少し前に「合理性は信用できるか」という問いがありました。
大変興味深い問いでありましたが、その時は私は考えがまとまらず、回答はしませんでした。
やはり「目的による」ということになると思います。
例えば、機械的合理性とは、企業においては商品を早く大量に作り出し大きな利益を上げると
いう目的のために存在します。
個人においては人間の労力を軽減させるために存在すると言えるでしょう。
一方、生命の合理性というものを人類は感じて、また参考にしてきたわけですが、この機械的
合理性とは一線を画すものがあると思います。
人間がその「機能」的合理性を追求すると、全く違った姿になると想像できます。
例えば「美」があることとか、精神の存在などは、機械的・機能的合理性では説明が出来ない
という指摘があります。
とすると、人間の「生命的合理性」はいかなる「目的」へ向かっていると考えられますか?
A 回答 (10件)
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No.9
- 回答日時:
いや、考えは固まらない方が案外いいのかもしれませんよ。
小さなソクラテスで貴方からいただいた回答に思わされることが最近ありました。それは、自分の考えが固まって、むしろ不自由になっていることに気がついた事です。若い頃は今よりももっとものを知りませんでしたが、もっと自由でしあわせでした。今は社会に合わせようとし過ぎて不自由になっている感覚があります。
宇宙についての考えも、ああだろうか、こうだろうかと考えていた時の方が人生が新鮮でした。
分かるということが必ずしも人生にとって良いことなのかどうかは一考すべきかと思いました。
社会に適合しないことの幸福がある。
宇宙についても、分からないことが、考え続けられることが幸せであるかも知れないと。
人生は、答えを探すことが目的ではなく、答えになることが目的なのかも知れないと思いました。
久しぶりに青春を思い出せました。ありがとうございます。
私が思いますに、哲学ですから決めないわけにはいかないと思うんです。
人間ある程度年齢がいったら、哲学を決めて、つまり信念に生きることが
人生の醍醐味といえると思うんです。
四十にして惑わず、五十にして天命を知る。
大切なことは、決めて信じていても、それよりも偉大なものに出会ったら
過去のものは捨てるという潔さを持つことだと思います。
その昔、仏教の世界では「公場対決」というものがあって、議論に負けた
場合、相手の門下に下るという文化があったとか。
世間では、そうではなくて、自分の信じているものに固執することがあま
りにも多く、これがいかんのだと思うのです。
No.8
- 回答日時:
とある科学者の言で、宇宙は自己創造する、というものがあります。
無限の宇宙と、自己創造する宇宙との違いは、前者は無限に規定されていますが、後者は無限であるかどうかさえ宇宙自身によっている、ということだと思います。デビッドさんが思いつきと言われている考えは、分かっているつもりです。それも一つです。
またそれとは別に、こういう考え(創造について)もあるという程度に受け止めていただけるとよいかと思います。
こういった考えは時代によって変遷します。未来にはまた異なった考えが現れていることと思います。一つに限定せずに、選択肢として持つというスタイルもあるかと思いました。
No.7
- 回答日時:
人間の「生命的合理性」は
動物性 動物の一種にすぎない存在であること
社会的動物性 社会的動物にすぎないこと
人間性 ほかの動物とは違う人間であるということ
の三つに矛盾しないことによって達成できる
人類が種として真価を発揮できる方向に向かうべきだと思います。
現状は混沌による振幅が若干大きすぎるような気がします。
人間とは、動物であり、複雑な社会を作る動物であり、
他の動物とは違う、強い自意識を持ち、尊厳性を自覚し
ている特異な存在であるとは、仰る通りだと思います。
人間が種として真価を発揮するためにも、人間とはいか
なるものであるかという哲学が、発見され共有されるこ
とを願わずにはいられません。
No.6
- 回答日時:
ベルクソンなんか読んでみるのがいいのかもしれないですが。
近代的な考えをすると、この質問で問われている「目的」とは創造されるものであり、予め決まっているものではない。
すると、その目的創造が個人によってなされるのか、集団によってなされるのか、種によってなされるのか、生命全体によってなされるのか、なんて観点も存在するかなと。
そしてその目的が生命的合理性の根拠となっているのなら、目的創造するわれわれが、生命的合理性の範疇に存在するわけもなく、目的創造する主体は何か?という問が重要な意味を持つようになるのではないでしょうか。
こういう転換があって、その主体を人間と定めて、あらためてその目的は何か?と問うならば、意義のある答えも生まれえる。
至ってそれは哲学的かつ人間的で、現実にも可能な生き方についての答えとなるでしょうが。
自分はかくなりたい、そのように思えるあり方、それがその目的であるのではないでしょうか。
それは本心というものであり、元来存在していないものかもしれないが、それが発出したときには、そうだとわかる、自分はかくなりたかったのだとわかるものだと思います。
もしその主体を個人とか、社会とか、種とか、生命とかに設定した場合には、明確に言語化できる答えは出ないような気がします。
ただわれは人間であるという立ち位置によってのみ、その目的も明らかになるのではないでしょうか。最後は感覚的なものになってしまいましたが、哲学する理由もここにある気がします。
>目的」とは創造されるものであり、予め決まっているものではない
まずはこの点について思っていることを申し上げますと、人は各々の意思において
目的を設定し、各々の意志においてそこに向かいます。
そして、その目的を達成(失敗)します。
その時点で振り返ってみて、その目的が成功したということは、方法があったとい
うことで、ということは、目的自体が既に実在していたということにはならないで
しょうか?
創造ではなく「発現」したということではないかと考えます。
これと似たようなものに「理論」があると思います。
過去現在の天才たちが作ってきた様々な理論は、創造されたものではなくて、元々
あったものが発見(発現)されたものであるのではないかということです。
すでにあらゆる「理」がこの宇宙に実在するのではないかという私の「思い付き」
です。
私は現在自分の思想・哲学が固まってはおらず、模索している状態です。
そして、「これだ」と思えたときに、根拠となる理論をきちんと作ってゆくという
段階に進めるものと思っています。
まあ、そんなレベルです…
要するに、「宇宙の摂理」はあらゆるものを含んでいるということです。その範中
の中に生命も目的も理論も、すべて。そして、宇宙は「無限」だということが重要
であると思っています。
この「無限」の中で、人間はいかに生きてゆくものなのか?ここに哲学の重要な目
的があると思います。
目的創造(設定)が個人によってなされるのか、集団によってなされるのか、この点
は大変面白いと思います。
No.5
- 回答日時:
>人間の「生命的合理性」はいかなる「目的」へ向かっていると考えられますか?
私は目的なんか無いと思います
合理的に見えるのも目的があるように見えるのもすべては見かけ上のものに過ぎないと考えます
例えるなら遠心力のようなもので
それが意味するものは全くの無秩序によって我々が生きているわけではないというに過ぎないということだと思います
例えば、私自身のことを考えますと、この世に生まれ出る約10か月程前には
たった一つの受精卵という細胞だったわけです。
物質的なことだけを考えても、その後私という人間が出来上がり、20代の肉
体的ピーク時まで成長をし、後は衰えてゆくにしても、身体を維持するために
身体の内部では実に多くの活動が、なされるわけです。
このことは、目的に向かっていると言えないでしょうか?
その他にも、精神的活動等があり、これらも何らかの目的に向かっていると
考えられると思います。
しかし、目的がない、という考え方も意外と多いと認識はしております。
No.4
- 回答日時:
生命的合理性とは、まさに、ショーペンハウウェルが言うところの「意思」では無いでしょうか。
人間存在が真の自由を獲得するには、ショーペンハウウェルの言うとおり、意思を却下し、意志から自由になる事ではないでしょうか。
ショーペンハウエルの言う「意志」とは、カントの言う「物自体」とイコール
であると理解しています。
そして、「物自体」とは「宇宙の摂理・真理」ということだと考えています。
宇宙には様々な「目的」が概念としてだけでなく実在すると思います。
例えば、「とにかく金が欲しい」という欲望を基として、それを人生の目的と
した人が、それを追求した結果、それを得る場合があるから、その目的は実在
したということになると思います。
利己的な欲望はきりがなく、かえって苦しみを生んでしまうから、そうではない
目的を持つべきである、と言っていると解釈できるのではないかと思っています。
No.3
- 回答日時:
>人間の「生命的合理性」はいかなる「目的」へ向かっていると考えられますか?
種の繫栄が「生命的合理性」の目的だとは思いますが、人間にとっての種の繫栄とは何か考えています。
例えば、これが動物ならば、種を増やす事が種の繫栄だと思います。極端な例を言うと、家畜の牛。牛は人間に家畜化される事で種の繫栄をとげました。人間の家畜になる事で、地球上最強の生物に守られているわけです。野生動物よりも安定した種の繫栄ができているといえる「かも」しれません。
しかし、これが人間ならば、このような状況は人間の繫栄とは言えないと思います。かなり極端な例になりますが、SFのように宇宙人が侵略してきて、宇宙人が牛のように人間を家畜化したとします。その結果、人間は家畜化されましたが人口を今の何万倍にも増やし、それまでは地球という惑星にしか生存しなかった人間が、宇宙全土に範囲を拡大した。これは種の繫栄かもしれませんが、人間にとっての「種の繫栄」とはかけ離れた状態でしょう。
やはり、人間にとっての種の繫栄は、社会の繫栄と同じ意味となると思います。
人間の「生命的合理性」の目的は、社会の繫栄である。
という結論に私はなりました。
結局のところ、機械的とか生命的とかの合理性は手段の違いであって、目的は社会の繫栄だと思います。
問題は、誰にとっての「社会の繫栄」か。である。
ラベルが同じ「社会の繫栄」でも中身は、全く異なります。ではより多くの人間にとって何が正しい「社会の繫栄」なのか。それは歴史が大きなヒントになるでしょう。
人類の歴史上、ヨーロッパ大陸においても、中国大陸においても、大帝国が
支配をし文明が繁栄したことがありましたが、これは、仰るところの宇宙人
による支配的繁栄であり、人間社会の繁栄とは私は「大衆的繁栄」ではない
かと考えております。
また、真の「社会の繁栄」とは、全生命的繁栄でなければならないと思います。
それは、地球上のあらゆる生命が、「必要があって存在する」という考え方に
よる結論です。
付け加えますと、人間の非常に高い知性と、実に豊かな感情が何のために存在
するのかということを考えた時に、人間ならではの「目的」があるはずである
と思うわけで、これを、「真の社会の繁栄」の中に組み込むべきではないかと
考えられます。
No.2
- 回答日時:
誕生・成長・衰退・消滅。
これが宇宙の現象であり、生命のプロセスです。
「始まりということも無ければ終わりということもない」と釈尊は言ったようですが、これはこうした宇宙の現象の事を言った筈です。
《現象》としての入り口がビッグバンであり、出口がブラックホールなのだ、という解釈です。
この宇宙の繰り返しを永遠というのでしょう。
でも、その一つの宇宙はその“一生”で閉幕となります。
地球上の生命も地球という限られた条件に依って存在します。
また、生命はその固体の生きようという《意力》に依って存在します。
その《意力》が自身を成長させますが、なぜかその成長は止まり、いつしか衰退していって死を迎えます。
合理性。
宇宙も、そして生命も合理性に則っているのではないでしょうか。
そう思うから、生命の合理性は個々の問題と言いたくなります。
個々の目的によって合理性の形は、違って来ると思います。
ただ、全体的な目的としては《帰趣》と言ってみたいです。
生まれて、成長し、老いて、死ぬ。
個々の生命において、死が更なる生につながるのかという哲学的大問題は
ここでは置いておいて、これが生命のプロセス、サイクルということにな
るでしょう。
この、プロセス・サイクル自体が宇宙全体の「摂理」というものの一部で
あり、どの瞬間を切り取ってみても「合理性」が追及されていると感じら
れて仕方がありません。
「意力」とは「生命力」と言っていいと思います。
>全体的な目的としては「帰趣」=「帰趨」
この辺りの意味がつかめませんでした。
No.1
- 回答日時:
生命的な合理性は、子孫を残すこと
でしょう。
それが、生命的合理性の目的です。
例えば「美」があることとか、精神の存在などは、
機械的・機能的合理性では説明が出来ない
という指摘があります。
↑
1,人間の脳は大きく三つから構成されています。
・性欲、食欲など本能を司る生存脳。
・喜怒哀楽を司る感情脳。
・理性を司る思考脳。
生存脳の要求を、感情脳が選択して、増幅します。
それに従った思考脳が、いかに合理的に目的を達するか
考えます。
あの娘とHしたいという生存脳が命令、それが感情脳で
増幅し、思考脳がプレゼント作戦を決行する。
精神というのは思考脳の働きのことでしょう。
思考脳は、生存脳の侍女と言われています。
2,美は、脳科学的には、生命感情の高揚、という
脳の情動反応の一つとして説明されています。
花が美しく感じるのは、女性を想起するからです。
「子孫を残すこと」が根源的目的ということですね?
変な反論になりますが、人間のペニスの大きさは霊長類で最大、また、
人間の性行為の時間の長さは霊長類で最長だというデータがあるそうです。
根源的目的に直結することが、どうも合理的でないように思うのですが、ど
うなのでしょうか?
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お礼欄でアドレスを間違えた上に、間違って送信してしまいました。
大変失礼しました。
以前、ある本の中で「生命の起源」は創造か発現か、という論争を読んだことがありました。
私としては「創造」ということが考えにくく、「発現」なのではないだろうかと考えました。
まず一つはゼロから何かが生まれるということが「ありえないこと」と思うということです。
その力は一体何かということになるからです。
あるとすればそれは、神の力ということにならざるをえないと思います。
また、様々なものの組み合わせ、と考えるにしても、その組み合わせる力とは何かと考えます
と同様のことになると思います。
元々実在していたものが発現・発動したものと考えると、納得できる気がするのです。
とはいえ、確定して理論武装している段階ではありませんので、あれこれ考えてゆきたいと思
っています。
補足欄は小さいので要点だけ。