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世代間格差が拡大中!?高校生と中高年のリアルなSNS利用状況

世代間格差が拡大中!?高校生と中高年のリアルなSNS利用状況総務省情報通信政策研究所の調査によると、2016年時点でLINEの利用率は全世代で高く、特に20~30代では90%以上にも及ぶ。しかし現在、数字で測れない変化が生じているという。若者と中高年にとってのリアルなSNS利用状況について専門家に聞いた。

■知らなきゃ恥ずかしい!?イマドキ高校生のLINE事情


調査の通り、LINEのIDはスマホユーザーのほとんどが持っているが、ITジャーナリストでAll About ITリテラシーガイドの高橋暁子さんによると、

「高校生にとって、今やLINEは、一昔前のメールアドレスや電話番号という位置づけ。一週間未読のまま放置しているのはごく普通のことで、見たら即返事という文化はなくなりつつあります。つまり、連絡手段として一応は使っているけれど、逐一見ているわけではないということですね。まだLINEメインの子もいますが、女子高生の中には、コミュニケーションの手段がInstagramへと移行している子もいます」(高橋さん)

とのこと。そのような子たちは、LINEだけで繋がっている知り合いが非常に多く、LINEはそこまで親しくない子、仲のよい子はInstagramのダイレクトメッセージでやり取りをする、というように使い分けているのだそうだ。高校生にとって、LINEはもはや、インフラではあるがコミュニケーションのメインツールとは限らないという。

■中高年のSNS利用はやはりFacebookがメイン


一方、中高年はLINEやFacebookを非常に好むという傾向がある。

「スマホ所持率の上昇に伴い、高齢者層でも家族とLINEでやり取りをする人が増えました。また、Facebookは中高年にとってとても使いやすいといえます。理由は大きくふたつ。ひとつは、ある程度タイムラグがあってもよいという点。TwitterやInstagramのように、リアルタイムでSNSを使うという文化は中高年にはまだ普及していません。特に一眼レフで綺麗な写真を撮って楽しんでいる人は、家に帰ってからパソコンにつないで、よい写真を選び、そこからFacebookにアップロードします。文章も、とても丁寧に書く傾向がありますね。傾向として、ゆっくり、まったり使っている人が多いのだと思います」(高橋さん)

ふたつめの理由として、中高年にとってSNSは、対面式のコミュニケーションの延長線上にあることが考えられるという。

「まず、誰かと一緒にいるときにスマホをいじるのは失礼だという考えがあります。そして、友人のコメントには必ずすべてに返信をすべきだという気持ちが強いですね。全部を追いきれなくて、申し訳ないから退会する、という方も結構いらっしゃいます。対して、TwitterやInstagramだと、誰に向けて書いたらいいか分からない、何を撮ったらいいか分からない、返事がくるかどうかも分からないという点が使いにくいようです。そもそも、スマホを使いこなしているわけではありませんしね。若者の間でも、SNSが登場したばかりの頃は似たような悩みがあったのですが、今では完全に『見たいときに見る』『返したいときにいいね!する』という文化が定着しています」(高橋さん)

では、今後中高年がInstagramに移行する可能性はないのだろうか?

「中年層の利用者は比較的多いですよ。インスタというと、オシャレさをアピールするような写真が強いですが、主婦の間では『家計簿』や『節約』というハッシュタグは人気があるんです。例えば家計簿を写真に撮ったり、ダイエット中のお腹まわりの写真をアップしたり。情報交換やコミュニケーションの場のひとつとなりつつあるので、今後裾野が広がっていく可能性は十分あると思います」(高橋さん)

SNSはmixiやtwitterなど、テキスト主体のものからはじまり、より感覚的で誰でも簡単に使えるものへと進化を続けている。Instagramのメイン利用者が中高年になる日もそう遠くないのかもしれない。

■親子の連絡手段はLINE?Instagram?


親世代と子世代で、メインで使っているSNSが違うとなると、連絡ツールとしては何を使うべきなのだろうか。

「現状は、LINEがベストだと思います。若者たちは友だちとのプライベートな交流を大人に見られたくないという意識が強く、自分たちだけの空間を求めてどんどん新しいツールに移動しています。そこで、親世代がInstagramに進出して子どもとコミュニケーションを取ろうとするのは逆効果になるでしょう。『お母さんがLINEを送ったら必ず見て返事をしなさい。でないと不都合よ』ということを教育していくしかないですね」(高橋さん)

プッシュ通知で新着メッセージの連絡がいくLINEのメッセージにまったく気づかないということはないので、この方法で十分とのこと。世代間格差が非常に大きいSNS事情。親世代が子どもに歩み寄りすぎる必要はなく、一定の距離感を保って利用するのが大切なようだ。

なお、「みなさんが使っているSNSは?」ということで「教えて!goo」では、みなさんの回答を募集中だ。

●専門家プロファイル:All About ITリテラシーガイド 高橋 暁子
ITジャーナリスト。元小学校教員。Webの編集者などを経て独立、現職。書籍、雑誌、Webメディアなどの記事の執筆、企業などのコンサルタント、講演、セミナーなどを手がける。『ソーシャルメディア中毒』(幻冬舎)など著作多数。SNSやスマホの安心安全利用等をテーマとして、テレビ、雑誌、新聞、ラジオ等のメディア出演経験も多い。

(酒井理恵)
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