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花粉症予防対策は体の免疫バランスを高めることから

<監修>川嶋朗先生
東京有明医療大学保健医療学部鍼灸学科教授。東洋医学研究所附属クリニック自然医療部門担当。日本内科学会認定医・総合内科専門医。

花粉症がやっかいなのは、風邪と違って自然に治ることが難しいこと。また、いつ発症するかわからないことです。まだ花粉症になっていない人は、どうやって防げばよいのでしょうか。

誰でも発症する可能性が。最近は5歳未満の子どもにも増加

今は花粉症を発症していなくても、花粉症を発症する可能性は誰にでもあります。よく、「コップの水がいっぱいになってあふれたら発症する」と説明されますが、ここで水に例えられているのは花粉で、コップに例えられるのが花粉症に耐えられる体質。コップの大きさが人によって違うので、花粉症になる人、ならない人がいますが、自分のコップの大きさや、水がいまどれぐらいまでたまっているのかは、誰にもわからないのです。

最近は花粉症の低年齢化が進み、早ければ2歳で発症することが報告されています。また、小学生のスギ花粉症の有病率も10年間で1.6倍に増加しているとか。子どもの花粉症の場合、点鼻薬の副作用が大人に比べて出やすく、減感作療法も5歳以降(舌下は12歳以降)でないと受けられないため、日常の予防が大切です。

予防には免疫力を高めてバランスを整えることが大切

家庭でできる花粉症予防法といえば、「コップをいっぱいにしないために」花粉を家に持ち込まない、マスクをかけて吸い込まないなどがありますが、「コップを大きくするために」免疫力を整えることも大切です。
花粉症は免疫力のバランスが崩れることによって発症しやすくなるといわれています。ストレスや睡眠不足、食生活の乱れなどによって、現代人は免疫力が低下しやすくなっており、バランスが乱れがち。免疫力を高めることによって、バランスを取り戻すことが必要です。
ちなみに、最近注目されている舌下減感作療法も、花粉に対する免疫力を高めることによって花粉症の発症を抑える治療法です。実はこの治療法は、ヨーロッパでは伝統的に用いられている医療方法なのです。

免疫力を高めるには普段の生活から

免疫力を高めるポイントは、十分な睡眠をとり、身体を温めることと、腸内環境を整えること。体温が低下すると免疫力も低下するので、普段からお風呂にゆっくり入るなど身体を内側から温めることを心がけましょう。
また、腸には免疫力をつかさどるリンパ球が全身の6~7割も存在しているので、腸内環境が悪くなると免疫のバランスが乱れて花粉症を引き起こしやすくなります。腸内環境を整える食べ物といえばヨーグルトが手軽ですが、冷たいヨーグルトは腸を冷やすので、室温のものや人肌(30℃ぐらい)に温めたものがおすすめです。
免疫力が整えば、花粉症になりにくいだけでなく、体調を整えて疲れにくく、風邪などをひきにくい身体になります。意識して取り入れてみましょう。

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子供の花粉症について…

5歳の子供が今年から花粉症になりました。
大人の友人に花粉症の人は沢山いますが、
子供の花粉症はあまり聞いた事がありませんでした。
子供の花粉症を軽減するなにか良い方法や、
対策などご存知でしたら教えて下さい。
特に目にひどい症状が出ているので少しの我慢はできますが、
痒さのピークの時はごしごしこすってしまいます。
外で遊ぶのが好きなので外で遊ばせてあげたいのですが、
あまりに花粉がひどいので外出も悩みます。
花粉症用のゴーグルを取り寄せていますが、少し時間がかかるみたいです。
特に、花粉症のお子さんをお持ちの方がどうなさっているのかお聞かせ下さい。
それと、子供用のかわいい花粉症対策グッズ等があれば教えて下さい。

子どもに出るのは本当にかわいそうです。

私は20年のキャリアなんですが、花粉とのつき合い方でちゃんと考えるようになったのは、子どもが生まれてからです。
夫もそうなので子どもには10割方確実に出ると考え、少しでも遅らせることを念頭に置きました。
アレルゲンとの接触を少なくしていれば、多少でも発症の時期が遅らせられると云われたためです。

とにかく、外出を減らし花粉の侵入の機会を減らすことと、入ってきた花粉を徹底して除去します。
外遊びは出来ない時期があっても、何か工夫して楽しく過ごすことを考えれば良いのではと思います。雨の日に外に出られないのと同じように。
洗濯物・布団は内干しの工夫は云うまでもないことです。

あとは性能の良い空気清浄機を強力に稼働させ、身体に付いたり飛んできた花粉を取り除き、普段も付けっぱなしにしています。
寝室や子ども部屋にも置きます。
うちではリビングダイニング用を出入りするときに玄関先へ移動したりしていますが、玄関専用に1台置いておくと良いと思います。
この花粉症は、薬を使っても使っても頼りないほど酷い時期と言うものがあるようなので、そう言うときにはこのくらい徹底して花粉を嫌うことです。

子どもが帰ってくると、うがいと手洗いと目洗いをセットにして必ずさせています。
目薬はひもでジーンズなどに縛って身につけさせ(手作りしても良いですね)子どもが自分で差せることと、痒くなったら擦る前に水で洗うことを言い聞かせました。
目洗い用の簡単な道具も活躍しています。(薬局で安価で買えます)

私自身が症状が重いので、どうしても過剰に考えてしまいます。
お子さんの様子やどの位苦しいのかな ど、良く聞いてあげて下さい。
子どもが苦しんでいても気にもしないで公園で遊んでいる親子を見ると、情けない気がします。
どんな痛みでもその痛みを知る者にしか判らないとはいえ、察することも出来ないものか、と。
kuukaiさんは、そう言う意味で頑張っていらっしゃると思います。