■“冬腰痛”が起きるメカニズム
まずは寒さと腰痛の関係について聞いた。
「冬に腰痛を感じるとしたら、それは冬場は身体を動かす機会が減り、腰の動きが少なくなることが要因の一つになっています」(山﨑さん)
たしかに冬場の寒い日は、あまり外に出ようとは思わないものだ。しかし、腰の動きが少なくなると、どうして腰痛に悩まされるのだろう……?
「腰痛というのは筋、筋膜性の痛みが80%を占めていると言われています。腰の血流不良により、腰の疲労物質、老廃物が蓄積し、緊張が高まること(=コリ)により、筋肉や筋膜の損傷が起こると、腰痛として認識されることになります」(山﨑さん)
つまり、腰を動かさないと血流不良になりやすく、その結果、筋肉や筋膜の損傷が起こり、腰痛という形として表れてしまうのだ。
■ぎっくり腰が冬になりやすい理由
腰痛だけではなく、ぎっくり腰も冬場になりやすいのだろうか?
「血流が滞る→疲労物質、老廃物が蓄積する→コリになる→さらに血流が滞りコリがひどくなり、急に力を入れるなどのきっかけで、筋肉や筋膜が痛むことがギックリ腰の機序(きじょ)です。ですので、冬場の寒い時期は血流が滞りがちになるため、ギックリ腰になりやすいと言えます」(山﨑さん)
なるほど。冬の寒さで腰痛に悩まされるように、ぎっくり腰もなりやすいことがわかった。
■冬腰痛にならないために
腰痛やぎっくり腰にならないように、普段心掛けるといい運動やストレッチはないものだろうか?
「まずは、姿勢をよくすることです。次に、腹式呼吸をすること。続いて、股関節周りの筋肉、特に腸腰筋、ハムストリング、大腿四頭筋のストレッチをすること。お尻の筋肉、大臀筋のストレッチをするのもいいですね。よく歩き下半身の血行を良くすることも大切です」(山﨑さん)
「あとはインナーマッスルを鍛えるピラティスもオススメですよ」と、山﨑さんがアドバイスをしてくれた。
腰痛やぎっくり腰になってしまうのは、腰回りの血行不良が原因。やはり、普段から血流を良くするために、姿勢を正し、腰を動かすストレッチが大事になってくるのだ。
なお、「ぎっくり腰の経験はありますか?何がきっかけでなりましたか?」と「教えて!goo」では、皆さんの回答を募集中。ぎっくり腰の経験がある方はぜひ回答してみて。