蒸気圧降下についての参考書の説明に、「不揮発性の溶質が溶液の表面に存在しているので、液面から蒸発できる溶媒分子の個数が減り、蒸気圧が降下する」とあったのですが、溶液の表面に存在する溶媒の面積が減るので、気相から液相に入ってくる溶媒の個数も同様に減少し、結局気相内の溶媒分子数が変化しないので、蒸気圧が変化しないのではないか?と思ってしまうのですが、自分の考え方のどこに不備があるのかを教えて頂けませんか?
自分は気体の溶媒は溶質が存在するところでは液体になれないと考えているところに問題がある気がします。
ご回答宜しくお願いします!<(_ _)>

A 回答 (4件)

質問者さんの考え方に不備はないです。



「不揮発性の溶質が溶液の表面に存在しているので、液面から蒸発できる溶媒分子の個数が減り、蒸気圧が降下する」という説明は、理解を深めるための説明というよりも、記憶を助けるためのコジツケと考えて下さい。きちんと説明すると、ギブズエネルギーとか化学ポテンシャルとかの話になりますので、高校化学の範囲内で説明することは不可能です。

https://oshiete.goo.ne.jp/qa/4993441.html

「気体の溶媒は溶質が存在するところでも液体になれるのだ」、「溶液の表面に存在する溶質は、液相から出て行く分子の邪魔はするけど液相に入ってくる分子の邪魔はしないのだ」と考えると、なぜそうなるかはともかくとして、辻褄を合わせることはできます。ですけど、「不揮発性の溶質が溶液の表面に存在しているので、液面から蒸発できる溶媒分子の個数が減り、蒸気圧が降下する」という考えに基づくと、蒸気圧降下が溶質の種類によらないことを説明することができません。グルコースやスクロースのような溶質が、塩化物イオンとまったく同じ効果を溶媒に及ぼす、という事実を説明することがまったくできなくなるのです。蒸気圧降下が溶質の種類によらないならば、「どんな溶質でも、濃度が同じなら全く同じ割合だけ液体の表面を覆うのだ(大きな溶質分子の余計な部分は液中にもぐっているのだ、そしてちょうど溶媒分子と同じ大きさの分だけ液面に顔を出しているのだ)」とさらに仮定を置かなければならないだろうと思うのですが、さすがにそこまで強引な説明は、私は見たことがないです。
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この回答へのお礼

ありがとう

なるほど!ギブズエネルギーや化学ポテンシャルを勉強したら、もう一度チャレンジしてみることにしました!ご回答ありがとうございしました!

お礼日時:2017/07/15 21:19

熱力学をできるだけ使わないで、速度論の考え方で蒸気圧降下をどこまで説明できるか試してみましょう。

以下、液体の単位面積 1 cm2 あたりの蒸発速度を考えます。

蒸気から液体へ溶媒分子が戻る速度は

 液化速度 = k1・P

と書くことができます。k1 は比例定数で、ここでは簡単のため溶液の濃度や溶質の種類には依らない定数としましょう。P は蒸気圧です。

溶液から気相に溶媒分子が蒸発する速度は、

 蒸発速度 = k2・N

と書くことができます。k2 は比例定数で、やはり簡単のため溶液の濃度や溶質の種類には依らない定数とします。N は液体の表面 1 cm2 あたりの溶媒分子の数です。

気液平衡では、液化速度と蒸発速度が等しくなって、正味の蒸発速度はゼロになります。このとき

 k1・P = k2・N

となりますから蒸気圧 P は

 P = (k2/k1)・N

となります。

溶質の濃度がゼロのときも同じ関係式が成り立つので、純溶媒の蒸気圧 Po は、溶質濃度がゼロのときの N を No と書くと

 Po = (k2/k1)・No

で与えられます。得られた二つの式から

 P/Po = N/No

という関係式が成り立つことがわかります。ここで、もし溶質分子の大きさが溶媒分子の大きさと全く同じと考えられるなら、N/No は溶媒のモル分率 x に等しくなると考えられるので、蒸気圧降下の式

 P/Po = x

が得られます。一方、溶質分子の大きさが溶媒分子の大きさと違っていたら N/No は溶媒のモル分率 x に等しくならないので

 P/Po ≠ x

となり、これまでの議論のどこかに間違いがあることになります。


溶質分子の大きさが溶媒分子の大きさと違うときでも成り立つ P/Po = x という式を導くため、例えば蒸発速度の式を

 蒸発速度 = k2・N

ではなく

 蒸発速度 = k2・(1cm2 の表面に存在する溶媒分子の個数÷1cm2 の表面に存在する分子の総個数)

としてみましょう。このとき、表面に存在する溶媒分子の個数の割合は溶媒分子のモル分率 x に等しい、と考えられるので

 P = (k2/k1)・x
 Po = (k2/k1)・1

となるので P/Po = x が導かれます。私の理解が間違っていなければ No.3 さんの回答はこのような速度式に基づいて説明されているかと思います(私の勘違いであれば、ご指摘ください>No.3 さん)。


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通常の速度論では、例えば A → B という一次反応では

 反応速度 = k・(1L の体積に存在する分子 A の個数)

という形の速度式を使います。

 反応速度 = k・(1L の体積に存在する分子 A の個数÷1L の体積に存在する分子の総個数)

という形の速度式は使いません。ですので、速度論的に考えるのであれば

 蒸発速度 = k2・(1cm2 の表面に存在する溶媒分子の個数÷1cm2 の表面に存在する分子の総個数)

ではなく

 蒸発速度 = k2・(1cm2 の表面に存在する溶媒分子の個数)

という形の速度式を使うのが素直な考え方なんじゃないかなと思います。

そうすると、N/No = x であるためには、「どんな溶質でも、濃度が同じなら全く同じ割合だけ液体の表面を覆うのだ(大きな溶質分子の余計な部分は液中にもぐっているのだ、そしてちょうど溶媒分子と同じ大きさの分だけ液面に顔を出しているのだ)」と考えざるを得ないと思うのですが、いかがでしょうか。
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この回答へのお礼

ありがとう

速度論で蒸気圧降下を考えることができるとは驚きました!ご回答ありがとうございました!

お礼日時:2017/07/15 21:22

質問者さんの考えでは、不揮発性物質を添加しても蒸気が液体に戻る速度も不揮発性物質が存在する影響で低下するので、蒸気圧はそのままになるのではないか?


つまり、不揮発性物質を添加しても蒸気圧降下は起こらない。
しかしながら、実際は蒸気圧は降下する。どこがおかしいのか?という質問ですね。
思考実験して見ましょう。
純溶媒の時の蒸発する速度を100と表記しましょう。
この時に蒸気が液体に戻る速度も100で、平衡が成立している。
蒸気圧も100とします。
不揮発性物質を添加して液体からの蒸発速度が減った時の蒸発速度を80としましょう。
この状態で平衡になったとすれば、他の項目も全て80になっているということですね。

不揮発性物質存在下で平衡状態にある時に注射器で気相に蒸気を追加して蒸気圧を
80から100に上昇させたと想像して見ましょう。
このときに蒸気圧が100に上昇しても蒸気から液体の戻る速度は80のまま変化しないので
蒸気圧は100のままだと考えているのが質問者さんの考えなのですね。

純溶媒が平衡状態にある時に不揮発性物質を添加して蒸発速度が80に低下した状態と
不揮発性物質存在下で平衡状態にある状態の気相に蒸気を追加して蒸気圧を100に上昇させた状態は
同じですよね。
80で平衡にあるときに蒸気を追加して蒸気圧を100に上昇したら、液相に不揮発性物質が存在して居ても
気相から液相に戻る蒸気の量は増えると思いませんか?
蒸気を外部から追加して蒸気圧を高めれば、液相表面に不揮発性物質が存在して居ても液相に戻る蒸気の量は増えて、液相に戻る蒸気の量は不揮発性物質の量に影響されるのではなく蒸気圧に比例しているのです。

ですから、80の状態で平衡にある時に外部から蒸気を追加して蒸気圧を100に上昇させても
蒸気から液相に戻る速度が速くなって、結局80状態で平衡になるのです。

ところで、No.2さんも指摘されているように熱力学的に深い議論をする場合は化学ポテンシャルの話になります。
高校生には難しいということで、参考書のような説明がされています。
参考書の説明で質問者さんが誤解しているのは、「溶液の表面に存在する溶媒の面積が減るので」と
考えていることです。
面積ではなく、個数です。
純溶媒では、表面に存在する分子は100%溶媒分子です。
不揮発性物質を添加すると添加量に依存して、表面に存在する分子の個数は何%かは溶質に置き換わります。
ラウールの法則が参考書で説明されていますよね。

どんな物質も1molならば、その個数はアボガドロ数になります。
同じモル濃度ならば、同じ個数が溶けているということになります。
表面に存在する個数の割合と考えれば、物質の種類によらないとか、電解質による蒸気圧降下も説明することができます。
これが参考書の説明内容なのですよね。
不揮発性物質が溶媒と分子間力を及ぼして蒸発を阻害していると考えてしまうと、物質の種類によらないということが説明できなくなってしまいます。
物質の種類によって溶媒との分子間力の強弱があるからです。

化学ポテンシャルから蒸気圧降下を説明する際も物質の種類のよらないということが説明できます。
その際、エントロピー項が重要な役割をしますが、エントロピー項ですから個数が重要になります。
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この回答へのお礼

ありがとう

ご回答ありがとうございました!

お礼日時:2017/07/15 21:20

教科書で蒸気圧降下、つまり沸点上昇を議論する場合、溶質の濃度は低いのが前提だと思います。


それ故、溶液の表面はほとんど溶媒分子が占めていると考えれば良いと思います。
溶液から気相に溶媒分子が蒸発していくためには、溶媒分子間の分子間力を切ることができるだけの
エネルギーを持った分子が蒸発していきます。
溶媒がある温度にあるとしても、溶媒分子の熱エネルギーは全て同じではなく、大きなエネルギーを持った分子や
少ないものなど、分布を持っています。(ボルツマン分布)
蒸発する分子の割合は、(液相表面にある溶媒分子の割合×溶媒分子間を切ることができるだけのエネルギーを持った溶媒分子の割合)に比例するはずですから、参考書に書かれているように「不揮発性の溶質が溶液の表面に存在しているので、液面から蒸発できる溶媒分子の個数が減り、蒸気圧が降下する」ということになります。
*溶媒分子間を切ることができるだけのエネルギーを持った溶媒分子の割合は、温度だけに依存するので温度一定ならば
 溶質の有無は関係ありません。

一方、気相から液相に入ってくる溶媒の個数は、気相中に存在する溶媒分子の量に影響され、
液相の溶質分子にぶつかって液体になれないという影響は小さく無視できます。

液相から気相に溶媒分子が移動するときに、気相は溶媒分子が蒸発してくるのを阻止することはありません。
あくまで蒸発しようとする液相の要因が影響するのです。
反対に気相から液相に溶媒分子が移動するとき、液相が液化しようとする溶媒分子を阻止することはなく、
あくまで液化しようとする気相の要因が影響するのです。
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この回答へのお礼

ありがとう

ご回答ありがとうございました!

お礼日時:2017/07/15 21:20

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