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アメリカ文学の研究といえば東大出身者と慶應大学出身者の教授が多いように見えますが何か理由はありますか。

A 回答 (1件)

日本ではアメリカ文学は古くから愛読され、研究の対象にもなっていましたが、それが本格的に高度になったのは、1976年(アメリカ合衆国建国200年)頃のことです。


 それより早く、1955年頃より、大橋吉之輔氏(のちの慶應大学教授)らが中心になり、東京の戸板女子大を会場にアメリカ文学の研究会が続けられました。これが、いわば準備期です。

 準備期を経て、1970年代半ばには、『総説 アメリカ文学史』(研究社)のような本格的な文献が出版されています。この共著書の編者は大橋吉之輔(慶應)、大橋健三郎(東大)、斉藤光(東大)です。日本のアメリカ文学研究の歴史を語る上で、ぜったいに外せない一冊です。吉之輔、健三郎先生は、たまたま、大橋と言う同じ姓だったので、日本のアメリカ文学研究の最初の大きな功労者として名前が印象深く並べられるのです。そしてまた、名前を挙げられるにふさわしい大研究家でした。

 東大での大橋健三郎先生の弟子は非常に数が多いのですが、渡辺利雄、国重純二、池田孝一、牧野有道といった先生方をはじめとする優秀な人材が育てられました。

 慶應は、東大と違い、大学院の一学年の定員が少ないので、数としては東大にかないませんが、少数精鋭、立派な教授を少なからず世に送り出しているのです。

 もちろん、札幌、仙台、名古屋、大阪、京都、広島、福岡などでも早い時期からアメリカ文学の研究は行われて来たのですが、英文科というと「イギリス文学」が中心と言う時期が長かったのは事実です。現在では村上春樹氏の貢献も大きくて、アメリカ小説の読者が爆発的に増加しました。
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この回答へのお礼

御回答ありがとうございます。アメリカ文学研究の歴史が分かりました。有難うございました。

お礼日時:2016/12/22 19:13

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