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カフェオーレは邪道? ブラック好きは味覚オンチ? コーヒー鑑定士に聞いてみた

カフェオーレは邪道? ブラック好きは味覚オンチ? コーヒー鑑定士に聞いてみた少し前にリリースされた「ブラックコーヒーって本当に美味しいと思って飲んでいるの?」という記事が読者の賛同を得ている。Facebookの「いいね!」は100を超え、記事ページの下方にある「みんなの反応」に至っては「NICE!」が1000を突破した。コーヒーはブラックに限ると信じている筆者は看過できない。そこで全国で27人(今年7月現在)しか認定されていないというコーヒー鑑定士に話を聞いてみた。

■覚醒したい人には邪道かも!?


答えていただく永富宏さんは、実は江崎グリコ商品開発研究所の研究員でもある。仕事の傍ら個人的にコーヒー鑑定士の資格を取得したとのこと。これまでカフェオーレを含む乳飲料を担当してきたそうだが、コーヒー好きにとってカフェオーレは邪道ではないのか? 同好の士と思っていたのに……。

永富さんは「それは好みの問題です。朝グイッと飲んで覚醒したい、という人にはカフェオーレは邪道に思えるかもしれませんね」と筆者の言い掛かりを爽やかにかわす。そして「コーヒーとは苦み、カフェインだけじゃないんです。やはりいいコーヒーというのは、酸味だったりフルーティーな香りだったり、いろんなものが詰まっているんです」とうっとりとした表情を見せる。

それでもやっぱり混ぜるのは……。なおも食い下がる筆者に対し、「カフェオーレ(に使うコーヒー)は、その中でもミルクの甘みが引き立つような作り方をしているので、そのような甘さで安らぎたいという方には合うのかな」と微笑む。

■赤ちゃんが酸味・苦味を嫌う理由


筆者が気にしているのは冒頭の記事にあった「……苦味は、その食べ物が“毒”であることを知らせるシグナルとして機能するという話もある。苦い=食べちゃいけないもの、ということだ……」という一節だ。本来食べてはいけないものを美味しいと感じるなんて、まるで味覚オンチのようではないか。

永富さんは「赤ちゃんは酸っぱかったり苦かったりしたらペッと出しますけど、甘いものは飲み込みます。酸味や苦味は毒物、劇物であることが多いのに対して、甘いものは栄養分であることが多い。だから好むのでしょう」と述べる。

なるほど、うなずける説明だ。筆者はコーヒーの中でも、苦味が強いとされるマンデリンや、酸味が強いとされるコナなど極端な豆を好む。ズバ抜けた味覚オンチということなのか。

■経験から広がる嗜好の多様性


自信喪失しうなだれる筆者に対し、永富さんは「とてもよい趣味ですよ」とやさしく声を掛け、「食とは経験です。経験の積み重ねが多ければ多いほど、嗜好の多様性は広がります。大人になるにつれて、苦味や酸味の楽しみ方を覚えていくのです」と説明する。

そうだったのか! それまでの経験で味覚の好みも変わってくるわけだ。そういえばコーヒーは豆の違いだけでなく、抽出方法でも趣を大きく変えてくる。ペーパーフィルターなどに挽いた豆を入れて上から湯を注ぐ「ドリップ」、円筒形の容器を使って豆を完全に湯に浸透させる「フレンチプレス」、機械を使って高温高圧で成分を一気に溶かし出す「エスプレッソ」。すっきりさ、荒々しさ、濃厚感とそれぞれ特長が異なる。

ちなみにドリップ式がミルクの香りやコクを一番引き立てるそうだ。かようにしてコーヒーは奥が深い。ブラックだけではなく、カフェオーレなども楽しんでいきたい。

●専門家プロフィール:永富宏
2001年4月、江崎グリコ入社。同年9月、商品開発研究所。以降、カフェオーレを含むコーヒー、乳飲料、発酵乳、洋生菓子と幅広い商品を担当。2016年12月、JCQAコーヒー鑑定士資格取得。

(武藤章宏)

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