法が採れません。

もし杉や桧のように大きく育ち、流通量も確保できるのでしたら、おそらく柘が建築素材として最も優れた素材になることでしょう。

また柘は神が宿る木として、とても縁起が良いと聞きました。印鑑も人生の大切な場面で捺印する縁起物ですので、印相や開運印鑑では柘が一番いいそうです。
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この回答へのお礼

素晴らしい圧倒的な知識をありがとうございました。
なぜ印鑑には本柘なのか、よく理解できました。

御蔵本柘の印鑑、魅力です。

お礼日時:2015/10/16 11:30

成長が遅い木なので、その分繊維が細かく緻密なので細かな彫刻作業に向いています


そして硬さがありながら柔軟性がありますので、壊れにくく木目も均質で美しいですからね。

檜は、細かな細工には向きません

杉は乾燥すると割れます。
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シロートですが、印鑑には、「延び縮みしづらい」「欠けづらい」「緻密に加工しやすい」が条件かと考えます。


木材博物館にて、
http://www.wood-museum.net/
比重や強度を見るとツゲが適しているようです。
また、ツゲの項目を見ると「手で使い込むほどに艶と味が出る木材」と言うのも魅力だと考えられます。
私の実印もツゲです。
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