No.1ベストアンサー
- 回答日時:
こんにちわ、
私はジャズが大好きで、ニューオリンズの昔からフュージョン、アシッドまで身体がスイングすればなんでもOK派です^^
>JAZZとフュージョンの違い
これは、違い、ではなくて、
フュージョン=1980年代のJAZZスタイル、
と覚えれば大丈夫です。
つまり、別々のジャンルの音楽ではなく、ほぼ10年ごとにスタイルの成長変化をとげたジャズの1980年代時点での姿、というわけです。
JAZZという黒人音楽は、だいたい1900年ごろに姿をととのえて、1917年にはじめてレコーディングされました。
1900~1920年代のジャズスタイルを、「デキシーランドジャズ」といいます。
これはディズニーランドでカンカン帽をかぶったおじさんが演奏しているお祭り気分の陽気なジャズです。でも実際はお祭りだけはなく、悲しかったお葬式の帰り道に、死んだ人が天国で楽しく過ごせるように陽気な音楽を演奏していました。
1930~1945年ごろのジャズスタイルを、「スイング」といいます。
黒人よりも白人のほうがジャズの中心に踊り出た時代です。
巨大なダンスホールにビッグバンドが伴奏で出演した豪華絢爛な時代でした。
第二時大戦が終わってから、がらりと雰囲気が変わってシリアスな「モダンジャズ」の時代になりました。
以後、21世紀の現在まで全部ひっくるめて「モダンジャズ」なのですが、それではおおざっぱすぎるので、「モダン」の中にまた分類があります。
1940年代の黒人モダンジャズを、「ビー・バップ」といいます。
1940年代後半の白人モダンジャズを「クール」といいます。
1950年代のモダンジャズは、東海岸の黒人演奏を「ハード・バップ(後期のものはファンキー)」、西海岸の白人演奏を「ウエストコーストジャズ」といいます。
1960年代になると、「どんな音を出してもいいのだ!」というになります。
コードではないモードでアドリブする1960年代のジャズを「新主流派、またはモードジャズ」といいます。(21世紀の今、普通に街にあふれているジャズは、ハードバップかモードジャズのどちらかでほぼ99%だと思って大丈夫です)
1960年代にブラジル音楽と混ざったジャズが生まれました。これが「ボサノバ」です。
また、1960年代にはロックのリズムでジャズをやる、という「ジャズロック」も生まれました。
1960年代後半になってほんとうにナンデモアリ!なジャズが登場しました。これが「フリージャズ」です。
1970年代になると、ジャズロックの延長で、リズムだけでなく使用する楽器もエレキサウンドが流行ってきました。これが「フュージョン」です。ですが、70年代のあいだじゅう、同じ音楽はジャズとロックのかけはし、という意味で「クロスオーバー」という名称で呼ばれていました。
80年代になってから、いつのまにか同じ音楽を掛け橋ではなくて融合の「フュージョン」と呼ぶことのほうが多くなって定着しました。
ですので、70年代ならクロスオーバー、80年代以後ならフュージョン、という呼び方で音楽的な内容は殆ど何も変わっていません。
気分的に70年代はかけはしで、80年代以後はがっちり融合した、ということで体得するのがよろしいかと思います♪
>モダンジャズ(スタンダードとか)
これは実は、日本音楽界の大御所であらせられる松任谷正隆さんもラジオで混同されていたんですが、よくごっちゃに思われてしまっている単語のようです^^;
モダンジャズ、という単語は上記の通り、1940年代に生まれた、新しいジャズのことを指します。
しかし、スタンダード、という単語は、辞書のとおりに「標準的」という意味で音楽でも使われるのが正しい意味です。
つまり、「標準的にだれでも知ってる曲」という意味です。
でも、日本人ではジャズファンの人が良く知っていることが多いので、いつのまにか間違った意味で信じこまれてしまっています。
「スタンダード」の正体は、実はジャズ曲ではなくて、ミュージカル歌劇や映画の主題曲などのいわゆる歌謡曲なんですよ^^
ジャズメンがホテルやナイトクラブで営業する場合、お客さんのどんなリクエストにもこたえてあげないといけませんでした。
そのため、「ジャズなんか特別好きじゃないけど食事やお酒を飲みに来ている普通のお客さん」なら誰でも知っている流行り歌を必然的にレパートリーにせざるをえませんでしたので、自然とジャズでスタンダードがよく演奏されることになった、というのが種明かしです。
ジャズ100年のスタイル変化でいろいろ印象が変わりますので、それぞれの時代のスタイルのジャズをどんどん聴いていってみてください♪
No.5
- 回答日時:
jameskunさん、jklm324さん、補足ありがとうございました!
私も本物のロックやブラジル音楽は詳しくないのでとても勉強になりました!
ご質問者でいらしてるkamonegi2005さんも、これからジャズとフュージョンをいろいろ聴いていくと必ず不思議に思われるはずの関門があるんです^^
ジャズの畑では、とてもふしぎな定義があって、1969年に黒人トランペット奏者のマイルス・デイビスが録音した「ビッチェズ・ブリュー」という2枚組みのとても大きな作品がフュージョンのはじまりだ!ということになっているんです。
http://www.sonymusic.co.jp/Music/International/A …
しかしこれを聴いて見ると、のちのクロスオーバー/フュージョンとよばれた音楽とは似ても似つかない、エレキ楽器とロック的リズムをまじえて演奏されたフリージャズ、というのが私の正直な感想なんですが、ジャズ界ではどうしてもこの作品がフュージョンのはじまりだ、とされてしまっています^^。
その後のフュージョン全盛の時代にたくさん演奏されたスタイルにいちばん近いものがこれより前にしっかりあって人気も高いのですが、歴史の話になるとなぜか無視されてしまう傾向にあります。
ときどき「イージーリスニング・ジャズ」という名前で呼ばれることのある音楽の種類です。
A&M、とCTIという2つのレコード会社がこの分野の専門の会社でした。
このふたつの会社はその後もフュージョンの世界でとても人気のレーベルとして欠かせないものとなっています。
今ネットでさがしてもあまり見つからないのが悲しいのですが、新星堂レコード店が初期のA&Mレーベルを独自企画で復刻してくれているのがみつかりました。
http://www.shinseido.co.jp/world/healing/herbalp …
その後のA&Mはとても儲かったので、ポップスのレコード会社として大きくなりました。
CTIレコードの作品は、今でもジャズ/フュージョンの人気作品がたくさん買うことができますので、いろいろためしてみてください♪
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/search-handl …
No.4
- 回答日時:
altosaxさんが、丁寧にご説明してくださったので、大方ご理解されたと思いますが、ちょっとだけ補足させてください。
70年代にクロスオーバー(=フュージョン)が登場したときに重要な役割を果たしたのが、ファンクとラテンです。ハービー・ハンコックの最初のクロスオーバー作品「ヘッド・ハンターズ」はファンクで、チック・コリアの「リターン・トゥ・フォーエヴァー」はブラジルのミュージシャンも参加し、ブラジル音楽的要素の強い作品です。
ファンクというのはリズムアンドブルースの1種で、まあかなり泥臭い感じの音楽ですが、それをジャズに取り入れ、洗練された作品に仕上げてしまうのが、ハンコックの凄さです。1950年代にはファンキージャズというのがありますが、こちらも語源は同じですが、ハードバップの1種でモダンジャズの範疇に入るものです。
さてブラジル音楽との融合ですが、やはり70年代にウェイン・ショーターがブラジルの歌手ミルトン・ナシメントとの共作「ネイティブ・ダンサー」を発表するなど一時はジャズとブラジル音楽の融合は進んだのですが、チック・コリアがロック色の強いものを方向転換するともに、ブラジル音楽との融合は少数派になってしまいました。
なお、altosaxさんはボサノバをジャズの1種とNo.1で書かれてますが、これはちょっと違うと思います。ルイ・カストロ著「ボサノバの歴史」などを読めばわかりますが、ボサノバはジャズを影響を強く受けていますが、ブラジルで作られたブラジルの音楽で決してジャズではありません。ジャズミュージシャンもよくボサノバ曲(アントニオ・カルロス・ジョビンの作品など)を演奏しますが、それらは、ボサノバのリズムを取り入れたジャズであってボサノバではありません。
ボサノバを世界に広めたのはジャズサックス奏者スタンゲッツですから、ジャズに喧嘩を売ろうというつもりありあませんが(笑)
ボサノバが気に入ったら、本場ブラジルのボサノバを聴いてみることをお勧めします。そこには、ジャズとはまた違う奥深いブラジル音楽の世界があります。
No.3
- 回答日時:
#1です^^
説明が足りなくて済みませんでした^^;
「アシッドジャズ」というのは、1990年代にロンドンのいわゆる「クラブ系」の人々の間で生まれた、いわゆる今どき風ジャズで、初めてイギリスのジャズが世界の第一線に立ったスタイルです。
しかし、アシッドジャズ、というのはロンドン生まれで名前が違うけれど、おおもとを考えればその中身はフュージョンの一種になりますので、とりたてて新しい音楽的に成長したジャンル、とは受け取られないことも多いです。
ほんとうの「音楽学」的な意味で、ジャズが変化と成長をとげたのは、1960年代のフリージャズまでで終わってしまい、それ以後はフュージョンに代表されるように、「何か別のジャンルの音楽と混ぜる」という新しさしか出てこなくなってしまったのが現状です。
そのため、「ジャズメンの使命」というとそれまでは「誰もやったことのない新しいジャズを作る」ということだったのですが、1980年代以後の新人ジャズメンは、もうあまり「新しい探求」には目を向けずに、クラシック音楽的にジャズの伝統をより深めていこう、という方向に向かってしまう人が多くなりました。
そういう先祖がえりの最初となった人が、トランペットのウイントン・マルサリスをはじめとする「新伝承派」というジャンル(グループ)です。
新伝承派は名前と時代が違うだけで音楽の内容は1960年代のモードジャズと同じことをやっているものです。
最初のうちは何を聴いても驚きの連続だと思います!
いろいろなジャズにたくさん触れてみて、ぜひご自分なりの楽しい発見をしてみてくださいね♪
私も自分なりの発見、が楽しくて、ジャズにどっぷりはまりこんでしまいました^^
#2のかたも教えてくださっているとおり、フュージョンは、混ざり物だと何でもフュージョン、になれるわけなので、面白いですよ。
1960年代のボサノバもサンバとジャズのフュージョンだったわけですし、1940年代のマンボはキューバ音楽とジャズのフュージョンでした。1950年代にはクラシックとのフュージョンで「サードストリーム」というものもありました。
でも、もっともっとたどってみると、ジャズそのものが誕生のときから、アフリカ黒人的感覚と西洋音楽とのフュージョンだったことになります!
ジャズっておもしろいですね!
No.2
- 回答日時:
FUSION=融合という意味です。
その昔、前衛的なジャズやロックのミュージシャンがクラシック音楽との融合を試みた名残が、ジャズ+ロック=フュージョンと呼ばれるようになりました。
フュージョンという言葉はありましたが、音楽の一ジャンルとされたのは確か、1975年ジェフベック&マハビシュヌオーケストラのアルバム「ブロウバイブロウ」が正式?にフュージョンアルバムだとして、一般に認識されました。
その後、そうしたジャズ寄りの人がロックをやる感じをフュージョンと名付けられたようです。
女子十二楽坊なども、広義の意味では、中国伝統音楽+ポップスのフュージョンですね。
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