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シソは、1年中スーパーに出回る香味野菜。しかし、もともとの旬は6～9月ということをご存知だろうか。初夏のシソと秋のシソでは、楽しみ方が変わるが、みなさんはどのように食しているだろう。「教えて！goo」にも、「シソを何に使いますか？」とユーザーから質問が寄せられていた。そこで今回は、料理教室を主宰し食にまつわるさまざまな仕事を手がけている蓮池陽子さんに、シソの種類や保存方法に加え、家庭で楽しめるレシピについても教えてもらった。■シソの種類
シソというと青シソが定番だが、赤シソも食用として楽しめるという。
「赤シソは、6～７月に大型スーパーなどで見かけることがあります。枝付きで売られることが多く、葉が縮れているちりめんシソも目にします。赤紫色で香りもアクも強めですので、生食というより梅干しと一緒に漬けるのが定番ですね」（蓮池さん）
青シソは、年間を通して出回っているように見えるが……。
「温室栽培も行われている青シソは、いつでも新鮮なものが手に入りますが、本来の旬は6～9月です。防腐作用や抗菌効果があるため、刺身のツマには欠かせません。独特の香りと風味をさまざまなメニューで楽しむことができます」（蓮池さん）
青シソは、“いつでも売っている身近な存在”ではあるが、赤シソ、青シソともに、本来の旬である6～9月がおいしい時期といえそうだ。
■シソの保存方法
シソを冷蔵庫に保管し、いざ使おうとすると、張りがなくなっていることがある。そんな傷みやすいシソを、長持ちさせる方法はあるのか……。
「シソを自宅で育てている人は、必要に応じて採取し使用すればよいですが、スーパーなどで購入する人は、安いときに買って保存しておけると便利ですね」（蓮池さん）
シソの保存方法を教えてもらった。
「瓶に茎の部分だけ水に浸かるようシソを立て、蓋をして冷蔵保存すれば、2～3週間ほど持ちますよ。もし手頃な瓶がなければ、コップとラップで代用してもOKです。シソを自宅で植えている人も、大きく育ちすぎると葉がごわごわしてしまうので、その前に採取しこの方法で保存してしまうのも一案です」（蓮池さん）
枝から外した赤シソはアクが強いので、調理の前に塩揉みをするとえぐみが取れて使いやすくなるとか。これも覚えておくとよいだろう。
■家庭で楽しめるシソレシピ
赤シソは、梅干しと一緒に漬けること以外では、ジュースにするのがおすすめだという。
「赤シソジュースは、すっきりと甘酸っぱく、暑い時期にピッタリのドリンクです。赤シソを煮出して、お好みの分量の砂糖と酢を加えます。冷やせば完成です。酢を加えることで殺菌効果が高まる上、赤シソに含まれるアントシアニンが安定し、きれいなピンク色になります」（蓮池さん）
青シソは、和洋中のメニューに加えられる万能な香味野菜である。
「冷奴や素麺の薬味に美味しい青シソですが、ナスやキノコ（特に舞茸）のお味噌汁にも加えるととてもおいしいです。香りが飛ばないよう、食べる直前に切って加えるとよいですよ」（蓮池さん）
餃子も、青シソを加えるとさっぱりと食べられるそう。
「400g位のお肉に15～20枚ほどの青シソを刻んで加えると、食べたときにフワっとシソの風味がします。暑い時期にピッタリですね。焼き餃子もよいですが、水餃子にするとあっさりとした味わいになり、たくさん食べられますよ」（蓮池さん）
ヘルシーな「青シソつくね」は健康志向の人向け。
「青シソに鶏ひき肉、ねぎ、塩、酒などを入れて軽く混ぜ焼くだけです。お豆腐を足すとよりヘルシーに柔らかく仕上がります」（蓮池さん）
「青シソ入りの衣を使った天ぷら」は、シソが苦手な子どもにも食べやすいメニューだそうだ。
「天ぷらの衣に青シソの千切りを加え、エビやイカだけでなく、鶏肉や豚肉、ナス、じゃがいも、玉ねぎなどを揚げると、バラエティ豊かな天ぷらを楽しめます」（蓮池さん）
たくさんの青シソが手に入ったときは、新鮮なうちに塩漬けや醤油漬け、キムチなどに挑戦すると、ご飯の共に、おつまみにと大活躍してくれるとか。今年は、旬の時期を逃さず、さまざまなシソメニューを試してみてはいかがだろう。
●専門家プロフィール：蓮池 陽子（AtelierStory）
「食の物語を紡ぐしごと」をコンセプトにしたAtelierStoryを主宰。食べ物とそれにまつわる歴史や自然、風土、道具、器などの物語を大切に、商品・レシピ開発、プロモーション、販路開拓、フードコーディネート、フードスタイリング、記事執筆・撮影、ワークショップ企画開催、ケータリングを行う。
画像提供：ピクスタ
