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ビタミンAは石油から精製されていると聞きました。
色々なものが石油から生成される現代、不思議ではないのですが、、、
が、少しだけ、、騙された気分になりました、、、。

なぜ、医薬品は原料を書かないのか?
「書いても意味が無い」「過程よりも結果」?
食品などでは義務づけられていますよね?

製薬会社の機密だから、、、なんでしょうか?
レシピを公開しろ、と言っているわけではありません。
そもそも、一般消費者は原材料を見たところで複製などできません。
他製薬会社が違法コピーしたら訴えればいいだけです。

つまり、私の疑問は以下のようになります。
「処方する薬品は例外としても、消費者が自由意志で購入する薬品に於いては、
その薬品を知る手がかりとなる原材料を明記するルールを作るべきでは?」


皆さんの意見を教えて下さい。

A 回答 (1件)

>その薬品を知る手がかりとなる原材料を明記するルールを作るべきでは?


製薬で新薬を開発したことがあります。その当時でも、基本骨格を狙って、コンピューター上で分子配列と立体構造をシミュレーションし、世界でトップクラスの科学合成のエキスパートがテスト用に数mgのサンプルを作り出していました。それを数万、数十万というレベルで薬効や安全性を調べる、薬効があれば追加サンプルを作り、安全性の前に使えそうかの最小限の絞り込みをするのですが、サンプル一つでコストが500万円以上のものもありました。

実際に製品にするには、動物実験で十分な効果と副反応の検討、その後、正常な人に使い、臨床試験となるのですが、初期のサンプルの製造方法と臨床試験に必要な量は天文学的数字の差がありますので、いろいろな合成方法を検討し、コストを下げる努力、時間の節約や副産物の除去や純度を高めるなどの研究も同時に進行します。そこでの作成方法の検討、数百種類の製造方法を開発し、必要に応じて製法特許申請も行なう、この方法で大量生産できそうと決定後もコスト削減と工場の製造の安定化に向けての分子単位での組み立ての方法もそれなりに研究します。

発売が決定してからも製造方法は多数存在するので、どれが有効か、コストや純度、時間などを含めて大量生産のために変更もある、初期の医薬品とライセンス切れ後の製造方法は異なっていることもあります。

単純なグルタミン酸ナトリウムみたいなものでも、石油や合成アルコールからの製造も可能かも知れないし、飼料用のトウモロコシの廃棄物からの製造も可能なこともある、前者は安全で安くても消費者の抵抗があるので、後者の方がコストが高くても採用し、原材料でトウモロコシと書く方が売れるとなると、一流の会社は後者の方法で製造、別の会社で業務用の製品は前者の方法で10分の1の価格で供給していることもあるかも知れません。実際の流通では後者の方が多かったりするもの、この手の話は化学合成の出身の中学の理科の先生も授業で話すことがある内容となります。

ブルーバックスとかの本でも上記の内容の簡単な紹介をしている本もありますが、私は現場にもいたし、サンプルを作る方法も見学したり研究者と話す機会もあった、実際に私が関わった医薬品もすでにライセンス切れでジェネリックの製造が可能な状況になっているのですが、コストと設備の面でかなりのレベルでないと合成できない、薬価もあまり下がっていない状況で流通しています。

ジェネリック扱いになると、いろいろな作成方法、製造方法が混在していますので、どこからバルクという医薬品の原材料を仕入れるか、それにより同じ分子でも原材料が異なりますし、仕入れを変えて原材料が変わるたびにラベルを作り変えるなどのコストがかかる、そもそもバルクの原材料は記載されていないし、純度や製品が安定していれば仕入れ元を信じるしかない、海外からの仕入れですと確認のできないものも多いものです。

仮に原材料記載となると、アスピリンの値段も800倍とかに値が上がる可能性もある、最近の米国での医薬品の値上がり、ライセンスを購入した会社が数年前の数百倍の値段にして販売するケースもありますし、日本でも似たことになるかも知れません。処方箋なしで手軽に購入できるもの、安全と思っている人も多いのですが、実は結構強いものも副反応が出るものもある、安いから原材料も大手でないメーカー産のものも使う、精製度が高ければ廃油を使っても安全性とか効果は同じですし、そもそも検査方法がほとんど無いかコストが掛かりすぎる、国家検定などしたら値段が消費者に転嫁されるだけだと思います。

より医薬品などの安全性と保証を受けたいならば、処方箋の必要なものでジェネリックを使わない、こういうのが最終的に安全を担保するのに必要という時代と逆行するような結論になりそうですので、無理に原材料を義務付けるのはデメリットが大きい、その割に意味が無いことになりかねません。分子構造が同じで十分に精製された医薬品はどこが作っても、どのような方法でも、どのような原材料でも効果も安全性も同じ、それがジェネリックの製品の本質ですので、これを制限するのは近代薬学の根本に影響する、自由を制限することになりかねないでしょう。

言葉で反論するのは一見簡単でしょうが、すべて感情論になる、たとえてみれば、雨からの飲み水以外は飲用に認めない、宇宙船での尿などからの精製した再生利用水は飲用には認めませんのレベルと同じかも知れません。むしろ、食用のものからしか合成を認めないとしたら、それこそ、飢えている人の食料を医薬品のために消費するのは贅沢、使うな製造するなとテロを起こす貧しい人が発生してもおかしくないかも知れません。

私の立場は同じ分子で十分に精製されて安全を確認されているものならば、値段が安い方がいい、医療のために使う費用は税金を倍とか10倍にして負担するのは反対というケチの立場です。今の段階でも健康保険税、ちゃんと支払える人がどの程度いるのか、それを倍とか10倍の負担にしたら、それこそ食べるためのお金が残りません。
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この回答へのお礼

助かりました

!!!ありがとう御座います!!!こんな事情があったのですね。本当にありがとうございます。

1「とにかくコストに転嫁されるだろう」
2「自由競争を阻害、ジェネリックが難しくなり、コストとして消費者を襲う」
3「イメージアップの為だけに原材料を石油から食品に転換する」
4「食糧問題などのさらなる問題を起こす可能性も」

様々な悪影響があるんですね、、、。納得しました!


しかし、「サプリを売る食品会社」に対する不安を解消できない私もいます(泣)。
自由化の下、ネットで小麦粉を丸めて売る悪徳食品会社が現れても不思議ありません。

消費者は、「その物質が入っているという確信」を何によって得ればいいのでしょうか?
現状では、「派手なパッケージに書かれた小さな小さな成分表」を頼るしかありません。
処方の医薬品の場合、薬剤師等の責任者が消費者の目に見えるからいいのですが、、、。

「原材料を知りたい」というより「その物質が入っているという確信が欲しい」って感じかもしれません。
そんな疑り深い私に、なにか素敵なお答えをいただけませんか?

詳細な内情を教えて頂いたのに、追加の質問になってしまい申し訳ありませんが、お答えいただけたら幸甚です。

お礼日時:2016/07/27 11:47

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