過半数政党がないと、議席の少ない政党が政権の枠組をコントロールすることがあり、最大政党が野党に転落することがあります。そこでいっそのこと、キャスティングボートを握る政党を中心とした政権はどうでしょうか?どうせキャスティングボートを握る政党に逆らう与党は、最大政党でさえ野党に転落します。なら、議席数が少なくてもこれを握る政党に政府を任せる方が、安定した政権ができるのではないでしょうか?
もちろん道義的には最大政党が政権を握るべきですが、キャスティングボートも一緒に握らないと、不安定な政権になる恐れがあります。
例えば、私としては、自民と民主から数人適切な派閥を選んで作った小政党が、キャスティングボート政権を運営するのに相応しいと思いますが、如何でしょう?
まあ過半数政党があるなら、これを握る党と最大政党は同一でしょうが。
No.3ベストアンサー
- 回答日時:
NO2の方が言っているように現在は公明党がキャステ
ィングボートを握っていると思います。
過去1990年代に入ってキャスティングボートを握った政権があったと思います。一つは細川内閣で2つは旧社会党の村山内閣です。細川内閣ができる前の総選挙の結果は自民:223、社会:70、新生:55、公明:51、日本新党:35 でした。自民以外の4党はいずれも自民党と組んで過半数を超えるという、いわゆるキャスティングボートを握っていました。しかしこれらの党は自民、共産を除く8党で細川内閣を作りました。しかし次の羽田内閣では社会党が離脱し、社会党はキャスティングボートを使って自民党と組み、村山内閣を作ったことはご存知かとも思います。
村山内閣は社会党が主導権を握るどころか、党の基本路線変更を余儀なくされ、自衛隊容認、日米安保容認に転換し、その他の政策でも自民党単独ではできないことを自民党にさせられてしまったというのが大方の評価です。政権としては安定していたのではないですか。
>議席数が少なくてもこれを握る政党に政府を任せる方が、安定した政権ができるのではないでしょうか?
安定した政権を作るという意味では政権からの離脱を防ぐために首相のポストを与えておけばよいという意味でそうなると思います。細川・羽田政権も連立の中で最大党の社会党に首相のポストを与えておけばもっと違った展開になったのではないですか。
>例えば、私としては、自民と民主から数人適切な派閥を選んで作った小政党が、キャスティングボート政権を運営するのに相応しいと思いますが、如何でしょう?
可能性としてはあると思いますが何を持ってして相応しいというのか良くわかりません。この政党は自民、民主のどちらが第一党になっても常に政権にあり続けるということになるのか?
この回答への補足
「何を持ってして相応しいというのか」
政策を持続させる長さ、つまり政策の安定性です。「多数派が政権を握るべき」という一般常識では、この政権の評価は言うまでもありません。
「。この政党は自民、民主のどちらが第一党になっても常に政権にあり続けるということになるのか?」
選挙後もキャスティングボートを握るなら、そうなります。しかし、現行の選挙制度で(キャスティングボートを握るか否かに関らず)小政党が議会に進出するのは困難です。たとえキャスティングボートを握る政党に物凄く有利な選挙制度(候補が一つだけあります)を用いたとしても、選挙ですから、キャスティングボートを狙う別の振興(小)政党達に敗れる可能性もあり、政権にあり続けるのはまず無理です。
しかし、キャスティングボートを握るための政治的立場からの条件は、政党の構成に関らず大体決まっているので(存在する政治的立場が保革の様な一次元なら、国民を保革の順に並べたときの、中央の国民の属する立場がキャスティングボートを握る)、別の振興(小)政党がこれを握っても政策に大きな変化は無いはずです。
キャスティングボートを握る政党の支持者は、最悪の場合一人だけなので、自民、民主のどちらかが第一党になることは変わりません。そして、どちらも、過半数割れしているつまりキャスティングボートを握ってないとき、どちらが第一党かに関らず、「この政党」は与党になって、二大政党のうち気に入らない方を(第一党かに関らず)野党に落とすでしょう。
「自民以外の4党はいずれも自民党と組んで過半数を超えるという、いわゆるキャスティングボート」
キャスティングボートの意味を勘違いしておりました。この場合「キ…」と呼ばれるのは、過半数への連立の選択肢をたくさん持っている自民党ではなく、過半数への選択肢が事実上ひとつしかない(実現したのは空想に過ぎなかったはずの「自民抜き」でしたが)けど政党規模が小さい4党なのですね。
ありがとうございました。
No.5
- 回答日時:
No.3の方へのお礼を読みましたが、A-11さんは根本的な部分を誤解なさっていませんか?
政権選択をするのは、国民です。国民は選挙を通じて政権選択をします。よって、選挙により最大の議席を獲得した政党が中心となって政権を構築するのが本筋であり、キャスティングボードとなる政党がどの政党を与党とするかを決めるわけではないのです。
今、この国で起きている事は、もっと大変で難しい問題なのです。私自体は九条改正派ですが、国民世論は調査結果では依然として反対派が多数派を形成しているようです。ところが、そうした世論を無視して、与党である自民党が九条改正に血眼になっている。教育基本法についても同様です(まだまだ改正賛成派は少数派です)。これに対して公明党がブレーキをかけ、結果として国民世論に近い状態で政権運営されている、というのが現状。仮に与党が民意を重んずるなら、このような馬鹿馬鹿しい事態にはなっていないはずです。
世の中には衆愚政治という言葉があります。また、政治家は世の中を正しい方向に導く為に、時には世論を押し切ってでも政治の方向性を決定しなければならない、という考え方もあります。しかしながら、こうした考え方は、政治家が高い識見と先見性を持ち、民意の誤りを見抜く能力があり、尚且つ、自らの政治判断に毅然と政治責任を負うという気高い精神を持たなければ成立しないものです。現在の政治家で、そのような人物がいるでしょうか?寧ろ、民意の方が正しく、政治家はどこかの国の顔色を見て政治をやっているのが今の状態ではないでしょうか。衆愚政治ではなく、政治家が愚かなのです。
政治家がきちんと世論や民意を尊重し、政治の王道に従った政権運営をするならば、A-11さんが憂慮するような事態など起き得ないわけです。また、仮に不安定な政権が出来たとしても、それを選んだのは国民です。苦い経験を積んだなら、それを生かして次からは同じ間違いを犯さない、そうして成長して行くことこそが、この国の有権者に求められているものなのです。
長文失礼しました。
この回答への補足
「国民は選挙を通じて政権選択をします」
これはその通りだと思いますが、
「選挙により最大の議席を獲得した政党が中心となって政権を構築するのが本筋」
は違うと私は考えます。根本的な誤解があるとすればここでしょう。
なぜなら、各政党の規模は(選挙によって強制的に)民意を反映していても、肝腎の政党の分かれ方・纒まり方は民意を反映しないと、私は思うからです。
(誇張があるかも知れませんが)かつて55年体制の下では、立派な一政党(社会党)並に、自民党内の一派閥に過ぎない団体が日本の政治に大きな影響を与えていました。一方、資本主義陣営では少数派であるはずの勢力が、わざわざ社会党と共産党に分かれて同士討ちを演じていました。55年体制を、自民党の単独政権と捉えずに派閥の連立政権として扱う学者も居る程です。外国なら、分党して自民系連立政権に移行してもおかしくない状態であり、政党制そのものは、なにがしかの民意を反映しているとは私には思えません。
他方、離合集散が政党の規模、即ち獲得議席に直結することを、民主党の成長過程などからあなたは知っているはずです。国民の意志が直接響かない政党制が大きく響く、「政党の規模」だけで、政権の中心に成れるか否かが決まることに、私は疑問を持ちました。普通の小選挙区制のような、票割れする選挙制度についても同様です。
結果、No.3補足「キ…を握る政党に物凄く有利な選挙制度」っぽいものを得ることが出来ました。コイツが無かったら、「政党の規模以外に与党を決める方法は無い」ということで、当質問を立てなかったでしょう。
No.4
- 回答日時:
イデオロギー対立の時代なら同じイデオロギー同士での連合が優先されますので、ありえますが、保守対立の時代では、明らかに民主主義的ではありません。
細川内閣のように自民党の長期政権を崩すとかの統一した目的が必要です。
安定政権を目的とするなら小選挙区のみにし二大政党制を完全に実現させるべきでしょう。それでもダメなら第一党に20%票を足すような法律を作ればすむこと。少数派が支配するような事態は避けた方がよろしいかと。
No.2
- 回答日時:
現在の公明党が、まさにそのキャスティングボート政党にあたると思いますが、もし公明党内閣ができたとしても今度は自民党と民主党の一部が手を握り、新連立政権となるでしょう。
キャスティングボート党は、大所では政権党につきながら、本当の急所で政権党に釘を刺すのが生きる道だと思います。堂々と政権を取ると、今度は別の党がキャスティングボートを握ります。
No.1
- 回答日時:
> 自民と民主から数人適切な派閥を選んで作った小政党が、キャスティングボート政権を運営
それじゃ、談合政治になっちゃって、国会をないがしろにするようなものに感じてしまいます。
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