No.2ベストアンサー
- 回答日時:
平面応力・平面歪の相違によって、ポアソン比が異なることにはなりませんが、見かけの値が異なることにはなります。
原因は、次の過程をご覧下さい。
応力と歪の関係式は、等方弾性体の場合には、次のようになります。
(今、剪断歪の項は話の筋に無関係なので省略します。)
εx = σx/E -νσy/E -νσz/E
εy = -νσx/E + σy/E -νσz/E
εz = -νσx/E -νσy/E + σz/E
平面応力では、
σz=0(⇔εz = -νσx/E -νσy/E)
平面歪では、
εz=0(⇔-νσx/E -νσy/E + σz/E = 0)
とおいて、式の簡略化が行われます。
平面歪の場合、( )内の式から、
σz=ν(σx+σy)
が得られ、これを元の式に代入すると、
εx = (1-ν^2)/E・{σx -ν/(1-ν)・σy}
εy = (1-ν^2)/E・{-ν/(1-ν)・σx + σy}
という式が得られます。
このことから、平面応力に関する表示式が得られていれば、平面歪に関する表示式は、
E→E/(1-ν^2) … (1)
ν→ν/(1-ν) … (2)
という置き換えを行うことによって得られることがわかります。
要するに、平面歪の場合には、平面応力の場合に比べて、ポアソン比があたかも増加したような挙動が観察されます。
私は、後続の質問「エネルギー解法率と応力拡大係数について」の方に先に回答して、「このことについては、少し高等な材料力学の本を読めば、必ず書いてあります。」と書きましたが、その内容がこれです。
で、ここでの質問に対する直接の回答としては、
「平面応力のときにポアソン比が0になる」
というのは、あなたのカンチガイ、ということです。
材料定数のポアソン比が、0になるはずがありません。
平面応力の時に、表示式にたまたまポアソン比が含まれていなかったため、これに惑わされた結果のカンチガイです。
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