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 前回もお世話になったものです。
 憲法九条について賛成意見、反対意見がありますが、それぞれの主張としてはどういう論理でそう主張しているのでしょうか。それぞれの核となる憲法への考え方など、おおもとになる論理を教えていただけたらと思います。

A 回答 (8件)

憲法9条は


日本の自衛権をめぐる論争の中心です。

自衛権には、通常「自国を守る個別的自衛権」と
「同盟国を守る集団的自衛権」があります。
これまで、警察予備隊、保安隊、自衛隊と変化する中で
政府の公式見解も「日本には個別的自衛権がある」という
立場を示してきたのです。

(1)改正賛成派
自民党は9条を改定して「自衛権」と明記すれば、
解釈によって「集団的自衛権も入るでしょ」と
定義でき、アメリカと共に集団行動ができるようになります。

(2)改正反対派
共産・社民は、「自衛権」に「集団的自衛権」も含まれる
(←これは国際的には当然の解釈です)と、海外派兵の道を
開くことになるので、反対しています。
つまり、『現行9条のままで、「自衛権=個別的自衛権」
という政府見解で十分じゃないか!!』といいたいわけです。

(3)別の意見
民主党は、改正するものの、同盟国追従の集団的自衛権容認ではなく、
「国連別働軍」を組織して、安保理で決定された集団安全保障
(注:集団的自衛権とは違います。国連による武力制裁です)の
強制を履行するための部隊を編成しようとする案です(小沢一郎)。
前原誠司は少し考えが違いますが、割愛します。

以上が簡単な説明です。より突っ込んだ説明が必要なら補足を書いてください。

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集団的自衛権:自分が攻撃されていないのに、仲のいい国(同盟国)が
攻撃されて、「攻撃されたから助けて!」と自分にヘルプを求めてきたら、
助けてあげることができる権利。一緒に自衛するから「集団的」。
(「自衛」ではなく「他衛」という解釈&批判あり)

集団安全保障:国連加盟国191カ国が、互いに「侵略戦争はしませんよ」と
宣言しておいて、もしその約束を破った国が出てきたら、
残りの全ての国が、暴れん坊をみんなで退治するという枠組み。
暴れん坊の攻撃があったか無かったか、どのようにお仕置き(武力制裁)するか
を決めるのが、安全保障理事会です。
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この回答へのお礼

非常にわかりやすい説明ありがとうございます。幼稚な質問で、少しずれるかもしれないですが、日本は現在は集団的自衛権を認めていないとすると、もし日本が他国から攻撃を受けたときアメリカが助けに来てくれるとしても、アメリカが攻め込まれているときでも日本は何の手出しもできないということになるのでしょうか。

お礼日時:2007/02/13 03:09

改憲反対論者でも(日本の)個別自衛権については否定できなくなって、集団的自衛権を最後の砦としているようです。



国家間の対等なつきあいは双務的であることを求めます。
アメリカは日本を守るが、例えば、日本を守るための米軍が攻撃されても日本の自衛隊は援護出来ない、といったことでは日本は従属的な地位に居るしかありません。

改憲反対論者の多くは、日本がアメリカに従属していると避難していますが、なぜそうなるのかは、日本の安全確保を一方的にアメリカに依存しているからです。かれらは、そのことは意図的に無視しています。
なかには、中国やロシアに頼ろうという人たちがいますが、それらの国が自国民をどのように扱っているかを見れば、それが如何に非現実的かは自明のことです。

改憲反対者らは、集団的自衛権に代わるものとして、国連による保護を唱え続けて来ましたが、各国の利害でしか動かない(or動けない)国連が被侵略国の安全を回復してくれることを期待することは出来ません。

改憲反対論者は、一方で反米を唱え、一方で自衛軍を持つことに反対するという矛盾に気づかない、あるいは気づかないふりをしているとしか思えません。

強い軍隊を持つから戦争を仕掛けるということはナンセンスです。
強い軍隊を持てば戦争を仕掛けなくても、相手は妥協してくれるのです。
今の日本と中国の関係を見れば、東シナ海のガス田でも、中国の原潜が日本の領海を侵犯しても、日本は何も言えないのです、言っても相手にされないのです。
ロシアとの関係も同じです、漁船が漁業水域を侵しただけで漁師が射殺されても何も言えないのです。
改憲反対論者は、彼らの日頃の口癖である「平和的交渉」に基づいてなにかの行動をおこし、成果を得ましたか。

アメリカのイラク攻撃が例に取りあげられていますが、イラクの多数派であるシーア派の人たちが少数派のスンニ派に弾圧されていたことは、世界中が知っていながら、国連はじめどこの国も救いの手をさしのべなかったのです。
アメリカの真の意図が別の処にあったとしても、戦後処理に失敗したと言うことがあったとしても、専制政治の打破という目的は間違っていなかったと思います。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。勉強になりました。

お礼日時:2007/02/13 21:37

 No6の方へのお礼で、質問者の方が疑問に思われている点について。



 論理ではなく、現実論としてですが。(他の質問に対する回答の抜粋に多少補足しました。)

>>日米安全保障条約は、双方の憲法の規定の範囲内で義務を負うことになっており、日本国憲法のおかげで「アメリカは日本を守らなくてはならない」が、「日本はアメリカを守らなくても良い。」ことになっています。

 アメリカのタカ派は、日米安全保障条約が、日本国憲法の9条のせいで、法的にアメリカのみに不利な不平等条約になっているとして、大きな不満を持っていてます。

 法的には、確かに不平等ですが、現実の状況を考えるなら、東西を大洋に囲まれたアメリカの西側の守りの拠点として、日本は重要な位置にあり、日本を守ることで太平洋の制海権をアメリカが確保できる現実があります。
 その点から見れば、米軍基地の守りは自衛隊が担当し、そこでの米軍維持費+思いやり予算までつけてアメリカの太平洋制海権確保への協力を行い、在日米軍の一部がアフガニスタン・イラクなどにも派遣されたことでも分かるように、日本を守る以外の目的に使われるアメリカ軍の維持費を日本が出しているなど、実質的に日本側の負担がかなり重い状態になっています。

 ですから、集団的自衛権を認めるように改正すると、法的立場は平等になりますが、実質では日本の圧倒的に不利な状況となります。

 もし仮に、昔から憲法9条がなく、集団的自衛権を憲法で否定していないということであったならば、朝鮮戦争・ベトナム戦争に日本も参戦せざるを得なくなっていたかもしれません。
 尚、韓国は米韓安全保障条約があったため、ベトナムに派兵しました。

 また、現状では直接アメリカ本土を攻めようとする国が存在するとは思えません。
 アメリカを攻めると言っても、アメリカの在外民間施設・公館・アメリカの海外駐留部隊が目標になるはずです。
 テロのように相手の存在場所が分からず、国家を相手にできない場合は別として、アメリカが戦火を交える場合は、アメリカ以外の他国が戦場となり、アメリカが戦場となることはないでしょう。
 この場合、自衛戦争と言えるのかどうか、常に問題となるはずです。

<<韓国軍のベトナム戦争派兵>>
 ベトナム派兵は、1964年7月、医務要員とテックォンド教官派遣, 65年3月、工兵隊である鳩部隊派遣, 65年10月、戦闘部隊である海兵青龍部隊と陸軍 猛虎部隊派遣, 66年9月、白馬部隊派遣などに引き継がれた.
8年8ケ月の間、計31万2853名の国軍がベトナムの地を踏んだ.
韓国軍被害は、戦死者4960人, 負傷者1万962人, 枯葉剤被害者6万6千名などだ.

 最後に補足:小泉前首相は「集団的自衛権」を規定する考えがないことを明らかにしていました。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。参考になりました。

お礼日時:2007/02/13 21:36

あと権力者と言いましたが、それには国民という意味も含んでいます。

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補足すると、現在の憲法9条は、違憲であるということ意外にも色々と自衛隊の軍事的な活動を制限する足かせにもなっています。

9条の擁護派は、こういった側面を重要視しているのです。9条があるにも関わらず軍隊を保持するような政府が、9条を改憲したらもっとブレーキが利かなくなるのは目に見えているということですね。
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自国の安全保障のために武装を強化すると逆に戦争が起きる確率が増えるという論説をご存知でしょうか?


一般的には、軍備を増強すると自国の安全保障が高まると思われていますが、歴史は事実が逆であることを示しているという主張です。
アメリカを見てみてください。あれほど強力な軍隊を持っていなければ、イラク戦争など起こさなかったでしょう。この理論は、あながちこじつけとは思えず、歴史を証拠とした事実です。つまり、強力な軍事力を保持すると、それを行使する欲求を権力者が我慢できないという事を意味しています。
憲法自体は、日本国民が自ら制定したものとは言えない為、改憲すべきという意見が大半を占める世の中になりましたが。
憲法9条擁護派は、武装することによる戦争発生の高まりを危惧しているのです。
とはいえ、本当に非武装化することの国民の不安は拭い去ることは出来ませんので、現在の自衛隊は現実的に妥当な選択と思われます。
そうした場合、憲法9条を正確に解釈すれば違憲であり、その点を長く議論されてきました。憲法9条改憲派は、現実に軍隊を保持しており未来においても保持され続ける以上、違憲状態を修正すべきだというのが主張です。これももっともな話です。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。イラク戦争の例を出した歴史事実の根拠というのは、知らなかった論理です。 また軍事大国アメリカでさえテロから人を守れなかったというのもあるようですね。参考になりました、ありがとうございます。

お礼日時:2007/02/13 03:02

そもそも憲法に戦争放棄に加えて自衛権をはずしたGHQの狙いは


自衛権のない国を侵略すると
他国から糾弾が集中するからだと聞いたことがあります。
完全に軍国主義を撤廃して民主主義を確立させるためでもあります。
おかげで女性、子供にも人権が保障され、平和になりました。
確かに60年前と現在では状況はかなり変わってきています。
去年は北朝鮮がミサイル発射だの、核実験だの
非常に緊迫した1年でした。
でも日本はそれに応戦してはいけない。
平和主義を貫いていかなければなりません。
軍を率いる国に対して先頭を歩いていかないといけない。
それが反対派の主張だと思います。
しかし賛成派は自衛権を主張してますね。
それも確かに必要かもしれません。
先ほども述べたように北朝鮮のミサイルの他、テロなど
戦争は反対だけど、国際情勢から
非常に危機を感じていますから。
自分の国は自分たちで守る。
憲法の大筋はアメリカからの指示には違いありませんが、
日本独自で改正して純粋な日本の憲法にしたいということでしょう。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます、護憲派は九条を無理やり守らされているといった感があります。護憲派は論理的に九条を肯定はしていないのですか?

お礼日時:2007/02/13 00:14

憲法に限らず 全ての法令は改正出来るように創られ


時代に合わせた運営を出来るように作られています。

法令と実体が異なった場合、修正する必要性があり、
それを行なわない場合、「法に対する信頼性」が失われる事になりますから
それを必ず実施する事が 法を守っていく上で必須の条件となります。
(生活を守る為に法律が存在するのであって、逆はありえないですね)


第九条の前提は、世界各国が平和を希求している点であり
人道支援を行なっても拉致などを行なう犯罪民族の存在は考えていない点にあります。
その大前提が無くなっている以上、日本国民を守る義務が存在する日本政府には キチンとした対処法を与える必要性がありますね。
(法律(憲法)以前の生存権(人権)により、正当防衛権:自衛隊は 各国が認めているけどね)

尚、護憲派は 何故か第一条のみを【存在を無視する】と言う手段に出ようとしてますが・・・・
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。護憲派の意見はあまり説得力がないといったイメージがあるのですが、護憲派の主張はあいまいなのですか?

お礼日時:2007/02/13 00:16

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