遠藤周作の「沈黙」の一番後ろにある「切支丹屋敷役人日記」が読めません。
なんとか全文の意味が知りたいのですが、「この単語の意味が分かれば読みやすくなる(宗門=キリスト教とか)」とか、「ここに訳が載ってます」とか、どなたかアドバイスいただけませんか。このままでは中途半端で気持ち悪いです。

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A 回答 (2件)

たしかに,「役人日記」の直前の,「たとえあの人は沈黙していたとしても,私の今日までの人生があの人について語っていた」という終わり方は,スッキリした結末という感じはしませんね。

「役人日記」まで読み通したとしても,その印象はあまり変わらないと思います。これは,キリスト教についての物語ではなくて,キリスト(教)を信じて生きた男の人生の物語ですから,作者は,予定調和的に完結する形ではなく,矛盾や不条理に満ちた現実をそのまま提示する形でしめくくり,あとは読者に考えさせようとしたのではないでしょうか?

物語の本編はだいたい1640年ごろ。「役人日記」の最初の寛文12年は1672年ごろ。その間の30年,ロドリゴ=岡田三右衛門がどんなふうに,何を考えながら生きてきたか,を想像させるのが,「役人日記」の役割(の少なくとも一部)だと思います。いったい,ロドリゴ=岡田三右衛門は,死ぬまで「主」を愛しつづけることができたのでしょうか?

能書きが長くなりました。すみません。

「拾人扶持」の「拾人」は「十人」,「扶持」は給料のことです。つまり「十人が養えるだけの給料(米)」をもらっていたということ。つまり彼は,幕府から給料をもらいながら30年間生きながらえてきたわけです。

「宗門の書物を相認める」とは「キリスト教の本を書く」。彼はキリスト教や教会組織の内情についてだれよりもよく知っているわけですから,幕府側としては,彼は貴重な情報源です。だから本を書かせた。たとえば,彼らが日本に布教に来る際,「日本人からこんな質問を受けたらこう答えなさい」みたいな公式のマニュアル的なものが準備されていたはずです。キリスト教の矛盾をつくような意地悪な質問にも堂々と答えられなくてはなりませんから。だから,ある意味で,彼はキリスト教の矛盾とか弱点とかにも精通しているわけです。そんな彼だから,いったん弾圧側に回れば「キリスト教はここがおかしい」みたいな本だって書けるわけです。幕府のねらいはそのあたりにあったのでしょう。(このへんはうろ覚え+推測ですが。)

延宝4年,キチジロー=吉次郎がキリシタンの「本尊」を所持していることが発覚した。その出所をめぐっていろいろ詮議があったようですね。ロドリゴ=岡田三右衛門からもらったのかと聞かれて「そんな隙はない」と答える吉次郎。また吉次郎に信仰を働きかけていないかと聞かれて「そんなことはしていない」と答える三右衛門。本当のところはどうだったのか,事実関係は私にもよく読みとれませんし,はっきり書かれてもいないようですが,そんなことがあり,また他にも周囲の人々が入牢させられたり拷問を受けたりしている,でも岡田三右衛門自身はその渦中には巻き込まれていないようですね。

最後に,岡田三右衛門のモデルになった「岡本三右衛門」と,井上筑後守こと「井上政重」については百科事典でも調べられますし,ネットで検索してもあまり多すぎない程度にヒットします。小説の内容はかなり史実に近いものがあるようですから,そのあたりを調べると,背景的な理解は深まりそうです。キリシタン弾圧に関するURLをひとつだけあげておきます。

以上,専門家ではないので誤解などもあるかもしれませんが,参考になれば幸いです。具体的な部分に関するご質問があればまたどうぞ。

参考URL:http://www.collegium.or.jp/~take/christi/rekisi3 …
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この回答へのお礼

丁寧な解説をありがとうございます! なるほど「理解」というよりは「感じ取る」といった方向なのでしょうか。全部の意味を分からなきゃ! って身構えたのもいけなかったのかも。ちょっと光が見えた気がします。
先がなんとなく見えて、気力がわいてきました。モデルとなった人たちやその時代のことなども、色々調べてみようと思います。
本当にありがとうございました。とってもとっても助かりました。

お礼日時:2001/07/08 00:41

いい本ですよね。

何度読んでも感動します。

最初に読んだときは私もめんどくさくて読み飛ばしました。^^;
2回目にはなんとか解読を試みたような記憶があります。3回目はやっぱり飛ばしましたが。

具体的にここがわからないという点をあげていただければ,お手伝いできる「かも」しれません。でもあんまり期待しないでくださいね。もう細部は忘れていますから。

この回答への補足

ありがとうございます。私は今回初めて読んだのですが、恥ずかしながら、結末がちゃんと分からなかったのです……
「切支丹役人日記」の部分を読めば方向くらいはつかめるかしらん、と思ったのですが、分かったのは岡田が病死したことと、キチジローが取調べを受けたらしいこと…… 岡田三右衛門はどんな役目をしていたのでしょうか? 最初の「拾人扶持」が役目(身分?)を表しているのでしょうか??? キリスト教の本を「相認める」ってどういう意味? 書くってこと? それを日本人が命令したのですか???
もーう分からないことだらけで、英語の授業を思い出してしまいました(^_^;) 分からない単語ばかりだと大意もつかめなくってどこが重要かも分からなくって大弱り…… という状態です。もう「だいたいこんな意味」というのでもけっこうですので、教えていただけるとありがたいです。お手数おかけします。m(_ _)mペコリ

補足日時:2001/07/06 00:54
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日本でもシネコンが台頭してきた今は、理解する努力を要する映画を好まない映画ファンは大勢いますが、どこの国にも、深く掘り下げるのを楽しむファンはいて、それは米国とて同じです。

ただ、『沈黙』に限っていえば、理解しようと努力しなくても、それなりにじゅうぶんに楽しめると思います。表面的には、お坊ちゃんが苦難の旅をしながら、貧民の優しさや、権力の横暴に触れながら、自分が想像もしなかった価値観に行き着く物語は時系列にわかりやすく描かれていますし、米国で今をときめく若手人気俳優や娯楽大作の数々で名をはせたベテラン俳優を起用して飽きさせないようにしていますし、少し映画を見慣れている人なら、加瀬や浅野やイッセー尾形を見つけて喜ぶでしょうし、ロケや衣装や美術にもものすごく力が入っています(余談ながら日本で撮っていないのが極めて残念ですが)。

わかりにくさとわかりやすさのバランスで言ったら、同監督の作品の中でも語り継がれる名作『タクシードライバー』といい勝負だと思います。『沈黙』も「ヒット」するかどうかはわかりませんが、世界中で注目されて、映画史にその名を刻み、DVD化や放送に伴う権利で、もとをとるでしょう。大学の教材としても使われるかも。

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 映画関連の品物に力を入れている古書店がいくつかあるのも確かなのですが、この頃実際に行って見ていないので、紹介するのも無責任です。ただし、その中では矢口書店(ヤグチショテン)が品揃えも良く、差し当たりここに行ってみるのが一番良いのではないかと思います。
http://www.book-kanda.or.jp/db/index02.htm

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