
No.4ベストアンサー
- 回答日時:
実は我が家にもいい壺があります。
愛知県の猿投古窯の多孔瓶というやつです。まあ、それはおいといて・・・・。
その話は多分、おっしゃるように中国の話ですね。「壺中天」(または「一壺天とも)の故事だと思います。
こんな話です。
紀元三〇年のころ、中国の後漢、汝南の町の役人に費長房(ヒチョウボウ)という男がいた。市場を取り締まる仕事をしていた。
その市場の中に、一人の薬売りの老人(壺公)がおり、その店先にはいつも一つのすこし大き目の壺あった。
市場が終ったあとで、壺公は壺の中へひらりと跳び入つてしまった。
市場の人々は誰もこれに気付かなかったが、長房だけが物見台の上からこの不思議な出来事をじっくり観察していた。
壺公がただものでないことを察した長房は壺公を大切にし、長いあいだ尽くしていると、壺公も長房の誠実さを認めて、自分と同じように壺に跳び込むように言った。
こうして一緒に壺の中へ入ると、そこは正に別天地であった。
そこは壺の中などではなく、仙宮の世界で、楼閣や二重三重の門や、二階造りの長廊下などがあり、左右に数十人の侍者がいた。
荘厳を極めた美しい玉殿が聳え立ち、殿中にはおいしい酒やうまい料理が一杯並んでいる。二人はたらふく飲んだり食ったりして、再び壺の外に戻ってきた。
こうして一度壺に入った長房は仙術を身に付け、汝南の桓景という男とその家族の危機を救うことになります。その話はそれでまた旧暦九月九日の重陽の節句のいわれとなるのです。
・・・とまあ、こういうまさに道教的世界なんですが、実はわたし、この話を始めて知ったとき、「クラインの壺」を連想してしまいました。
でも、こんな壺があったらほんとに楽しいですねえ!
なお、この話の出典は荒唐無稽な話ではなく、なんと中国の正史、「後漢書(ごかんじょ)」の費長房伝です。
蛇足ですが、この後漢書の東夷伝に邪馬台国の卑弥呼が登場します。
この回答へのお礼
お礼日時:2004/04/23 09:40
おお!
まさにこれ、これですね!!
くわしい解説をありがとうございました。
へえ、重陽の節句って菊の節句ですね?これまで関係があるのですか、勉強になります。
「経験者」となってますが、ほんとうに壺の中に入られたのですか?まさかね。(笑)
いい壺をお持ちのようでうらやましいです。
ほんとうにありがとうございました。
No.3
- 回答日時:
「壺中(こちゅう)の天地」という故事ではないでしょうか。
「goo 辞書」で調べると出てきました。ご確認ください。No.2
- 回答日時:
No.1
- 回答日時:
中国に「壺中日月長(こちゅうにちげつちょう、又は、こちゅうじつげつながし)」という話があるそうですが、それのことでしょうか。
http://www.idumisou.co.jp/about/about.html
参考URL:http://www.idumisou.co.jp/about/about.html
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