傘の柄を取り外してそのまま帽子にしたようなデザインで、パッと見るとかなりのインパクトだ。実際どの程度普及するのかはまだわからないが、町に「かぶる傘」を装着して歩く人々が増える様子を想像するとちょっと面白い。
日本古来の雨具と言えば、体にまとう「蓑(みの)」や、頭にかぶる「笠(かさ)」、竹と和紙で作られた「番傘(ばんがさ)」などが思い浮かぶが、考えてみれば素材が変わっただけでそれほど大きくは進化していないような……。人間が雨から身を守るための選択肢はあまり多くないということか。
そんなレイングッズついて「教えて!gooウォッチ」で探してみたところ、以下の3つの疑問に関するコラムが発見された。どれも気になるものばかりだったので紹介しよう。
■レインコートとレインウェアってどこが違うの?
以前、おしゃれな雨具が欲しいと思い、検索をしようとして手が止まった。「レインコート」、「レインウェア」、自分が探したいのはどっちなんだろう。そもそも、この二つの違いはどこなのだろうか。
スタイリストの森井良行さんによると、レインウェアは「防水を目的とした服です。それこそブルゾン、パンツ、コートなど、形は問いません」と定義されるという(教えて!gooウォッチ「レインコート、レインウェア、何が違うのか?」より)。
それに対してレインコートの定義は以下のとおり。
「防水を目的としたコートタイプの服のことです。コートタイプと形が決まっていることが、レインウェアとの違いになるでしょうか」(森井さん)
なるほど、つまりレインウェアが色々とある中の一つのスタイルがレインコートだということか。最近ではウィンドブレーカーのような形のレインウェアも多く普及しているので、自分の欲しいものが見つからない場合は検索ワードを変えて試してみるのがよさそうだ。
■“晴雨兼用”の傘の機能は劣化しやすい?
紫外線対策の必要性が広く知られ、日傘を持ち歩く人も多くなった。これまで紫外線対策を怠りがちだった筆者からすると、どうせ日傘を買うなら日傘としても雨傘としても使用できる「晴雨兼用傘」の方が便利じゃないかと思うのだが、一点気になるのが、雨傘として使っているうちに日傘の機能が劣化したりしてしまうのでは?ということである。
教えて!gooウォッチの「『晴雨兼用』の傘って、やっぱり、劣化は早いの?」というコラムによると、「ポリエステルにラミネート加工(生地にポリ塩化ビニールを貼り合わせたもの)などを施した晴雨兼用傘は、傷や破れがない限り、UVカットの機能はほとんど落ちない」という。
その一方、「綿や麻、シルクなどの天然素材の場合は、生地に紫外線吸収剤を浸透させることでUVカット加工を行うため、繊維に施したコーティングが落ちてしまえば当然、機能は落ちていく」とのこと。購入する際は素材を確認してみるといいかもしれない。
また、日本橋の老舗傘メーカー・小宮商店の広報担当者によると、「防水・UVカットの機能が衰えてしまう原因の一つは、汚れの付着なんです」とのことで、機能を維持するには日頃の手入れも重要であることを覚えておきたい。
■長靴とレインブーツはどこが違う?
レインコートとレインウェアの違いについては前述した通りだが、レインブーツと長靴の二つも似ているようで違うようでもあり、難しい。
長靴、レインブーツの国産メーカー・第一ゴムの広報担当者による見解は「基本的に、長靴もレインブーツも同じものです。その中でも、雨の日に履くためだけの長靴をレインブーツということが多いです」というもの(教えて!gooウォッチ「長靴メーカーに「長靴が水漏れする!」という問い合わせが多い理由」より)。
なるほど、長靴は農作業などに使われる場合もある。長靴の中でも雨具専用として作られたものがレインブーツとよばれるということか。最近ではレインシューズという言葉も目にすることが多く、これもまた、レインウェア同様、探しているものがある場合はいくつかの検索ワードを試してみるべきだろう。
ちなみに、第一ゴムの広報担当者によれば、「長靴が水漏れする」という問い合わせに困ることが多いという。
「消費者からの問い合わせで一番多いのが、『水漏れする』というものです。長靴は完全防水のため汗をかき、蒸れをおこします。そのため、ご自分の汗を水漏れと勘違いされる方が非常に多いのです」(第一ゴム)
完全防水ゆえに汗をかき、それが問い合わせの元になるとは、なんとも皮肉な話。長靴の中で足が汗をかいて困る場合は、吸水性の高い中敷きを入れてみるなど、工夫をしてみるのがいいだろう。
知らないことばかりで大変勉強になった。雨具について詳しく知れば、雨が降る日でも、より快適に過ごせそうだ!