■七草粥の意味と由来
そもそも、なぜ1月7日に七草粥を食べるのだろうか? マナー講師の桜美月さんにその意味について聞いた。
「1月7日は七草の日ですが、これは人日(じんじつ)の節句1月7日の朝に一年の無病息災を祝って、春の七草の入ったおかゆを食べるならわしです」(桜さん)
一年の無病息災を祝って、七草粥を食べるのだ。ちなみに、この七草粥を食べる習慣の由来についてはいかがだろうか? いったいいつからこのような習わしが始まったのだろう?
「七草粥の由来は、もともと日本の風習であった『若草摘み』や『小豆粥』に、中国から伝わった無病息災を願う風習『人日の節句』が結び付き、今のような七草粥になりました」(桜さん)
なるほど。ふたつの風習が合わさって、いまのような七草粥を食べる習慣へと落ち着いたというわけだ。
■七草が指す意味とは?
七草とは、言わずもがな七つの野草、野菜のことだが、七草それぞれの意味について、理解している人はどのくらいいるだろう。引き続き、七草の意味について聞いた。
「春の七草とは、セリ、なずな、ごぎょう(ははこぐさ)、はこべら(はこべ)、ほとけのざ(こおにたびらこ)、すずな(蕪)、すずしろ(大根)のことです。それぞれの意味は、セリ:競り勝つ、なずな:汚れを除く、ごぎょう:仏体、はこべら:繁栄がはびこる、ほとけのざ:仏の安座、すずな:神を呼ぶ鈴、すずしろ:汚れない清白と言われています」(桜さん)
七草の種類は言えても、それぞれの意味まで把握している人は少ないだろう。ぜひこの機会に覚えておくと、より七草粥を楽しめるだろう。
■七草粥を食べるメリット
1月7日に七草粥を食べるメリットについて桜さんは「七種類それぞれに薬用効果があり、1月7日に七草粥を食べると、万病に効き、冬の栄養補給をするといわれています。またお正月にご馳走を食べて、疲れ気味の胃腸を休ませてくれる働きもあります。伝統的習慣を大切にしたいですね」とのこと。確かに筆者も暴飲暴食で胃が疲れているので、七草粥で胃を労わりたいところだ。
今回は七草粥の由来と意味についてご紹介したが、いかがだっただろうか。知っているようで、意外と知らなかったという人もいるのでは? いま一度理解をよく深めながら、七草の日を楽しんでほしい。
ちなみに「教えて!goo」では「七草粥と一緒に食べるオススメのおかずは?」という質問があり、「我が家では、野菜やお魚の煮つけです。あと、お漬物」(kiku424さん)がベストアンサーに輝いていた。おかず選びに悩んだ際にはこちらもぜひ参考に。