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貨幣流通量と物価の関係

日銀統計によると貨幣流通量は2006年までの10年間で約1.73倍となっています。
http://www.boj.or.jp/theme/research/stat/money/r …

この間人口・消費者物価ともほぼ0%成長です。
http://www.stat.go.jp/data/nihon/02.htm
http://www.stat.go.jp/data/cpi/longtime/index.htm

人口が変わらず、貨幣流通量が大幅に増えているのに消費者物価はなぜ上がらないのでしょう?

A 回答 (2件)

1です。


ちょっと単純化しすぎましたかね。
昔の知識なのであやふやですが若干補足。


日銀は貨幣を発行して、債券を購入する。そうすれば金利が下がり、人々が貯蓄するインセンティブが少なくなり、消費に回るのがセオリーす。
・・・経済学の理論のとおり非常に限定された条件で経済が動くのであればそのとおりになるかもしれませんが、現状を考えると必ずしも理論どおりになることはありませんね。

(1)まず、税金や社会保険料負担の増加が考慮されていないですね。個人に限定して考えると10年間所得が一定だったとしても年々可処分所得は減少していますね。これは物価上昇や支出増加にはマイナスの影響です。

(2)金利が下がって家計が消費を増加させたのでしょうか。これは結果を見る限りノーですね。ゼロ金利時代には、不景気のため家計はむしろ財布の紐をしめて低金利の中、貯蓄している家計が多かったですね。失業率が上昇するし、賃金カット・リストラ等に備えて低金利でもむしろ金融機関に貯金をしていました。これは想定とは逆の行動ですね。景気の影響もあまり考慮はされていませんね。

(3)貨幣流通量が増加したのにそのお金はどこにいったのかということですが、日銀が公定歩合を下げて金融機関は資金を調達しやすい環境にはなっていましたが、不良債権の問題の影響が大きくなっていた金融機関は、金が余っているのに貸し出す相手がいないという状態になっていました。まあ厳密に言うと信頼して貸し出せる相手がほとんどいなかったということです。借りたいと思っている相手の多くは貸し出し基準に合わない中小企業が多く、需給のミスマッチが生じていましたね。個人にしても金融機関に借金をしてまで支出を増やそうという人は少数でしたね。ニュースでは金余りなんて言ってました。結局、金融機関は貸し出す相手が十分にいないので、国債に資金を使っていたようです。
せっかく市場にお金を出しても、金融機関がお金を貸し出さずに国債を購入していれば元に戻るだけですから、資金流通量を増やす政策は十分に機能していなかったことになります。

歴史の世界でも貨幣の発行量を増やすとインフレになることが観察されています。第一次世界大戦後のドイツとか江戸時代の貨幣改鋳によるインフレなどです。歴史で繰り返されてきたことが起きなかったのも不思議です。
・・・ここは注意が必要ですね。貨幣の発行量を増やすだけでインフレが起きている訳ではなく、大体大規模なものは、経済破綻とセットで起きていますね。特定の理論のみで経済を判断するのは危険ですよ。少し調べただけで以下のようなページも発見できましたし、もう少し状況を調べることをお薦めします。日本の財政状況も破綻していれば同様のことが起きたでしょうが、国債の残高が増えていようとまだ日本は破綻の状態にはなっていないので、ハイパーインフレは起きませんでしたね。
ドイツもそうですね。
http://hiroshima.cool.ne.jp/h_sinobu/inflation1. …
江戸時代の貨幣改鋳も財政破綻がきっかけですね。
http://money.goo.ne.jp/column/story/07/index0711 …

私も経済学部を卒業したので記憶はあやふやですが多少の知識はありますが、実際の経済は理論どおりに起こっていることはかなり少ないですよ。一つの理論や仮説だけで実態が予想できるようなら、誰でも大金持ちになることも可能でしょうから。

この回答への補足

e9832312さん。ご回答ありがとうございました。
私も経済学部を卒業したので、同じ経歴ですね。
いずれにしろこの問題はもっとデータを集めてこないと明らかにはならないようです。

補足日時:2007/09/21 22:06
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いちがいには言えませんが、資金流通量が1.73倍になっても、現金支出が1.73倍にならなかったからです。


日銀がいくらお金を流通させても、ここ数年は銀行は貸し渋りをするし、企業は支出を削減するし、家計は支出を削減されたので、流通した貨幣が末端まで十分に流通しなかったので、物価も上昇しなかったのでしょうね。他にもいろいろ要因はありますが、もっともシンプルなのはこの理由が大きいでしょうね。基本的にはお金が使われることによって物価は上昇します。

この回答への補足

>ここ数年は銀行は貸し渋りをするし、
→貸し渋りは1998年-1999年がピークで、この頃から始まった量的緩和で銀行の貸し出し姿勢は強かったと思うのですが。

>企業は支出を削減するし、家計は支出を削減された
→GDPと物価が変わらないので支出水準は削減というより横ばいでしょう。

経済学ではフリードマンの自然失業率仮説というのがあって、マネーサプライを増やしても、物価が上昇するだけだから効果がないという考え方があります。
今回のケースではマネーサプライはほとんど変わらないのでしょうが、貨幣供給量は非常に多いのです。経済学的な考え方だと、必ずインフレになると思うのですが、なぜそうならなかったのかが全くの疑問です。
日銀は貨幣を発行して、債券を購入する。そうすれば金利が下がり、人々が貯蓄するインセンティブが少なくなり、消費に回るのがセオリーす。ただこの場合の金利は実質金利だから、実質金利が変わらないから消費に変化がないともとれます。
歴史の世界でも貨幣の発行量を増やすとインフレになることが観察されています。第一次世界大戦後のドイツとか江戸時代の貨幣改鋳によるインフレなどです。歴史で繰り返されてきたことが起きなかったのも不思議です。
私の仮説ですが、日本の投資家が海外の資産を購入したことが関係あるかもしれません。10年前と為替はほとんど変わらないけれども、海外はインフレだったので、実質的には円安になっています。貨幣流通量が増えた分のなかでどの程度が海外に流れたのかを見てみなければなりませんが。

補足日時:2007/09/21 15:24
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