①現在、企業の利潤、費用の箇所を勉強しております。ふと疑問に思ったのが、企業の収益や費用というのは、会計学でも勉強しますよね。ということは、企業というのは、経済学的な費用収益の考え(ものさし)と、会計学的な費用収益の考え(ものさし)と、2つのものさしを持って、利潤を最大化しようとしているということでしょうか?簿記や会計でならう費用収益と、経済学で勉強する利潤や費用。違いをご教示いただければ幸いです。
②利潤最大化について。利潤とは総収入ー総費用(機会損失)だったと記憶しています。利潤がマイナスなら他業種より収益性が低く、利潤がゼロなら他業種なみ、利潤がプラスなら他業種より収益性が高い。といわれています。そして企業は利潤最大化しようとするという仮定のもと、利潤が論じられるのであれば、利潤がマイナスやゼロになるような業種の企業はそもそも否という異なりませんか?これはミクロ経済学の分野なので、アダムスミスの系統を伝統で受け継いでいる古典派経済学であるとすれば、アダムスミスの見えざる手と何か、矛盾するような気がしますが、いかがでしょうか?
No.3ベストアンサー
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経済学での「費用」とは外部に対して実際に支出した金額だけでなく、「機会費用」で計算します。
たとえば、野菜を作って、市場に出荷している農家を考えてみましょう。Aは、肥料は肥料会社から(JAを通じて?)購入し、家族の労働と先祖代々の(自家所有の)土地を使って野菜を収穫します。したがって、地代も労賃も払う必要はありません。1000万円の売上があったとして、肥料代が300万円かかったとして、この農家の「利潤」は1000万円ー300万円=700万円でしょうか?もう一つの農家(農業法人)Bを考えてみましょう。Bは農地を借りて(Aと同じ広さと考えてください)年間100万円の地代を土地所有者に支払い、農作業に従事する労働者を雇って野菜を収穫し、市場に出荷して1000万円の収入をあげているとする。利潤は売上1000万円ー地代100万円ー労働者へ賃金支払い200万円ー肥料代300万円=400万円となるのでしょうか?会計学的な利潤(会計学では「利益」)はその通りかもしれないが、経済学的な意味での、この野菜生産事業から得られる経済学的「利潤」はAもBも400万円(あるいはこれに近い数字)になるはずです。経済学の利潤は、収入が支払った機会費用を超える額と定義されているのでそうなるのです。Aの家族労働はほかで例えばダム工事へ出稼ぎ(あるいは会社勤めをしていれば)得られたであろう200万円を犠牲にして家の野菜作りをしているので、家族労働の機会費用は200万円なのです。また土地は自家が所有しているから支払いはゼロなのではなく、ほかの事業者にその土地を貸し出す(レンタルする)なら、100万円の地代がAの懐にはいるのに、その得られる地代を犠牲にして自家の野菜生産につかっているので、土地の「機会費用」100万円は「利潤」を計算するとき差し引く必要があるのです。経済学では、企業は「陽費用」(「肥料」のように外部に支払われる費用)だけでなく、「陰費用」(Aの家族労働や自家所有の土地への機会費用)も考慮し、その超過分である「利潤」を最大化するように行動する合理的存在と仮定されているのです。No.5
- 回答日時:
アダムスミスの「見えざる手」というのは、各主体(企業や家計)が企業だったら利潤最大化、家計だったら効用最大化というふうに「自分の利己的利益」のために行動しているのに、経済全体としては「見えざる手」た導かれてパレート最適な状態を実現している、ということ。
それと、何が矛盾するんですか?利潤が定義する、自分が例えば床屋をやっていて、機会費用(床屋をやらず、八百屋をやっていたら)などと定義することにより、利潤がゼロ。利潤がややマイナス。なら床屋やめて八百屋やろう。などとみんながみんな高い利潤の産業や事業に手を出すはずです。そうならないのは、おかしいのでは?東京電力「うちの会社利潤低いな。」「IT企業でもやるか」「電気つくるのやめよう。」利潤の考え方、さわりしか知りませんが、そういう風に感じてしまいます。利潤最大化=床屋もうからねーから、八百屋やろ!っていう風にしか聞こえないです。
No.4
- 回答日時:
>利潤とは総収入ー総費用(機会損失)だったと記憶しています。
利潤がマイナスなら他業種より収益性が低く、利潤がゼロなら他業種なみ、利潤がプラスなら他業種より収益性が高い。といわれています。そして企業は利潤最大化しようとするという仮定のもと、利潤が論じられるのであれば、利潤がマイナスやゼロになるような業種の企業はそもそも否という異なりませんか?これはミクロ経済学の分野なので、アダムスミスの系統を伝統で受け継いでいる古典派経済学であるとすれば、アダムスミスの見えざる手と何か、矛盾するような気がしますが、いかがでしょうか?利潤最大化の結果利潤がマイナスである(損失が発生する)ような企業はサバイブできない、ということ。それがなぜ問題なのでしょうか?
No.2
- 回答日時:
たぶん固定費用の方が、長期的な費用ではないでしょうか?
会計学ですと、一年以上にわたるものを長期、一年未満のものを短期としています。
固定費用は、生産活動を行うために用いられる土地や建物、機械設備などですが、これらの費用は実際には、初期投資の時点で莫大にかかりますが、会計年度ごとに一定額ずつ償却して費用とするため、長期的と言われるゆえんです。
可変費用は、生産量に応じて変化する費用のことで、原材料や労賃です。年度ごとに異なってくる費用であるので、短期的であるといわれます。電気代も生産状況に応じて変化するため、可変費用と言うことができます。
経済学は、1900年ころからの学問ですので、どうしても製造業中心に語られる傾向にあるのでしょう。
ですので、サービス業の割合が高くなった現代資本主義では、固定費、変動費の概念も変化していると思います。
普通はそう思われますよね。私も固定が長期なんじゃ?と思ったんですが、どうも誤謬ではないようです。教科書にもそれ以上の詳しい説明はありませんでした。
No.1
- 回答日時:
① 経済学における利潤というのは、国内の経済状況に応じて政府がどのような手段をもちいるかということに用いられている感じます。
政府はGDPや失業率や市場金利などの統計を指標とし、適切な経済指標とは何か、望ましい経済政策とは何かという考察を行いますよね。GDPというのは、その国のもうけの総和ですので、その点で利潤とからんでおります。一方、会計学における利潤というのは、一企業に注目した場合の経済活動の結果を表している意味合いが強いように感じます。売上-売上原価=売上総利益 売上総利益-販管費=営業利益 あとは、営業外費用、法人税などなどを差し引いたときに、税引後の当期純利益が算出されますが、この純利益を最大化するために、売上を伸ばすべきなのか、それともどの費用を圧縮するべきかを判断し、いわゆる利潤を少しでも多くするために役立てています。
② 利潤のマイナスが続き債務超過となりますとやがて市場から淘汰されます。質問者さんのおっしゃる通り否ということです。
ただ、収益性が低いからといって、必ずしも赤字であるということではありません。収益性という観点から一業種の時間的な推移を見てみますと、最初のころは収益性が高く次第に収益性は低くなっていきます。収益性が高い市場は、参入も多くなり市場も成長していきますが、このように参入が相次ぐため市場占有率は下がり、同時に収益性も逓減していきます。
つまり、収益性が低い市場は最初から低かったわけではないということです。これは経営学の分野、プロダクト・ポートフォリオ・マネジメントを参考にしていますが、収益性の高低に注目するならばこちらの方がより適しているではないでしょうか。
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③質問補足。固定費用が短期的なもの、可変費用は長期的なものといわれている理由を教えてください。また、固定必要は生産設備(工場、機械など)、可変費用は労働費とされていますが、生産の材料費(製造直接費)や、工場の電気代などは含まれないのですか?
④補足2。この企業の費用に関する項目は、製造業以外の企業にも当然当てはまるのですよね。特にメーカーに特化して、この企業の活動を論じているわけではないので・・・。しかしながら、サービス業等にあまり結びつくような内容でもないような。