判例をあたった結果、1審では、警察官の規制権限不行使、違法性を認めながら、(2)の事実があったものと認めて、Aの直接の犯行の原因はその暴行であって、警官の義務違反行為(不作為)との間の因果関係は認められないものとして請求を棄却しています。しかし2審、最高裁においては、警官の義務違反行為を違法と認め、これと、Xの傷害との因果関係を肯定し、Xの兄らのAに対する暴行もAの犯行の決定的な因果関係を遮断するものとはいえないとして1審の判決を覆しました。
    判決をまとめると
          1審  違法性有り   因果関係無し   請求棄却
          2審  違法性有り   因果関係有り   請求認容
        最高裁  違法性有り   因果関係有り   請求認容
となります。
  様々な資料を調べた結果、このケースにおいて、公務員の不作為による行政の賠償責任は他の規制権限不行使の事件と比べると、比較的認められやすいものだったとおもわれます。警官の違法性が認められたという点では疑問はありません。しかし損害賠償請求訴訟においては相当因果関係が認められなければ原告の請求は認容されないようです。ここで疑問なのは、処分を違法とされた警察官(公務員)は、はたしてどのような制裁を受けるのだろうかという点です。
 損害賠償請求が認容されるにしろ、棄却されるにしろ、この事件においては警官の権限不行使による違法は、明らかだったとおもわれます。やはり警察法といった規定で、何らかの処分がなされると考えるのが妥当でしょうか。
 1審の判決の場合には警官の処分とXの損傷との間に相当因果関係は認められなか
ったのですから、警官の行為が違法とされてもその警官はなんら制裁をうけないのでしょうか。
 長くなってしまい申し訳ありませんが解答よろしくお願いします。   

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A 回答 (1件)

 警官の制裁については、地方公務員法の懲戒処分と国家賠償法の警官に対する求償権の行使が考えられます。


懲戒処分として、警察官は地方公務員法ならびに各県条例、捜査規範などに従がう義務(最高裁判例で違法性ありと判断されたことはこの義務を果たしていないということです)があります(地公法32条)ので、処分は可能です。しかし、求償権の行使につきましては、国家賠償法1条2項の規定により、故意または重過失の場合にしか認められません。また重過失とは、「わずかな注意さえすれば違法有害な結果を予見することができた場合であるのに、漫然これを見過ごしたほとんど故意に近い著しい注意欠如の状態」とされていますので、判例の口吻はこれにあたらないと思われます。

参考URL:http://uno.law.seikei.ac.jp/~uemura/chap17.html
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この回答へのお礼

そうですね、やはり公務員法といったん内部規律での処分があると考えるのが妥当ですね。つまり、このケースの場合には警察官の重過失は認められないため、国及び地方公共団体は求償権を有さない。警察官の処分は違法であるので、内部規律によって処分されるということですね。
 助かりました。解答ありがとうございます。   
      

お礼日時:2001/06/20 23:24

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