話題の出来事のQ&Aをウォッチ(観察)しながら、コラム形式で皆様に紹介していくサイト

休憩時間外のタバコ休憩の是非について、法的観点で弁護士が終止符を打つ

休憩時間外のタバコ休憩の是非について、法的観点で弁護士が終止符を打つ最近では、副流煙や受動喫煙の影響が正しく理解され、分煙が広く浸透している。飲食店だけでなく、オフィスのような職場でも喫煙室が設けられていることがほとんどである。しかしここで一つの問題が生じている。それは、タバコ休憩は労働時間に入っているか否かという問題だ。非喫煙者から不満が上がるケースとしては、トイレや飲み物を買いに行く回数よりも、明らかにタバコを吸いに席を外している回数のほうが多い場合や、そもそもタバコ休憩の時間が黙認されている場合がある。「教えて!goo」にもタバコ休憩はズルいのか?という内容の質問が寄せられている。

■タバコを何に例えるかが意見の分かれ道


タバコ休憩が正当か否かという問題について、寄せられた回答は賛否両論だ。まずはタバコ休憩を正当なものと主張する方々の回答を見てみよう。

「タバコと飲み物を考えれば、同じことになるはずですが……タバコを吸いに行くのと、飲み物を買いに行くのと同じ休憩って考えてしまうとすれば、両者に対して休憩を奪うことになります」(ymdaさん)

タバコを就業中に必要な飲料や生理現象と同じとしているのだ。その一方で、タバコ休憩について異を唱える方は、タバコは就業とは関係のない嗜好品と主張している。

「非喫煙者からしたら、タバコ休憩(タバコ=嗜好品)=ちょっとお菓子食ってくるわ、とかちょっとジュース飲んでくるわ、なわけですよ。仕事中社員が次々と、お菓子食ってくるわ。あ、俺もお菓子。お菓子行くか~ってなったらどう思います? サボっていると思われませんか?」(rozari0714さん)

他にも、タバコ休憩も他の休憩と同じように、時間帯や回数を決めればよいのでは、という解決策も示されている。

「決められた休憩時間の中で行く分には問題はないと思います(お昼時間とか、その他休憩と称される時間規定があるならその時間)」(a-matukiさん)

「社則で喫煙出来るのは、始業前、10時、昼休み15時の休み時間だけと社内規定で設けた休憩時間内のみになっています(例外的に17時以降はフリー)」(Toshi_mk2さん)

タバコ休憩の問題は、ある意味で働き方の問題でもある。デスクに座っていることが就業の前提条件とされている限り、分煙化と就業時間維持の両立は難しいだろう。「働いている」とは何か。今一度タバコ休憩を通して見つめ直す必要がある。

■タバコ休憩規制に、経営者はどこまで介入できるのか?


前項では、タバコ休憩を休憩時間や回数の観点から正当化する方法もあるのではと示唆された。しかし、経営者側がもっと直接的に喫煙者に対して働きかけることは可能なのだろうか。そこで具体的に、タバコ休憩の時間から減給することはできるのか、また彼らに喫煙をやめて業務に戻らせることは使用者にできるのか、について星野宏明弁護士に解説していただいた。

「労働法では、ノーワークノーペイの原則により、労務提供をしていない時間については、賃金が発生しません。タバコ休憩が、法的に休憩時間に該当するならば、その時間分の給与を算定しないことも可能です。しかし、一般によく見られるタバコ休憩は、職場一斉のものではなく、トイレ休憩と同じように、随時、短時間にとられること、従業員に完全な自由があるわけではなく、業務対応の指示があれば、従わなければならない状態であることから、タバコ休憩をもって、休憩時間ということは難しいことが多いでしょう。そうすると、行動の自由が保証されている休憩時間ではない以上、給与を減額することもまた違法となる可能性があります。他方、タバコ休憩時間を特に完全に労務から解放される自由な休憩時間として位置づけるなど、就業規則の内容によっては、タバコ休憩を正式に自由な休憩時間として認める代わりに、その分の給与を算入しないことも可能です。ただし、この場合は、一斉休憩の原則から、喫煙者のみではなく、全従業員も含めて数時間に5分程度の休憩時間を設けるなどの方法を採用する必要があります」

整理すると、休憩時間と定めなければ、タバコ休憩分を賃金から差し引くことはできない。休憩時間として労働時間に参入したくないのであれば、全員の休憩時間として定めなければならないという2パターンの方法があることがわかった。

「また、賃金が発生する労働時間内は、従業員は使用者の労務指揮権に服することになります。したがって、持ち場を離れている状態の喫煙者に対し、職場に復帰し、労務に従事するよう求めることができ、従業員はこれに従わなければなりません」

労働法において、タバコ休憩が生理現象のトイレと同じような休憩として考えられていることは、非常に興味深い。しかしだからといって、人間にとって必要不可欠なものではないため、休憩として喫煙する自由が使用者の業務命令に優越することない。法律においてもタバコ休憩はねじれの多い問題なのだ。

(ライター 樹木悠)

相談LINE (Soudan LINE)

吹き出し この記事についてコメントしよう!

この記事についてどう思う?

みんなの反応

492

BAD

NICE

みんなの反応

985

この記事についてコメントしよう!

  • 今の自分の気分スタンプを選ぼう!
あと4000文字

投稿する

教えて!goo 教えて!gooで質問する

人気のコンテンツ

更新情報をチェック