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出産後のひどい物忘れ……「産後ボケ」の正体を医師に聞いた

出産後のひどい物忘れ……「産後ボケ」の正体を医師に聞いた新しい命と対面する出産は、女性にとって心身ともに大きな影響を受けるイベントだ。だが、この幸福の瞬間とともに、精神的にも体力的にも大変な育児が始まる。そのような大事な時に限って、物事を忘れっぽくなったり、言葉がうまく口から出てこないなどの症状に見舞われることがあるという。出産経験者からこのような症状の報告が多くあり、女性たちの間では通称「産後ボケ」と呼ばれているそうだ。

新生児の育児という猛烈に忙しい時期にこの産後ボケで悩まされ、二重の疲労とならないよう、この症状について出産前に知っておきたいところだ。そこで、産後ボケの正体や予防対策について、女性医療クリニックLUNA心斎橋の大林美貴先生に話を伺った。

■産後ボケの正体とは?


「重要な用事を忘れてしまった!」「簡単な会話なのに、言葉が出てこない」……。これらの症状の正体は一体何だろうか。

「産後の集中力や記憶力の低下を感じるというのは、産後うつ病の一つの症状です」(大林先生)

なんと、正体はうつ病の一種だった。まさか産後に自分がうつ状態になっているとは気付かないお母さんたちが多いのではないだろうか。

■ホルモンの減少が原因


つまり、正式には「産後ボケ」ではなく「産後うつ」と称するのが正しいことになる。ではなぜ、うつの症状が産後に現われるのだろうか。

「妊娠中は、女性ホルモン(エストロゲン、プロゲステロン)が大量に出ていますが、出産を契機に急激に減ってしまい、それに伴って、元気を出すホルモン(セロトニン)も減ってしまうといわれています。そうしたことが原因で、疲れやすくなったり、気力や集中力の低下が起こります。これが産後ボケと世間でいわれる症状の原因です」(大林先生)

妊娠・出産は女性の体に大きな変化をもたらすが、このようなホルモンの減少もその変化の一つであるという。新しい命をこの世に送り出すことは、やはり大変なことだったのだ。

■こんな時こそ、遠慮なく周りに頼ろう


上述の通り、出産は女性の体に大きな変化をもたらす。だからといって赤ちゃんは待っていてはくれず、出産後すぐに怒涛の育児が始まってしまう。そこで最後に大林先生から、そんな頑張り時のお母さんたちへアドバイスをいただいた。

「授乳による睡眠不足や、育児ストレスにより、セロトニンが減りやすくなります。家族を頼ったりしながら、眠れる時間をしっかりとる日を作ったり、太陽に当たるように心がけてください。また、エストロゲン低下状態は、産後の月経再開までは続いて長丁場になるので、ストレスをいかに溜めずに過ごすかがポイントになります。一人で頑張らずに、周りを頼って、力を抜けるところは十分に抜いてください」(大林先生)

産後は、ホルモンのバランスが不安定なうえ、授乳など不慣れなことを立て続けに行わなわなければならない。大林先生の言うとおり、無理をせずに周囲のサポートを受けた方がよさそうだ。

産後ボケの正体はうつ病であり、単なる物忘れではなかった。育児による疲労で辛いときには、周りに遠慮なく頼ってみてはいかがだろうか。

「教えて!goo」では、「あなたが気になる体のメカニズムは?」ということで皆さんの意見を募集中だ。

● 専門家プロフィール:大林 美貴(おおばやし みき)
日本産科婦人科学会専門医。2005年徳島大学医学部卒業。同年4月より徳島赤十字病院勤務を経て、2007年から2013年まで湘南鎌倉総合病院にて勤務。2009年より、女性医療クリニック・LUNAグループ勤務。2016年5月より女性医療クリニックLUNA心斎橋にて勤務。

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