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水分を摂っていないのにトイレが近くなる理由

水分を摂っていないのにトイレが近くなる理由水分を摂ったときやお酒を飲んだあとに尿意を催すのは当たり前だが、何も飲んだ覚えがないのにトイレに行きたくなることがある。なぜこのような現象が起こるのだろうか? 水分を摂っていないのにトイレが近くなる理由について、医師に尋ねてみた。

■泌尿科医が解説


お話を伺ったのは、女性医療クリニック・LUNAグループの医師、中村綾子先生。そもそも、尿はどのようにして作り出されるのだろうか。

「口から入った水分は、消化管を通って体内に吸収されます。消化管は、胃、十二指腸、小腸、大腸からなりますが、水分の大半は小腸と大腸で吸収されます」(中村先生)

吸収されなかった水分は、食物などから排出されなかった栄養分とともに便として排出される。

「小腸と大腸で吸収された水分は血液の中に入ります。血液にとって余分な水分や塩分などは腎臓で選別され、最終的に老廃物として処理されます。これが尿の正体です。腎臓でつくられた尿は尿管という細い管を通り、膀胱にためられ、尿道を通って排泄されます」(中村先生)

単純な計算式として、口から入った水分量 ― 体に必要な水分をひいたもの=尿(老廃物)、と思ってしまいそうだが、そういう訳ではないのだそうだ。

「1日の中で体の中に入ってくる水分は、飲水量や摂取した食物からの水分量がありますが、その他に代謝水というものがあります。代謝水とは、体内の細胞が活動を行うときに生じる水分で、体重1kgあたり約5mlといわれています。次に、1日の中で体から排出される水分に尿や便、また汗などの不感蒸泄があります。つまり、飲水量と尿量は同じではないのです」(中村先生)

わたしたちの体が生きるために行う活動によって、飲んだ水とは別に水分が生じ、それを排泄するという仕組みができているとは驚きだ。

■水分を摂らないことで起こりうる障害とは


それでは、口から全く水分を摂取しなかった場合、どのようなことが起きるのだろうか。

「1日の飲水量は体重や年齢によって異なりますが、約1000~1500mlといわれており、人間の体の約60%は水でできています。この水分のことを体液と呼びます。そのため、水分補給を怠ると、体液量が減少します。体液量が減少すると、血液の中にある水分が減少するため、細胞に十分な水分が届かなくなります。その結果、軽度であれば、だるさや口の渇き、唇の渇き、尿量の減少などが起こり、中等度であれば、頭痛や血圧低下や動悸などが起こります。重症化すると、意識低下や臓器障害など起こります」(中村先生)

特に夏場は熱中症の危険も伴うので要注意だ。「体が自然に水分を作っているから、何も飲まなくても平気!」と安易に思わないように。

「教えて!goo」では「あなたは一日どれぐらい水分をとりますか?」ということで皆さんの意見を募集中だ。

●専門家プロフィール:中村 綾子(なかむら りょうこ)
日本泌尿器科学会専門医。2007年横浜市立大学医学部卒業。日本赤十字社医療センター臨床研修医を経て、2009年横浜市立大学泌尿器病態学に入局。みなと赤十字病院、横浜市立大学附属病院、藤沢市民病院勤務を経て、横浜保土ヶ谷中央病院に勤務。LUNAでは2013年より泌尿器科外来を開始。

(酒井理恵)

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