■雨の日に素足にサンダル、デメリットは?
答えてくれたのは、シロノクリニック銀座院の笠井美貴子副院長だ。
「そもそも素足にサンダルのデメリットとしては、汗で蒸れてしまうことや、サンダル自体に汗が染み込んでしまった後に、雑菌が繁殖することが臭いの原因になったりすることがあげられると思います。一方、雨の日に素足にサンダルのデメリットは、やはり一度濡れてしまった状態から乾燥が十分にできていないと、細菌の繁殖がしやすくなり、臭いの原因になることです」(笠井先生)
なるほど。やはり雨の日に素足でサンダルという格好は、足が臭ってしまうなど、悪影響をもたらす可能性があるようだ。
ほかにも、たとえば足が雨で濡れたとして、ちゃんとタオルで拭かず、自然乾燥だと皮膚が荒れてしまうとか。はたまた水虫のリスクがある、病気感染のリスクなどについてはいかがだろうか?
「雨の日にサンダルで外を歩くと、泥水などが肌に付着するので、そのまま自然乾燥すれば肌が荒れる可能性はあると思います」(笠井先生)
きちんとタオルで拭かず、自然乾燥だと皮膚が荒れてしまう可能性はあるとのこと。水虫のリスクについてはいかがだろうか?
「水虫に関しては、水虫とは水虫菌(真菌、カビの一種)による感染なので、雨で半乾きになることでの一般的な細菌の繁殖とは別物です。雨の日の感染リスクは、水虫自体の悪化というよりは水虫の人は足にびらん(小さな傷)が出来ていることが多いので、それにより小さな傷から細菌に感染しやすくなり、足の蜂窩織炎(ほうかしきえん)など細菌感染症になりやすくなるということです」(笠井先生)
ということは、水虫のリスクは低いということだろうか?
「もちろん雨の日に足が濡れてすぐ拭かず、湿潤した状態で長くいれば、水虫自体も増殖しやすくなります。ただし湿潤した状態であればいいので、素足より濡れたままの靴下を長く履いているときの方が水虫菌は増殖しやすいともいえます)」(笠井先生)
なるほど。水虫以外の病気感染のリスクについてはいかがだろうか?
「素足にサンダルだから特に感染しやすいということはありませんが、やはり肌が露出している面積が大きいので、露出部に傷などがあると不潔になりやすい可能性はあります」(笠井先生)
■もし雨の日に素足にサンダルで過ごしてしまったら?
では、もし雨の日に素足にサンダルで過ごしてしまったら、どうすると良いのだろう?
「1日の終わりにはきちんと足を洗うことはもちろんですが、毎日同じサンダルは履かず、1日きちんと乾燥させてから履くようにしたほうがいいでしょう。消毒などは必要ありませんが、石けんの泡で包み込むように、皮膚をこすりすぎないように優しく足を洗うのが大切です」(笠井先生)
やはり足、サンダルともに清潔にすることが、大事になってくるようだ。
「雨の日は素足にサンダルが楽」と考える人もいると思うが、水虫菌の増殖リスクや臭いの問題もある。何よりもビーチサンダルのような、濡れることが前提のサンダルではないと、履物自体が傷む可能性もある。これまで雨の日を素足にサンダルで乗り切っていた人はレインブーツの利用なども検討してみてはいかがだろうか。
【取材協力】
・シロノクリニック
・笠井美貴子医師