
モノノ怪の第3話、のっぺらぼうについての質問です。
最後の場面で、お蝶さんが空を見上げて微笑み壁に描かれた鳥が飛び立つシーンがあります。
その間ずっと亭主の「酒だ酒をもってこい」などという声が聞こえています。
その後薬売りが「しかし、誰も居ない」と言った後、亭主の声はピタリとやみました。
誰も居ない、というのはお蝶さんのみor一家全員のどっちだとお考えでしょうか。この解釈で大きく内容が変わってくると思います。
もし前者の場合
お蝶さんの一家惨殺はただのイメージであり、実際は虐げられる毎日が続いていた。しかし漸く(壁の鳥が比喩しているように)その日々から逃げ出せた。
そして後者の場合
一家全員が消えているという事は既に殺害された後で、お蝶さんも死罪で亡くなっている。しかしお蝶さんの心だけはあの家に留まり、無限のループを繰り返していた。そこに薬売りが現れ、お蝶さんの心に取り憑
いていたモノノ怪を斬ることによって、お蝶さんの心はあの家から解放された。
一家惨殺が現実でもただの想像でも、良い作品に変わりはありません。
が、やはりお蝶さんがちゃんと生きていて、新たな人生を歩めたのかどうかとても気になります。
このほかにも何通りものパターンが存在すると思います。
皆さんはどう捕らえたのか、ぜひ教えていただきたいです。
また上の考察はこの点が矛盾しているなど、ご指摘があれば遠慮なくお聞かせください。よろしくお願いします。

No.2ベストアンサー
- 回答日時:
一家惨殺はただのイメージだと思います。
お蝶はずっと想像しかできない。自分のしたいことを行動に移せない、そんな私「ばっかみたい」だと。
一家惨殺を行動に移せていれば、薬屋の登場をまたずして、彼女は自分を自分で騙しつづける毎日から開放されて「ばっかみたい」ではないと思います。あの家族を殺すってことは母親も裏切ることになるでしょうし。
自殺もしてないと思います。彼女は現状を変えようと行動できない、想像しか出来ない「ばっかみたい」だと思います。
襖の中で遊ぶなんてイメージしか出来ない良い子のお蝶に、キツネ面の男は「心の奥で思ってる殺すイメージもしてみたら?」と包丁をわたしたんだと思います。
お蝶は、恐ろしいイメージをしてしまう罪悪感をキツネ面の男の所為に出来るわけです。
恐ろしいイメージ(闇)=モノノ怪では?と思います。
私は、お蝶の想像する偽(のっぺらぼう)の世界からの開放を描いただけの作品で、ラスト、生きてか?死んでたか?なんてことは描かれてないのでは?と思います。
ラストのお蝶が逃げ出すのも開放されるイメージだと思います。
ですが、私の想像は……なんの根拠もありませんが、
皆が死んで何年か後に薬屋がやってきた話では?と思ってます。
「のっぺらぼうはどうして私を助けてくれたのですか?」「助けられたと思ってるのですか?」ってセリフは生きてこれから逃げて幸せな人生を送れるなら、取り返しがつくなら言わないのではないかな?って思います。
その後の「恋でもしたのでは?」ってセリフもいいことが何もなかったお蝶の人生へのはなむけとしての嘘かも?
これはホントに恋かも?とも思いますけどね。
まぁ、私は質問者さまのように何度も見ていないので、私の意見はツッコミどころ満載かもしれません(汗
回答者さまのおかげで新たな見解に気づかされました。
薬売りがやってくるまでは、間違いなくお蝶さんは何も行動に移せていない。よって殺人も自殺もしていない。もし殺人を行っていた場合の「ばっかみたい」は、ただ逃げればよかったことに、罪を犯してしまってから気づいて「(今更気づくなんて)ばっかみたい」でも辻褄が合うのではと考えていましたが、佐々木一家を殺害したり自害することは母親への裏切りにあたる行為になりますね。そのような歪な感情を薬売りに出会うまで持ち続けていたということは何もできなかったから、ということなのでしょう。
「私は、お蝶の想像する偽(のっぺらぼう)の世界からの開放を描いただけの作品で・・・」
全くその通りだと思います。本来あの作品は結末がどうなったかはあまり問題ではないのでしょう。自身でも無駄なことをしていると感じております(笑)回答者さまの「みんなが死んで何年か後に薬屋がやってきたのでは」という考察には考えさせられました。現在も考え中です。そうなるとお蝶さんはずっと、老いて死に至るまで救われぬまま、佐々木一家で虐げられる生活を送っていたということでしょうか。そして誰も居なくなった後に薬売りがやってきた。なんとも悲しい話です。しかしそうなれば「しかし、誰もいない」が殺人を行っていないにも関わらず家に誰も居ないという理由に説明がつきます。これは5回目に突入してみる価値がありそうです。何度も見ていないとのことですが、それなのにこのような鋭い考察をなさっていて羨ましい限りです。この度はご回答まことにありがとうございました。
No.4
- 回答日時:
連投になりますが、質問者さまの疑問にも少々思うところはありますので、敢えてもう一度だけ書かせていただきます。
先ず、芝居のタイトルですが、シナリオ制作側の立場から、何故「お蝶の半生」としなかったのか、と考えることで、推察できることがあります。
それから、
>「耐えてこられた」という台詞が「死の側に立つ人間の言葉にしては不自然さがあります。」
については、簡単に言うと、お蝶さん自身が自らの死を認識していなかったから、という情況を以って説明がつきます。
ご回答まことにありがとうございます。
たしかにお蝶の一生というタイトルは、お蝶さんの一生は既に終えている、と捉えた方が自然かもれません。しかし逆に、お蝶の一生という題にしながら、終焉をあえて示さなかった描き方だったという点で見れば、正反対のパターンが予想されます。しかし回答者様のおっしゃるように、この観点では、お蝶さんは既に亡くなっているという事象に傾倒していると感じました。
それから「耐えてこられた」という台詞ですが、お蝶さん自らが死を認識していなかったというパターンが存在することを失念しており、回答者さまのおかげで気づかされ、非常に感謝しております。
この度はありがとうございました。
No.3
- 回答日時:
お蝶さんは、脚本ミスでなければ既に故人ということになりますね。
薬売りが見せた芝居のタイトルが、「お蝶の一生」でしたから。
この後も存命なら芝居のタイトルは「お蝶の半生」になっていた筈ですよ。
次にお蝶さんによる一家惨殺ですが、冒頭のシーンでどうやって殺したのか問われて思い出せなかったことから、恐らく実際には無かったものと思われます。
それから、佐々木家の四人の存在ですが、既にもういないに一票です。
いつもの「酒を持って来い」のシーンでは、結局本人たちは1度も登場せず、屏風絵によってのみ表現されていたのが、彼らが過去の存在であることを匂わせる、暗示的な演出だと思います。
ここは、お蝶さんの死後相当歳月の経ったお話だと考えるのが自然でしょうか。
その他、考察できる箇所が山ほどある作品ですが、ひとつ挙げますと、台所の壁一面に描かれていた梅の木。
お蝶さんの生家が梅沢家でしたから、この梅の木は梅沢家(即ち母)を象徴していたのだと思います。
お蝶さんは、佐々木家ではなく、あくまで母に縛られていたという暗喩でしょう。
ラストの鶯が梅の木から飛び立ったカットも同様に、お蝶さんは母の願いや母への思いという縛りから開放され飛び立った、ということの表現ですね。
お蝶さんは、ただ佐々木家から逃げればよかったのではなく、もっと根っこの母の縛りから開放されなければならなかったわけです。
ラストに、旧「化猫」同様、富士山を見上げるカットが入りました。
出たいと思っても出られなかった珠生さんと、出ようとすれば簡単に出られた(故に「笑い事ですよ」と言い放たれた)お蝶さんという違いはあれ、魂が開放されたというシーン後の富士山で、「成仏」という「化猫」との共通性を示して締めたのだと思います。
遅くなってしまって申し訳ありません。実はご回答してくださった日には既に拝見していたのですが、考察に時間がかかってしまいました。芝居のタイトル「お蝶の一生」。これだけで亡くなっているかどうかはまだ分からないと思います。というのは、お蝶の一生・題○番という形式で綴られており、例えば序の幕~大詰めという終わりが示されている描きかたではありませんでした。お蝶さんが生きていたと仮定すると、それがまだ五番六番と続く可能性もあるのではないかと思います。私の友人の言葉なのですが、「あの感触で、私は耐えてこられた」という言葉。過去形ですが、よく考えると「耐えてこられた」というのは死の側に立つ人間の言葉にしては不自然さがあります。一家惨殺については私も同意見です。事実ではないという線が一番濃いでしょうか。梅の木については同じ考察をしておりました。お蝶さんの心中で、佐々木一家が占める割合というのは、実際それほどでもなかったのかもしれません。富士山を見上げるカット、確かにありました。今まで気にも止めていませんでした。なるほどタマキさんと比較しているということでしたか。細やかな部分にまで気を配って観察するとまた新たな発見がありますね。回答者さまの観察力と考察力には脱帽です。私の考察で矛盾があったり、また何か新しいことにお気づきになられましたら、是非お聞かせください。この度はご回答まことにありがとうございました。
No.1
- 回答日時:
「のっぺらぼう」はすごく難解な話ですよね。
私はどっちもありかな、と思いました。お蝶が一家から苛められたことは本当だとして、本当は一家を殺してなく、お蝶自身を殺していた、最後はお蝶だけが素直になってあの家から逃げ出したとも解釈できますし、全員殺したけどお蝶も死んでいて最後は物の怪から解放されて成仏した?とも考えられました。本当はお蝶っていうのもいなかったのではとも思いましたけど。余談ですが、お蝶のかんざしの絵が二つの顔になっているんですよ(知っていたらすいません)モノノ怪にはいろいろな小道具に秘密があったりするんです。何度も見てみるのもいいかもしれません。
監督さんが言うように、最後は色々な解釈ができるので、答えは一つだけではなく色々な答えでいいと思います。
早速のご回答ありがとうございます。
のっぺらぼうは、本当に何通りもの結末が考えられますね。
ただ、どの説がより説得力があるのか、またマジョリティであるのか、個人的にとても興味があったので。
「本当はお蝶さんは存在していなかった」というのも興味深い話です。
本編は3回ほど見たのですが、かんざしの顔には気づいておりませんでしたので、先ほど4回目の本編を見てまいりました。
確かに、顔!よくお気づきになられましたね。
あの二つの顔の右部分はお蝶さんのサーフィスで、泣いているほうが本心(母親に自分を認識して欲しい)ということでしょうか。
今回のことで小道具にも注意をはらって見ることで、また新たな発見があることを知り、とても楽しませていただきました。ありがどうございます。
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