特に12月になると、仕事も年末進行になり、年末~年明けに向けて準備しないとならないこともたくさんあってとにかく忙しい。そして気づけばもう大みそか……。
今年こそはしっかり事前に備えておこう。中でもうっかりしてギリギリになってしまいがちなのが、お歳暮や年賀状の準備といった年末ならではの行事である。
それらについて「教えて!gooウォッチ」で探してみたところ、以下の3つが発見されたので紹介しよう。
■お歳暮は喪中の人にも贈っていい?
まずはお歳暮について。社会人にとって、仕事で関係する大切な人に対して欠かしたくない礼儀だと思う。しかし、細かなマナーについては知らない方も多いのではないだろうか。
そもそもお歳暮とはなんなのか、フリーアナウンサーでビジネスマナー講師の五十嵐由美子さんによる解説はこうだ(教えて!gooウォッチ「予算は?喪中の人に贈ってもいい? お歳暮の由来とマナー」より)。
「『お歳暮』という言葉は、もともとは年の暮れという意味でした。お正月に先祖の霊を迎える御魂祭りのお供え物を、暮れの内に本家に届ける風習が、次第にお世話になった方に贈り物をする習慣へと変わっていきました。やがて贈答品そのものを『お歳暮』と呼ぶようになり、現代に至っています」(五十嵐さん)
お歳暮は12月上旬~20日頃に贈るのがマナーで、その時期を越える場合は「寒中お見舞」、「寒中お伺」など、のしの表書きを変える必要があるそうだ。ちなみに、相手が喪中だった場合、贈るのは失礼になるのだろうか?
「相手の方が喪中でも、お歳暮を贈答して問題はありません。ただ、心情的に心に引っかかる場合には、先様に相手を気遣う言葉を添えて、『寒中お見舞』として時期をずらし、忌明け後に贈ってもよいでしょう」(五十嵐さん)
せっかく贈るものなのだから、しっかりとポイントを抑えておき、失礼のないようにしよう。
■喪中はがきは仕事関係の人にも出す?
また、お歳暮同様にマナーが難しいのが喪中はがきだ。
一般的には二親等以内に不幸があった場合に、年賀状での挨拶を控える旨を喪中はがきで事前に知らせるしきたりになっている。先方が年賀状の準備を始める前に送っておく必要があるため、11月~12月の初めまでには送っておくべきものとされている。
この喪中はがき、一体どの範囲まで送るべきなのだろうか。株式会社メモリアルアートの大野屋が設置している「大野屋テレホンセンター」に寄せられた質問に対する回答を参照してみたい(教えて!gooウォッチ「喪中はがきの基本とマナー 仕事の関係者にも出す?近況報告はいれていい?」より)。
「喪中はがきを出す範囲は、親族でも同居の有無や、親交の度合い、亡くなられた時期によって判断することになる。ただし、取引先など儀礼的に年賀状を出す場合は、喪中はがきを出すと、かえって余計な気を使わせてしまうケースもあるため、仕事は公と考え、通常通り年賀状を出しても構わないとされている」(大野屋テレホンセンターの回答より)
なるほど、喪中はがきがかえって送った先に気をつかわせてしまう要因にもなる。関係性にあわせて送り先を選ぶべきなのだろう。またその際、あくまで訃報を伝える内容に留め、近況報告などの報告は控えるべきとのことだ。
■年賀状に添えるひと言はどんなものがベスト?
最後に年賀状について。今や家庭でも、専用のソフトを使って作ったものをプリンターで印刷する方が増えていると思う。しかしそれでも手書きで一筆書き添えると印象が違うものだ。
愛されるマナーを教える樋口智香子さんによると、出す相手によって、年賀状に添えるべきひと言は変わってくるという(教えて!gooウォッチ「年賀状に一言書くならこれ!接客マナーの専門家に気の利いた一言について聞いてみた」より)。
例えば、職場でお世話になっている人に送る場合はこうだ。
「会社の内部の人への年賀状は『旧年中、お世話になったことへの御礼と新年度の仕事への意気ごみ』を添えるとよいでしょう。(中略)形式ばった挨拶よりも、具体的なシーンが浮かぶような気持ちをこめたメッセージのほうが、印象に残ります」(樋口さん)
これがあまり会う機会の少ない遠い親戚になるとどうだろうか。
「なかなか会うことのできない親戚への年賀状は『疎遠になっていることへのお詫びと家族の近況、相手を気遣う言葉』を添えるといいでしょう。たとえ疎遠になっていたとしても『長男の〇〇は今年、高校受験です』など家族の近況も入れると『もう、そんなに大きくなったのか』といったように、身近に感じてもらうことができます」(樋口さん)
こうして見ると、やはり大事なのは相手を思いやる気持ちなのだと、当たり前のことに気がつく。無難な言葉で済ませず、相手のことをしっかり思い浮かべながら言葉を添えるようにしたい。
以上のことを踏まえて、今年こそ余裕のある気持ちで年の瀬を迎えられますように!