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私はオーストラリアに留学しているものなのですが、どうすれば最も安く日本円をオーストラリアに送金できるのでしょうか?
現在は、シティバンクの日本の口座に入金してこちらで引き出しています。もっと安い方法はあるのでしょうか?教えてください。

A 回答 (2件)

最初にいくつかの為替用語についての説明からいたします。

既にご存じの内容でしたら読み飛ばして頂いて結構です。
・銀行間レート 外国為替市場において、文字どおり銀行間の取引きに用いられるレート。顧客はこのレートでは取引きできず、外貨を売るにしても買うにしても必ずいくらかのマージンを払うことになる。新聞やテレビなどで報じられているレートは特に断りのない限りこの銀行間レート。
・公示仲値(TTM) 銀行間レートは常時変動しているので、これを窓口での取引基準に使うと処理が煩雑になる。そこで銀行はこれに代えて「公示仲値」というものを定めその日の取引の基準レートとする。公示仲値は各銀行が独自に定めるので銀行の間で完全には一致しないが、銀行間レートを参照して定めている以上、自ずとある範囲内に収束する。
・クレジットカード会社が定めるレート クレジットカード会社も毎日、外国為替市場や各国経済の動向を読みながら通貨間の換算レートを決定する。このレートは銀行間レートや公示仲値と同じ値とみなしても多くの場合差し支えない。ただしクレジットカードの場合、レートはカード利用日でなくデータ処理日(利用から2,3日後になることが多い)のそれが適用されるので、為替が大きく変動する局面では多少の差異が生じる。
・対顧客電信売レート(TTS) 外貨現金のやり取りを伴わない場合に適用される換算レート。具体的には外貨送金やトラベラーズチェック発行が該当する。TTMに一定のマージンを上乗せすること機械的に計算される。

【国際キャッシュカード類】
国際キャッシュカードを利用した場合のレート計算は以下の通りです。
(1)シティバンク銀行
現地通貨利用額を所定のレート(公示仲値に準ずると考えてよい)で米ドルに換算、さらにその米ドルの金額を米ドルのTTS(TTM+1円)で日本円に換算します。これに3%の手数料を換算した額が引き落とされます。利用の都度の手数料やカード発行手数料は不要ですが、ご承知の通り口座残高が一定の基準を下回ると「口座維持手数料」を徴収されます。
http://www.citibank.co.jp/service/overseasuse/in …
シティバンク銀行に口座を持たなくても利用できる「ワールドキャッシュ」は、レートの計算法は上記と同じですが、利用の都度の手数料が210円発生します。(既に口座をお持ちならこちらを使うこともないでしょうが)

(2)新生銀行
VISAインターナショナル(VISAカードの元締め)が定める通貨間換算レートに4%の手数料を加算します。利用の都度の手数料やカード発行手数料は不要です。TTMからの上乗せ幅だけで言えばシティバンクと同等か若干不利です。(1米ドルが100円を切れば新生銀行が逆転して有利になりますが)
http://www.shinseibank.com/atm/riyou_kaigai.html

(3)三井住友銀行
VISAインターナショナルが定めるレートで日本円に換算、これに3%+210円の手数料を加算します。引出額がだいたい2万円を超えると、新生銀行やシティバンク銀行より有利になってきます。カード発行手数料は1,050円です。
http://www.smbc.co.jp/kojin/sonota/cash/naiyo.html

(4)みずほ銀行
接続手数料を1%加算し米ドルに換算、その米ドルの額をTTM+4円のレートで日本円に再換算し、さらに1回210円の手数料を加算します。カード発行手数料は1,050円です。換算レートが悪い上に接続手数料まで上乗せされるのではっきり申し上げて損です。
これと別に「インターナショナルキャッシュカード 専用普通預金型」というのがあったのですが、11月10日で発行終了になっています。
http://www.mizuhobank.co.jp/start/international/ …

(5)三菱東京UFJ銀行
国際キャッシュカードの発行は終了しました。

次の二つは厳密には国際キャッシュカードでないのですが、同様の使い方ができます。レート的にも国際キャッシュカードより有利です。
(6)スルガ銀行 VISAデビットカード
口座残高の範囲内でクレジットカードと同様に使えるカードです。現地でお金を引き出す場合はキャッシングの扱いになりますが、即時に口座から引き落とされますので利子は発生しません。VISAインターナショナルが定めるレートに1.63%の手数料を乗せて現地通貨額を円貨に換算、これに利用の都度の手数料210円を加算して口座から引き落とします。カード発行手数料は無料です。
スルガ銀行はその名の通り静岡県東部を地盤とする地方銀行ですが、口座開設は郵送で申込むこともでき、またセブン銀行始め提携ATMは多いので静岡県以外にお住まいでも特段の不便はないでしょう。
http://www.surugabank.co.jp/surugabank/01/05/11/ …

(7)日本郵政公社+セゾンカード 郵貯チェックカード
これも(6)と同じデビットカードです。キャッシングの場合、VISAインターナショナルが定めるレートに1.60%の手数料を乗せて円貨に換算、さらに利用の都度の手数料200円を加算した額が引き落とされます。
なお引落し口座(郵便貯金口座)に対し、利用枠の設定(特定保留)の手続きが予め必要です。保留の手続きは日本の郵便局で行います。
http://www.saisoncard.co.jp/lineup/ca079.html

公示仲値が1 AUD=90円00銭・1 USD=117円00銭のときに、上記のカードを使って100 AUDと1000 AUDを引き出した場合の、円貨引落し額は以下のように試算されます。なおレートは公示仲値もクレジットカード会社の定めるレートも同じ数字とします。

シティバンク銀行 9349円 93492円
新生銀行 9360円 93600円
三井住友銀行 9480円 92910円
みずほ銀行 9610円 94217円
スルガ銀行(VISAデビットカード) 9356円 91677円
日本郵政公社(郵貯チェックカード) 9344円 91640円

上記の計算では各行のTTMは同じとして計算しましたが、実際には完全な横並びではありませんからそれに起因して若干の逆転はあり得ます。しかしそれは要素として偶然に属する事項であり、上記のように「TTMからの上乗せ幅」で比較するのが本質だと思います。

【海外送金類】
海外送金の場合のレート比較は以下の通りです。送金手数料は2千円~5千円のオーダーです。送金の場合はこのほか中継銀行や受取り銀行が手数料を徴収することもあり、その場合は送金額から差し引かれます。
送金の際に用いられる円→外貨の換算レートは、特に断わりのない限りTTSが適用されます。

(8)シティバンク銀行(送金)
シティバンクの豪ドルTTSの設定はTTM+1円で他行より有利です。送金手数料は3,500円ですが、口座残高によっては2,000円または無料になります。(送金手数料はいずれもインターネットバンキング利用時の額)

(9)新生銀行(送金)
TTSはTTM+1円でこれも有利な設定です。送金手数料は以前は2,000円と安かったのですが、今は4,000円に上がっています。

(10)一般の銀行(送金)
TTSはTTM+2円~2円50銭、送金手数料は4,000円前後です。既にシティバンクに口座をお持ちならわざわざこちらを使うこともないでしょう。
ただし全ての銀行について調べたわけでないので、地方銀行や第二地方銀行などで特異的に安い手数料にしている銀行があるかも知れません。

(11)日本郵政公社(送金)
TTSはTTM+2円。送金手数料は2,500円で銀行よりは安めです。口座宛て送金のほか住所宛て送金(国際郵便為替)も可能で、現地で銀行口座開設ができないときは重宝します。
以前はNo. 1のご回答にあるように送金手数料が非常に安くて、郵便局からの国際送金は根強い人気があったのですが、今年(2006年)4月から送金手数料が大幅に上がり最安とは言えなくなりました。
http://www.yu-cho.japanpost.jp/s0000000/ssk20100 …

(12)JCB「送金名人」
クレジットカード会社のジェーシービーが提供しているサービスで、手数料の安さが最大の特徴(1回525円)です。送金時のレートは「提携銀行のTTMに1.60%加算」で、今の豪ドルのレートならTTM+1円44銭ほどですから銀行送金と比べても遜色はないかむしろ有利です。なお銀行口座宛ての送金ですので、現地での口座開設が必要です。
利用目的が留学生への仕送りに限られる、送金者は留学者の3親等以内の親族に限られる、対象国は限定されているなどの制約はありますが、電話一本で送金でき手数料も安いので悪くない方法です。またオーストラリアなら対象国に含まれているのでこの点の問題もありません。
最初にIDカードの発行が必要で、その発行手数料は525円です。1か月の送金額は50万円が上限ですが、これだけあれば授業料などの支払いでも特に困ることはないでしょう。
http://www.jcb.co.jp/soukin_meijin/

【キャッシング】
(13)クレジットカードによるキャッシング
厳密には送金ではないのですが同様の役目を果たせます。レートは冒頭の「クレジットカード会社が定めるレート」そのままで、利率は年利で25~30%です。
キャッシングをより有利に利用するには「繰り上げ返済」するに限ります。早く返せばその分利息が少なくて済むという道理です。留学ですとご自身で返済するわけにいきませんから、国内にいらっしゃるどなたかに頼んで返済してもらうことになりますが、それが送金と同じことになるのは申し上げるまでもありません。
年利27.8%のカードで引き出しから1週間で返済したとすると、発生する利息は
(7÷365)×27.8 = 0.53...
で0.53%程度ということになり、国際送金でかかる手数料よりずっと安くつきます。
注意点は以下の通りです。
・キャッシングの枠は小さいので、30万円や50万円といった高額を一度に準備するには不向き。(枠はカード保有者の与信状況で決まるので、一概には言えません)
・クレジットカードによっては繰り上げ返済がそもそもできなかったり、できても返済時に銀行振込手数料が発生したりする。自社ATMや提携ATMから手数料無料で繰り上げ返済できるクレジットカードがお勧め(セゾンカード、三井住友カードなど)。

【結論】
資金の送金法は種々の選択がありますが、オーストラリアへの留学であれば以下が有力候補になると思います。1回あたりの送金額や、そのほか質問者さん個別の事情に照らして適宜お選び下さい。
(1)スルガ銀行VISAデビットカードまたは郵貯チェックカードを利用
(2)シティバンク銀行から現地の銀行口座へ送金(まとまった額の場合)
(3)JCBの「送金名人」利用(小額単位の送金の場合有利)
(4)繰り上げ返済前提で、クレジットカードのキャッシングを使う
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この回答へのお礼

大変詳しいご回答ありがとうございます。こんなに詳しく対象比較していただいたので霧が一気に晴れた感じです。早速郵貯チェックカードとJCB送金名人の資料を請求しました。この回答は大変役に立ちました。とても嬉しいです。ありがとうございました。

お礼日時:2006/11/11 13:05

ATMで引き出す場合、シティバンクより新生銀行のほうが採用レートが良いと


聞いたことがあります。私は以前はシティバンクを使っていましたが、
三井住友銀行の国際カードで引き出したほうが手数料を引いてもなお
受け取り金額が多いです。
まとまったお金を送金する場合は郵便為替で送るのが一番安い方法です。

ちなみにこの教えてGoo(OK Wave)では過去に同じ質問が多数出ています。
「オーストラリアへの送金」をキーワードで検索してみてください。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。過去に同じ回答が有るのは分かっていて質問しました。最新の状況が知りたかったので。
新生銀行は確かにいいという話は聞いたことありましたので口座を作ろうとしたのですが、どうやら10月から詐欺対策に1日10万までしか引き出せなくなってしまいました。だから学費を払ったりする場合は不便なのです。三住銀の国際カード検討してみます。ただ、私の実家にはその銀行がないのが不便ですが。まあシティバンクもないので同じことなのですが。

ありがとうございました。

お礼日時:2006/11/09 22:28

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