
量子力学では、ハミルトニアンが出てくるから分かる通り、
ハミルトン力学が主要になります。
そして場の量子論では、ラグランジアン密度がよく出てくることから分かる通り
ラグランジュ力学が主要になります。
しかしながら、高校の物理で習うような古典力学では、ハミルトン力学を使うか、ラグランジュ力学を使うか、古典力学を使うかは、決まりがないように思います。
では、未知の問題が与えられたときに、ハミルトン力学を使うか、ラグランジュ力学を使うか、古典力学を使うかはどうやって選べば良いのでしょうか?計算のしやすさで選べば良いとは思うのですが、どうやればそれが分かるのでしょうか?
それと、量子力学では、ハミルトン力学、場の量子論では、ラグランジュ力学が重要になるのはなぜなのでしょうか?
量子力学でラグランジュ力学、場の量子論でハミルトン力学があまり使われないのはどういう理由によるものなのでしょうか?
No.1ベストアンサー
- 回答日時:
量子力学でラグランジュ形式、場の量子論でハミルトン形式が使われないとは言えません。
例えば次の本は量子力学をラグランジュ形式で記述していると思います。森藤正人「量子波のダイナミクスーファインマン形式による量子力学」(吉岡書店)
場の量子論ではファインマンの経路積分による量子化が最も簡単であると考えられていました。特にゲージ場は拘束系なので、正準量子化には困難がありますが、現在では正準量子化する方法が作られています。
九後汰一郎「ゲージ場の量子論I・II」(培風館)
力学系の積分を見出したり適当な変数変換を見出す最も優れた方法はハミルトン形式のハミルトン=ヤコビの方法です。しかしハミルトン形式は拘束系では恐ろしく複雑なものになってしまいます。また力が保存力でなければそもそもラグランジアンが存在せず、ニュートン力学を使わざるを得ない場合もあると思います。
ありがとうございます。
でも、最後の三行がよく分かりませんでした。
>ハミルトン形式は拘束系では恐ろしく複雑なものになってしまいます。
では拘束系ではどのような方法が使われるのでしょうか?
>力が保存力でなければそもそもラグランジアンが存在せず、ニュートン力学を使わざるを得ない場合もあると思います。
保存力がなければニュートン力学が必要となるとはどういうことなのでしょうか?
具体的にどういうケースのことを指しているのでしょうか?
No.2
- 回答日時:
運動エネルギーをT,ポテンシャルエネルギーをUとするとラグランジアンは
L = T - U
と書かれます。しかし力が保存力でなければポテンシャルエネルギーが存在しません。非保存力の一例は摩擦力です。この場合でもニュートン力学では
F = m a
のFを摩擦力とすれば何の問題もありません。つまり全ての微分方程式がある変分問題のEuler方程式になっているわけではないということです。
拘束系は難しいが、最近重要になってきています。
村井信行「拘束系の力学」(日本評論社)
などをご覧ください。
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