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気になっているのは以下の抜粋からの「廃王の恋」です:

「……春の花どきに虹が出たら、それこそ幸福の感じでしょうね。」
 と、男は言った。
「ほんとうにきれいでしょうね。」
 と、麻子は答えた。
「しかし、冬の虹は少し不気味ですね。寒帯に熱帯の花が咲いて、廃王の恋みたいですな。虹の根もとで、ぶつりと切れているからかもしれないが……。」
 男の言う通り、虹は根もとから切れていた。根もとだけあらわれて、その上は雲に消えていた。

「廃王の恋」とはどのように「少し不気味」ですか? 悲劇なら悲しいなら意味が通るが、「少し不気味」とは変わっているだろう。特定の人を示唆しているのですか?

よろしくお願いします。

A 回答 (1件)

「廃王」は、本来王様だった人が、その地位を奪われたわけですから、確たる地位を表す地盤・人脈もなく、


(根もとで、ぶつりと切れているという表現)
将来的にも復位する見通しが立たない(その上は雲に消えていた)人ですので、寒帯に対して熱帯の花を対比させたように、
危うい人、立場や地位や存在が希薄な人が、恋をするわけもないからと考え、「少し不気味」と感じ、
直喩したのではないでしょうか。

廃王が、復権することを企むなら、至極当然ですが、失意のどん底にある廃王が、恋をするなど、
浮ついた考えを持つことなどあり得ないと、考えたための表現かと思われます。

参考までに。
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