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ケインズ理論のキモは、「経済と雇用の安定成長には、金融政策(利子操作)と財政政策の双方が必要で、投資と貯蓄とは事前的には不一致であっても均衡経済は成立しうる」だ、という解説を聞きましたが、とりあえずこれって正しいんですかね?

後半の

>投資と貯蓄とは事前的には不一致であっても均衡経済は成立しうる

ってどういう意味ですかね?

A 回答 (2件)

>①元々の経済理論上ではマクロの貯蓄と投資が一致することになっている


②しかし現実の投資は貯蓄のレベルに届いていない、
③だから貯蓄のレベルが落ちて初めて均衡が成り立つ。
④その均衡では完全雇用が成立しないので、失業が発生する。

あなたの要約でよいと思います。マクロの均衡(財市場で需給が一致すること)とは、貯蓄と投資が等しくなることです、ここまではよろしいでしょうか?質問で言っている「投資と貯蓄は事前的には不一致であっても」と言っていることがいろいろと解釈できるところですが、私は「回答」で答えたように解釈しました。つまり、この経済では事前には(自由放任のもとでは)投資は完全雇用(所得)を実現するに十分なほど大きくないとする。ケインズ理論では投資は企業家の意欲(アニマルスピリット)で所得とは独立に決定されるので、投資が完全雇用を実現するに足るほど大きいという保証はない。そのとき、均衡(貯蓄=投資)はどのように成立するかというと、所得が下がることで、(所得の関数である)貯蓄がその投資に等しいところまで下がることで実現する、ということです。このとき実現する均衡所得は完全雇用所得より小さい、つまり、このとき実現する均衡は不完全雇用均衡(失業を伴った均衡)というこになる、ということです。
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この回答へのお礼

大変勉強になりました、ありがとうございました!

お礼日時:2016/10/01 02:54

この文だけではわかりづらいことがありますが、おそらく言いたいことは、事前には完全雇用所得に対応する貯蓄に等しいだけの投資が存在しないので、その投資に等しくなるまで所得が低下することで、事後的には経済の均衡(不完全雇用均衡)が実現する、ということでしょう。


簡単なケインズモデルを書いてみれば良いのです。
いま、この経済の貯蓄関数が
S(Y)=sY
で与えられるとしましょう。ただし、S(Y)=総貯蓄関数、s=限界貯蓄性向、Y=所得あるいはGDPとする。いま、この経済の投資Iが、事前には、完全雇用所得Yfに対応する貯蓄S(Y*)=sY*に達しない、すなわち、
I < S(Y*)=sY*
としよう。このとき、この経済は貯蓄が現実の投資に等しい
S(Y)=I ⇒ sY = I ⇒ Y =I/s < Y*
まで低下して均衡が成立する。この均衡においてはGDPは完全雇用GDPであるY*に達しない、すなわち、失業を伴った均衡が成立する。

したがって、財政・金融政策の役割は金利を引き下げて投資Iを刺激して完全雇用貯蓄S(Y*)の水準まで引き上げるとか、投資Iが刺激に応じないなら、完全雇用貯蓄に足りない分S(Y*)-Iを財政を出動させて吸収することで、完全雇用に近づけることができる、というのがケインズ理論だ。
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この回答へのお礼

すみません、大変遅くなりましたが、教えていただきありがとうございます。

ただやっぱり素人には難しいですね~

①元々の経済理論上ではマクロの貯蓄と投資が一致することになっている
②しかし現実の投資は貯蓄のレベルに届いていない、
③だから貯蓄のレベルが落ちて初めて均衡が成り立つ。
④その均衡では完全雇用が成立しないので、失業が発生する。

という流れでいいでしょうか?

上記でいいとした場合、③→④の因果関係の流れが分かりません。

投資・貯蓄と雇用はどう関係しているのでしょうか?

お礼日時:2016/09/27 14:50

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