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さっそく質問なんですが、わたしは、国際労働力移動についてのニュースに関心をもっています。私は、少子高齢化に伴い、日本と外国との労働力の受け入れについて明確な協定が必要と考えます。
そこで、日本における外国人労働者の現状と日本におよぼす影響について意見や考えがあれば教えていただけますか。

A 回答 (5件)

(1)経済効果として


シンプルな経済的観点で見るならば、外国人労働者受け入れは非常に大きいメリットがあるというように聞きます。
先進国サイドでは、労働投入人口の減少を抑制することは経済成長率に寄与します。
企業にとっても、国内工場のコスト削減か、
さもなくば工場の海外移転かといった状況になっているところもあります。
途上国サイドでは、送金や育成の面から発展途上国側に対する援助の機会になりますし、
労働者としてはまたとない高収入の機会となります。

(2)外国人に対する摩擦・軋轢
外国人の受け入れを拡大してきたヨーロッパにおいて、
近年雇用不安や社会不安の高まりから外国人に対する排斥運動が先鋭化するようになりました。
こういった運動は政界の不安定化にすらつながってきています。

もっとも、これらの主張については整合性を欠いた部分も大きい印象を受けます。
雇用不安については、外国人労働流入先の職種と国内の主要な就職先は乖離しており、
特定の層以外にとっては、雇用の拡大から来る乗数効果的な恩恵を受けられるはずです。
また犯罪に関しては、依然として全犯罪に占める
外国人労働者の犯罪の割合というのは、その報道回数ほど高いわけではなく、
主要な犯罪増加は元々からの「内国人」の犯罪増加である事が無視されがちです。

ただこういった排外主義運動が先鋭化した背景には、
若年層失業率・非正規雇用率の高さ、1人当たり福祉予算の削減、
ゲマインシャフト的コミュニティ(与えられた共同体)の崩壊、
絶対規範の喪失感から来る感情的混乱といった要因もあるのでしょうか。

不法滞在者の割合が小さくないという事も多くの国で成り立ちますが、
国家サイドが規制しようとしたのに対して経済サイドでは大きい需要があったため
こういう形をとっているという事情もあります。

(3)熟練労働者と非熟練労働者
移民といっても、技能を身に付けた熟練労働者と、
低賃金の労働層となってくる非熟練労働者とを区別する必要があります。
熟練労働者という分野では、本国生まれの人間よりも活躍する事も多いです。

アメリカのシリコンバレーなどでは非常に多国籍の人材で成り立っており、
中国系やインド系の平均所得水準はヨーロッパ系よりも高かったはずです。
アメリカやイギリスでは、大学教授・医師といった最も社会的ステータスの高い分野で特に、
外国からの人材を招請することが多くなってきています。
(なおここの部分については途上国側からの不満意識もあり、
途上国の貴重な人材と教育費を搾取した「頭脳流出」とを批判する声もあります。
ただしアメリカに多くの高度な留学生を送り出した台湾や韓国は、
その後国際取引・イノベーションという観点で大きく優位に躍り出ています。)

(4)日本は、難しい…
アメリカ・ヨーロッパ・カナダ・オーストラリアでは、
いざこざは絶えぬとはいえ、非常に多くの数の外国人を受け入れるようになっています。
少なくても「単一民族国家」のようなものからは遠ざかる方向性にあります。
香港・シンガポールは国際面の利便性において日本よりも大きく秀でており、
アジアの中枢機能を担う各種の機関がこういった所に置かれることも多くなりました。
台湾・韓国でも日本よりは外国人労働力の割合は大きくなっています。

しかしながら、実際の実用面となると、日本の外国人労働者受け入れは多難です。
第一に、日本語は漢字の複雑さ、言語的類似性の欠如、語彙の多さという障壁が大きく、
中華・韓国・ベトナムといった文化を共有する地域でなければ学習時間が長くなります。
実際に低所得の途上国における日本語学習人口は、中国以外では非常に少ないです。
第二に、民族的多様性に対する慣用が乏しい日本では外国人に対する差別意識は根強く、
文化としても村八分の対象となりがちです。
一部の過酷な労働を除くと、就職といってもなかなか取り合ってはくれませんし、
昇進のインセンティブも欠如しています。

こういった事から、途上国の労働者側(熟練・非熟練)としても、
できれば日本よりもアメリカやイギリスに行きたがるでしょうし、
日本側の世論としても、(低賃金を求める)経済界を除くと、
外国人受け入れに対する反発が強い印象を受けます。

(5)オピニオン
私は、方向性としては、海外出身の労働者の機会を高める取り組みを実行する必要があり、
内向き思考は今後のグローバル社会に対しては適合性が低いと思っています。
他方で、欧米型の受け入れを実行するような準備は整っておらず、
性急に制度だけが構築されると社会混乱が起こる危惧も持っています。

国内の第二・第三外国語(近隣の言語)や海外文化・多文化に対する教育環境、
また英語生活環境・外国人に対する文化教育環境も整備し、
外国の日本語教育環境にも投資をしておくなど、
とりあえずはグローバル化に向けた布石が先立つかと思っています。
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外国人受け入れの焦点の一つになるのが、社会適合能力です。


つまり、話せる、読める、理解できる、といった能力です。
日本の中高生レベルの能力があれば十分なのですが、残念なことに
供給のある単純労働者ほど、この必要能力を満たせないのが現実です。
将来的にみても、現在の日本の政策のように、高度教育をうけた人間に限定することになるでしょう。
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明確な協定は必要だと思いますが、受け入れは少数に抑えるべきでしょうね。


欧州みたいに日本が成長したのは外国人労働力ではありません。
技術指導に外国人はいましたが戦闘員は日本人です。
地方の余剰人口があったからですよ。
それを戻せば良い。
江戸時代も都会の余剰人口を地方へ返す命令が何度も出ています。
江戸300年の平穏は色々とカラクリがあるのですよ。
ちょと故郷へ帰って欲しいモノですね。

外国人の受け入れは、高度な教養を持った人間に限ります。
鑑真和上の受け入れを知らぬ人間が増えましたね。
これが日本の外国人受け入れの太古からの伝統ですよ。
明治の文明開化はこの伝統を守った故です。

欧米が成長に外国人労働力を使ったのと違います。
維持するならば日本人の手ですべきでは?と思います。
高度成長の支えは全国に平等に教育した人間の地方の力が有ってこそです。
その地方の労働力の恩を忘れ、どんな教育を受けたのか全く分からない人間を快く受け入れるってのは恩知らずとも言えますがね。
楽に問題解決するなら外国人労働者の受け入れでしょう。
合理的に考えればたしかに理に適うが、長期的な解決にはならない。
自分たちでという自主自立が失われる。
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現状認識としましては、1番の方と同様ですが、私は、単純労働に対しても、外国人労働者の受け入れを行うべきだとの立場です。


ただし、その前提条件として、「最低賃金の引き上げ」、「基礎年金の全額税負担」、「消費税の引き上げ」などを行い、かつ外国人労働者を定住させないシステムを作る事が必要であると思います。

門戸を開くのは、単純労働であるため、外国人でも職業訓練は必要無く、すぐに戦力化できます。
また、2年~4年程度の出稼ぎを想定し、ビザの更新は不可、家族の呼び寄せも不可、日本人との結婚も不可とする条件でのビザ発行により、定住化を防ぎます。
また、雇用者には、ビザのチェックを厳しく行うようにし、入管データと常にアクセスできるようにしておくことにより、不正労働を取り締まるようにすれば、かなりの問題が解決するでしょう。

ヨーロッパなどでの問題は、外国人労働者を定住させてしまった事による問題がほとんどですから、定住化をさせないようにして開国人労働者を受け入れる方法を考えるべきだと思っています。
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私もこの問題については関心があります。


日本の労働者人口は少子高齢化に伴ない、今後急速な労働者不足に悩むことになります。
この事は単に働き手が少ないと言うことでは無く、国(行政)としての
労働環境が整って居ない事が原因と考えます。
1として、賃金の安さが上げられます。例えば高齢者人口の増加に伴ない関心がある福祉業界があります。
先日テレビで放映されていましたが、就職したものの福祉業界から離職する人が絶えません。
なぜか、勤務の厳しい事も上げられますが、やはり大きな原因は賃金の安さです。
先日、地域版の求人情報では介護職員の給与が16万円と掲載されていました。
16万円から税金を払い手取り給でどうして単身で生活できるのでしょうか。
2として、雇用形態の変化があります。
新卒でもない限り、正社員の応募はかなり厳しいのが現状です。
嘱託、パートの募集を多く見かけるようになりました。
また、成果主義に移行してからの人事考課基準の矛盾もあります。
人を評価できない者が人を評価する矛盾。
安定化が望めない社会の変化。
上記1.2の暫定的な解決策として、外国人単純労働者の受け入れがあります。
1についてみれば、途上国の方々にそれでも魅力だと思います。
外国人の労働はかなり前から、国内でも見かけるようになりました。
社会の景気が見込めないから、労働賃金の安い外国人労働者を受け入れていました。
結果的に中東、アフリカ、アジア諸国、南米などから多くの労働者が集まるようになりました。
正規入国だけでなく、不法入国者も潜在的に多く集まっていると思います。(実数が分かりませんので断言はできません)
今まで、ヨーロッパ、アメリカ等は多くの移民を受け入れていましたが、結果的に人種問題発生しています。
今後、日本は同じ運命をたどって行くことが懸念材料として考えられます。
人類は平等です。法の下でも平等でなくてはならないのですが、将来外国人の多くなることによりこの人種問題は避けて通れない感じがします。
また、日本が未来永劫に繁栄して為には、優秀な外国人(国籍取得が前提ですが)の起用も必要だと考えます。
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