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刑法の勉強をしていて、「堕胎罪」という項目を見つけました。

ここには、「堕胎した女子は懲役に服す」と書かれています。
が、現実には「母体保護法」により、堕胎が認められていますよね。

堕胎が特にめずらしいことでもなく、女性の産む権利・産まない権利のひとつとされているような今の時代において、どうして未だに「堕胎罪」なるものが規定されているのでしょうか?

私はフェミニストではありませんが、妊娠は男女によって行われるものなのに、堕胎した「女性」にのみ刑を科すというのは、現状に逆行しているように思えてなりません。

また、12週を過ぎた胎児("子ども"という扱いになるんでしょうか)を堕ろした場合、埋葬しなければいけないことになっていますよね?
これは罪にはならないんでしょうか?

詳しい方、ご説明お願いします。

A 回答 (1件)

>が、現実には「母体保護法」により、堕胎が認められていますよね。



原則として堕胎は犯罪ですが、母体保護法に基づく限り特別に許されるということです。「特別法は一般法に優先」という法律のお約束でもあります。

母体保護法は14条で「妊娠の継続又は分娩が身体的又は経済的理由により母体の健康を著しく害するおそれのある」場合に限り人工中絶を許しているわけですから、この要件を満たさなければ、原則に戻って堕胎罪となります。

>どうして未だに「堕胎罪」なるものが規定されているのでしょうか?

実のところ確立した通説はありません。大きく2説に分かれています。
・母体の健康の保護
・子の生命の保護

前者は母体保護法が「母体の健康に留意していれば中絶OK」としていることの説明と整合が取れますが、「自分で堕胎するのも犯罪」であることの説明に困ります。(自分で自分を傷つけることは一般に犯罪にならないから)
後者は、胎児を人に準ずる扱いと見、堕胎罪の正当性に説得力を持たせる説ですが、人の命を奪うと見るなら母体保護法によっても許されないと考えるべきじゃないのか、母体保護法は背理ではないか、という批判があり得るでしょう。

>堕胎した「女性」にのみ刑を科すというのは、現状に逆行しているように思えてなりません。

という問題点は指摘されていて、実際212条改正の主張もあります。

>12週を過ぎた胎児("子ども"という扱いになるんでしょうか)を堕ろした場合
>埋葬しなければいけないことになっていますよね?

正確には「4箇月以上」です。(墓地埋葬法2条1項)

>これは罪にはならないんでしょうか?

一定の手続を取らずに捨てるようなことをすれば、死体遺棄罪になります。
胎児の死体であっても死体遺棄罪は成立します。(昭和6年11月13日大審院判決)
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この回答へのお礼

難しい問題ですね。
私個人としては、このような現状に合わない法律は、母体保護法という抜け道を探すのではなく、変更なり廃止なりするべきだと思います。
どうもありがとうございました。

お礼日時:2005/06/15 13:04

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