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ナポレオンが1808年に貴族制を復活させたのはなぜですか?そんなことしたら反感を買うのでは??

A 回答 (3件)

これはナポレオン自身が皇帝になったことと同じ意味合いの政策ではありません。

ナポレオンは、帝国への功績と忠誠を基礎とした新しいエリート層を構成しようと考えたのです。ナポレオンに付き従ってきた多数の将官たちに名誉称号を与えて報いてやることが主眼です。ですから、この貴族制で貴族となった者の6割以上が軍人で、2割が公務員でした。皆、国家のために戦ったり働いてきた者たちなのです。

ナポレオンを支えた功労を評価されて名誉称号を与えられるわけですから、貴族となった軍人たちのナポレオンへの忠誠心は高まります。軍人や公務員として功績を残せば貴族になれる(爵位を得るためには一定以上の収入がある必要はありましたが、大した金額ではありませんでした)と考えれば、皆、自分たちの仕事に励むことにもなります。しかも金銭的報酬ではない(フランス国外の領地を与えることはありましたが、主権はない)ので、財政負担も殆どありません。爵位は非常に便利なツールだったのです。日本の戦国時代に織田信長が恩賞として領地ではなく茶器を配下の武将たちに与えていたのと似たようなものです。

この貴族称号は、アンシャン・レジームの頃の、国への功績を残したわけでもなく、漫然と世襲身分を享受していた貴族たちの称号とは本質的に違うのです。
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この回答へのお礼

とても納得しました。ありがとうございます!

お礼日時:2023/09/16 01:15

ナポレオン自身が1804年に世襲制の「皇帝」に即位したからです。


皇帝の兄弟やその子供たち(甥、姪)が「一般庶民」であるのはおかしいでしょう?

>そんなことしたら反感を買うのでは??

残念ながら、一般大衆は「強い指導者、リーダー」を望むのですよ。
「自分の国をイジメる外国勢力」や国内の「グダグダ文句を言い、足を引っ張る反対勢力」をやっつけ押さえつけ、自分たち第一で「自国が繫栄する」ことを望むのです。(その「自分たち」にマイノリティは含まれません)
かつてのヒトラー、現代ではロシアのプーチン、中国の習近平、アメリカのトランプなどがその典型です。
そして、その権力が「強大で長続きすること」を支持するのです。

やがて、強権を利用して「私利私欲で政治を行う」「私腹を肥やす」「親類縁者やお友達を依怙ひいきする」ことが目立つようになって反対勢力が台頭しますが、そのときには「一強体制」「専制的な強権」が確立していて、それを覆すことが困難になっているのです。
(ナポレオンもヒトラーも、それに終止符を打ったのは外国勢力でした。さてプーチンは?)

そういう「歴史」から、私たちは「今現在」をどうするのかを学ぶのです。
アメリカがトランプ政権から選挙でバイデン政権に交代したのは「さすが民主主義」と思いましたが、アメリカ国民の49%はトランプを支持し、そして今でも熱狂的な支持者が多数いることには危機感を感じます。
日本も、外から見ると同じようなものかもしれませんが。
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ナポレオンが皇帝になったからです。



皇帝になったからには、それを維持
するために、貴族制度が必要になります。

天皇制を維持するために、皇族という
存在が必要なのと同じです。

外から皇帝を守り
内からは、ナポレオン一族による
皇帝制度継続の為です。



そんなことしたら反感を買うのでは??
 ↑
その通りです。
事実、ナポレオン皇帝は、あっと言う間に
没落してしまいました。

交響曲第3番「英雄」が完成後まもなく
ナポレオンが皇帝に即位し、
その知らせに激怒したベートーヴェンは
「奴も俗物に過ぎなかったか」
とナポレオンへの献辞の書かれた表紙を
破り捨てた、という逸話がよく知られています。


思い上がっていて、正確な判断が
できなかったのでしょう。
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