釈迦について、私の知る限りでは
-よいところのおぼっちゃんだった
-身体が弱かった
-悲観的だった
これを土台にして、
-生きることは苦(苦の娑婆)
-万物ははかないもの(刹那主義)
という世界観が彼の哲学として確立し、
災いの原因を
-五感に依存しすぎ
-業を育てすぎ
とすることによって、これらを修正すれば
-心の平和
-悟りの境地
にたどり着くものと説いた。
ということで大意はよろしいのでしょうか。
釈迦の時代ですら、権力争いはあり、その歴史は現代に引き継がれ、相互作用をする中で地球規模で限られたものが生き残っています。
理想を求めれば求めるほど、現実とのギャップが大きくなり、落胆を覚え、社会に絶望する結果になります。
それを考えるとき、釈迦は鬱だったのではないだろうか・・・と思うのです。
権力争いは人間に限らず、野生界でも起こります。それは、食糧の確保と種の保存をかけた避けられない現象です。それを生き抜くものがより適応能力をつけた子孫として自然淘汰されていく。
人間も同じ動物であり、種としてより適応能力に長ける子孫を残そうとする場合に、業や欲がなかったら生き残れないのではないかと。
ある意味、釈迦は動物としての戦意を喪失し、欲をあきらめ、理想郷を説いて嘆き、現実社会はもう手に負えないので、死ねるならそれを受け入れる方が楽、よって死ぬのは怖いことでも何でもなく、むしろ早く死んでしまえたらいいのに、
と、思っていたということはあり得ないでしょうか。
心の平和を求めれば求めるほど、社会の中で生きることで生じる煩わしさを否定することになり、なんとなく、ひきこもりの原因になるような気がしてなりません。
現実社会で生きることにおいて、世界観や哲学の探求は本当に役に立つのでしょうか?何も考えず、今日を生き残ることができる人の方が強い気がします。探求、追及をするほどに生き辛くなるのではないかと。
ということで、質問の要点は3つ
*釈迦は欝だったかあるいはひきこもり状態ではなかったか
*業や欲なしで種の保存がなしえるか(精神世界と動物世界のギャップをどうつなげるか)
*世界観・哲学の探求が生きる強さを弱めないか
よろしくお願いします
No.4ベストアンサー
- 回答日時:
*釈迦は鬱だったのか
そうかもしれませんし、違うかもしれません。あなたの説を聞くと、そうであった可能性が高いような気がしてしまいます。
ただ、鬱の特徴の一つとして、感情の起伏がなくなり、ディス・コミュニケーションとなりますから、そういった人が多くの人を弟子として従え、教えを説けたかは疑問です。もしかしたら、鬱状態から奇跡的に自己回復し、その後活躍したのかもしれませんし、別の精神疾患であったのかもしれません。まあ、精神疾患というものはとても判断が難しく、ちょっと言った者勝ちなところもあるので、そういった意味でも難しい質問です。
考え込む人は、考える議題や方向によってそうなりやすい、というのはその通りです。哲学者の中にも精神疾患者はいましたし、宗教家の中にいもいました。
*種の保存について
基本的に成し得ません。ただ、種として優秀であった狼やネコ科の中・大型動物等食物連鎖の上位にいた哺乳類が、性交や遺伝的問題、環境等自然問題以外の理由で絶滅させられている点は、議論の余地があります。
ただ、これも大きな意味で種族間の闘争の結果、自然淘汰といえなくもない。
基本的に動物は、自分の遺伝子を残すことを優先します。次いで、自分たちの種族を残すことを優先します。
例えば、チーターのメスは縄張を持っていて、自分の子が大人になると他所へ行くよう追っ払います。新たに縄張を得るのは難しいですし、縄張を持てなければなかなか食料にありつけず餓死してしまいます。しかし、チーターとしては、仮に自分の子(狩りの成功率が低い未熟な若者)が死んでもまた産めばよい(狩りの成功率が高い熟練者が生き残った方が、出生率が高められ、また大人になるまで育てられる可能性も高くなる。すなわち、ここですでに競争が始まっている)、その中で縄張を持ち得る優秀な子孫できれば、自分たちの子孫が残っていく可能性が高いというのです。
そんなチーターですが、老いると自分の縄張を自分の娘に渡し、どこかへと消えてひっそりと死んでいきます。老いて狩りの成功率や出産率が下がった自分が縄張を持ち続けるよりもその方が子孫が残る可能性が高いからです。
動物の本能とは、何とも理想的で合理的です。
あるフクロウは、食糧の過多によって産む子供の数を変えます。ネズミは、人口密度が一定数になると子供を作らなくなります。これらは、主に食糧問題からの共倒れを事前に察知し、対応しているのです。
動物の本能、野生というものが因業で野蛮で欲そのものであったならば、こういった現象は起こらないでしょう。
本能というものは、元来種の保存という一点において、理想的で合理的で、それでいながら環境との調和という面でも究極的で、完全をなしています。
ひるがえって、理知的であるところ人類の所業はどうでしょう。面倒なので(飽きてきたので)省きます。
読み返してみると、なんだか答えとして要領を得ないものになってきました。
改めて私の答えは、業や欲なしで種の保存は成し得ないが、業や欲というものは人が一般的に考えているような野蛮で無秩序、野放図なものでは、本来ない、というところでしょうか。
*哲学が生きる力を弱めないか
弱めるでしょう。そもそも、何かを深く探求することは生産的活動ではありません。あれこれ考えるより、畑を耕して食べるものを作る方が何倍も偉く、尊い活動です。
哲学というものは、学問を木に例えると、幹とか根に当たるものです。あらゆる学問が哲学から発生しています。そう考えると、案外弱めるだけではないようにも思えます。
しかし、科学が進歩した現在、かつて突きつけられた社会的、生物的問題は解決できたでしょうか。一部は解決できましたが、新たな問題が発生したり発覚したりして、結局はさほど変わり映えはしません。
農耕技術や工業化に生産性の向上・効率化、失業率や経済力の向上による精神疾患や社会問題化、医学の進歩は高齢化社会、金融工学の進歩は不測のリスクを生み出し――
やはり飽きてきました。なので省きます。
まあ、もっと単純に言ってしまえば、世の中哲学者、学者ばかりになったら(且生産活動を行わないとしたら)飢えて死ぬが(そもそも学者はなぜ飯が食えるのだろう。研究者ならともかく)、世の中から学者が一人残らず消え去っても、飢えて死ぬということはないし、世の学者が何らかの問題解決策を提示しても、新たな問題が発生するか発覚するか、そもそもそれは解決策ではないことも多く、総じて不毛。
そうはいっても、別の惑星に移住する移動法とその惑星を地球化できる技術が発見できなければ、太陽か地球の寿命が尽きたら終わりですけどね。
余談ですが、私は仏教徒ではなく原始老荘家です。あまり参考にはなりませんかね。
ご回答大変ありがとうございます。
面倒な思いをさせてしまい、まことに恐縮です。
明瞭な説明で、私の考えるところが整理整頓された思いです。
「新たな問題が発生する」というご意見もごもっともだと思います。
大変参考になりました。ありがとうございました。
No.3
- 回答日時:
人や社会の在り方に疑問を抱き、人間の本質、社会の本質を識ることに興味を持ち、
それらを探れば探るほど、知れば知るほど、不安は増し、悩みの種が増えるというのは事実だと思います。
元々、鬱とは、生きるということに対して真面目で、本質的な理想状態の在り方を実現しなくては、という気持が強く働く余り、自分の肉体や心に無理をし過ぎ、結果として支障が出てしまった症状、とも言えるのではないでしょうか。
そもそも適当に考えておく、考えても答えが見えない事柄はあっさりとすぐに手放してしまう気質タイプの人は鬱にはならないような気がします。
そういう意味では、釈迦は鬱になる要素のある気質タイプの人であったかも知れない、とも想像します。
が、ひきこもりというのは、違うと思います。
そもそも本質的な事柄とは、それが本質的であればあるほどに、探究には時間もかかり、それぞれの段階で見出せた事柄を自分の中に落とし込み、その折々の自分の力量で自分なりに考え抜き続ける根性や体力が必須ですので、哲学や世界観を探究するという行為は相当、消耗します。
かなりの消耗をして、それでもまだ解決が見出せず、モヤモヤ感が残っているのは辛い精神状態だと思います。なので、一端、探究に入っても、余りにしんどいので途中で、まあいいか、ということにしてしまう人が居るのも残念とは思いつつも、理解しています。
ただ、そのしんどい極限の状態から逃げ出さずに悩み抜き続けて行った暁の、何年か何十年後のある日突然、眼前が開けて、次のステージが見えて来るのではないでしょうか。
こういった段階を幾つも幾つも登り抜けることを実現して来たごく少数の人々が、結局は自分自身に納得の行く人生を達成できている状態という至福のご褒美を獲得できているのだと思います。
何も知らない、何も考えないで居た方が、悩みもより少なく、日々が簡単ですが、それでは自分で生きるということにはなっていないように思えます。
ただ、表面上、毎日がひたすら平和で変化もなければ、(本質的な)発展もない、ということを「良い生き方」として受け留めている方が自分には良いんだと感じる人も世の中に居て当然だと思いますので、全ての人類が必ず、哲学や世界観を探究を試みない現状があっても、それは仕方ないとも解釈するようにしています。
よりよく生きる状態を実現する前提として、長い長い悩みの時代があると思うのです。
ご回答、大変ありがたく存じます。
鬱に関して、「自分の肉体や心に無理をし過ぎ、結果として支障が出てしまった症状」
「そもそも適当に考えておく、考えても答えが見えない事柄はあっさりとすぐに手放してしまう気質タイプの人は鬱にはならないような気がします。」とは、私も意見を同じくするところです。
本質なことの探究、真理の探究は、一度手をつけてしまうと探れば探るほど自己の無知さを自覚することになり、ここいらでよしとするかという線引きが難しいですね。
よって、あれこれ考えず忙しさの中で生きるほうが余計な疑問に頭を悩まし、それを解こうとするエネルギーも必要ないことになります。
「全ての人類が必ず、哲学や世界観を探究を試みない現状があっても、それは仕方ないとも解釈するようにしています。」
むしろ、そういう現状がないと世界が回らないのではないかとすら思うところです。
感慨深いご意見、大変ありがとうございました。
No.2
- 回答日時:
大意の解釈が私とは異なります ※議論目的ではないです
「これらを修正すれば」では、ないと思うからです。
全ての物事には原因がある
その原因を知る必要がある
つまり、その原因をしっかりとさぐり、自分に足りない(咀嚼できない)モノを吸収(悟るまでの修行)することや不必要(欲など)なモノを排除していくことに心がけていきなさい
が、大意だと思います。
また、鬱の定義(表現が正しいのかわかりません)は、様々あり、現代の若者が鬱になる原因の大半は、他者への依存によるもの・・・つまり、評価を他者に求めること(で悩む)が原因だと思います。
しかし、仏教(いろいろな宗派を総じた意味ではないです)がいう精神では、内面の問題を克服することを目指し(大意)ていますので、諸行無常ということです。
で、回答の最後の部分ですが、哲学とは他者へ自己の考えを発信をすることを前提としていますので、大意とは違います。よって、仏教と哲学を同じラインで考えることが、そもそも違うと思います。
なので、失礼ながら書かれている「質問の要点」まで、辿ることができないです。
もっと書かせていただくと、書かせていただいた通り、そもそも大意の解釈が違いますので、書かれいてる文中に段階的に湧いている疑問も、共感できないものとなるので、回答は難しくなります。
つまり、質問者さんと同じ解釈をされている人、同じ思考で同じ疑問に到達している人・・・ということが前提の質問となってしまいますので、的を得た回答は難しく思います。
回答というよりも、助言のようになりましたが、批判ではありませんので、そこを十分に理解してください。
また、気分を害されてしまったら、申し訳ありません。
>つまり、その原因をしっかりとさぐり、自分に足りない(咀嚼できない)モノを吸収(悟るまでの修行)することや不必要(欲など)なモノを排除していくことに心がけていきなさい
というところに結びつく、なるほど。その原因が『因果』ということですかね。
>つまり、質問者さんと同じ解釈をされている人、同じ思考で同じ疑問に到達している人・・・ということが前提の質問となってしまいますので、的を得た回答は難しく思います。
これもなるほど・・・死角でした。あえてご指摘いただきありがたく存じます。
ご回答どうもありがとうございました。
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