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バネにはバネ定数があって、荷重に比例してバネの伸び(縮み)量が変化することは学生時代に学びました。
そこでどなたか分かる方がいましたら教えていただきたいのですが、荷重をかけるスピードがものすごく速くなった場合にもバネ定数は保たれるのでしょうか?感覚的には本来のバネ定数よりも大きくなり、硬くなるような気がするのですが。

A 回答 (5件)

 


 
>> 荷重をかけるスピードがものすごく速くなった場合、感覚的にはバネ定数が大きくなり硬くなるような気がする <<

 図は板バネですが、コイルバネも伸ばして考えれば同様です。

   ┃              ↓押す
 壁┠────────── 
   ┃   棒 状 の バ ネ

 バネ定数 k は下式で定義されます。Xは変形距離、Fは力。

   F = k・X  …(1)

右端をゆっくり押せば、棒の全長が分担して撓(たわ)んで上式が支配的ですが、ご質問の「加重がものすごく速い」、例えばハンマーで叩いたときの撃力パルスでは、その瞬間のバネ材で支配的なのは (1)式ではありません。「速い変形」の言葉どおり「静的な変位ではない」のです。「動的な変位=速度V」と力Fの関係式

  F = Z・V  …(2)

が支配的になってます。Z はバネ材の機械インピーダンスで、大まかには z=√(密度・剛性率) 程度です。 ハンマーの撃力によって変形速度がどうなるのかはバネの材質と形状寸法に依ります。


バネ定数が見かけ大きくなるような話とは全くちがうのです。相対論的質量のようなモデルに填らないで。


 電気の方での例え話;
テレビのアンテナとつながってる同軸ケーブル。あれを「50オームのケーブル」とか言うときの「50オーム」は、上記の「撃力パルス印加時の」インピーダンスと同じです。ものすごく速い電気的変化では その値になるのです。 しかし直流テスターで測ると1個のコンデンサにしか見えません。
 バネも同様に、静的と動的では別ものに変身します。



 ということで、ご質問の、
バネが一瞬硬くなるところは正しくて、その原因をバネ定数に求めてしまうところが外してます。 考えの基礎に置くモデルとしては、学校で習うような単純に剛体に撃力を与える構図ではなく、

  ─●─バネ─●─バネ─●─バネ─●─…
   原子    原子    原子     原子

のモデルです。静的な(1)式は全バネに均等分担した構図、動的な(2)式は図を縄のように上下に揺すった横振動が伝わる速さが無限大でないことによる伝達の遅れによる現象です。機械インピーダンスは この図を運動方程式で書いたときの係数で登場します。
バネに相当するのは金属原子イオン同志の間に存在する引力です。と言っても同種のプラスイオン同志が引き合うわけではなく、周囲に大量に存在する自由電子が織りなす力です。
 
 
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この回答へのお礼

丁寧な回答、ありがとうございました。
参考にさせていただきます。

お礼日時:2005/05/06 13:01

バネ定数には静的と動的があります。


静的というのは時間の変化や速度による影響を無視できるような荷重状態のことで、動的というのは時間の変化による差を無視できない状態でのことで、周波数や速度によって係数は変化します。

私は建築が専門ですので建築で使用する材料についていうと、

建築で使用する場合は、鋼材については速度・周波数依存性はほぼ無視できますので、一定とみなしていますが、免震ゴムのようなものは周波数依存性があり、速度によって係数が変わるものもあります。
この場合、速度が速いと熱を生じることから、柔らかくなり係数は小さくなることがあります。
建築ではそのような荷重条件で使用することはないので、ここからはあくまで推定ですが、鋼材でも熱による変化が無視できないほど速く荷重をかけると発熱により係数が低下するのではないかと思います。

参考までに紹介しておくと、変位量・ひずみ量によって、係数が異なる材料もあります。
高減衰ゴムやコンクリートなどはそのような材料で、変位量・ひずみ量が小さい場合係数は大きくなります。
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この回答へのお礼

ありがとうございました。

お礼日時:2005/05/06 13:02

これは意外に複雑な問題です。



(1)バネには質量があるので、急激に動かそうとすると、その加速度からニュートンの運動法則によって決まる力が必要になります。
  力=(バネ定数で決まる弾性力)+(質量と加速度で決まる力)
 したがって、非常に急激に加速した場合、バネの弾性のためでなく、バネという「質量をもつ物体」と衝突するような現象になります(ぶつかった相手が、たまたま「バネ」だったという感じです)。

 このとき、バネの中には弾性波を生じます。つまり、バネ全体が均一に縮む(または伸びる)のではなく、力を加えた「バネの端の部分」だけが大きく縮み(伸び)ます。(したがって、一時的に「バネが短くなった=見かけのバネ定数が大きくなった」状態になります。)この「縮み部分」は、波となってバネの中を伝わっていき、一往復して端に戻ってきたとき、端点では、衝突してきた物体をはじき返すような大きな力を生じます。

#1様の固有振動数とは、このことをおっしゃっているのだと思います。

(2)上の効果を除いて、純粋に弾性だけを考えます(すなわち、バネ自身の質量によって起こる効果は除いて考えます)。この場合は、バネ定数でなく、弾性率を用いるべきでしょう。なぜなら、バネ定数はバネの巻き方、太さ、長さによって変化するのに対して、弾性率は物質によって決まる定数だからです。バネの巻き方、太さ、長さなどがわかれば、弾性率からバネ定数を算出することができます。

さて、この場合、ご質問はつぎのように置き換えられます。
「弾性率は、周波数に依存するか」

この答は、物質によって違います。

金属固体の弾性限界内では、弾性率が周波数に依存しません。このことは、金属中の音速が周波数に依存しないことを見てもわかります。金属の弾性率の測定に、超音波の音速を利用できるのはこのためです。つまり、急激に動かしてもゆっくり動かしても金属の弾性率は変わらないのです。

#2様の「ばね定数は荷重をかける速度によらず一定」とは、この意味のことをおっしゃっていると思います。

しかし、ゴムのような物質では、一般に周波数により弾性率が異なります。金属とゴムは、弾性のメカニズムが全く異なります。金属では、原子の位置が変化することによる位置エネルギーが弾性の根源であるのにたいして、ゴムでは変形したときに分子運動の制約が生じることによるエントロピーの変化が弾性の根源になっています。また、ゴムでは粘性によりエネルギーの散逸が起こります。
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この回答へのお礼

ありがとうございました。

お礼日時:2005/05/06 13:03

 問題が良く理解出来なかったのですが、おそらく


 以下のことをお聞きになりたかったのだと思います。
 違っていたらご意見ください。

 「ばねを勢いをつけて伸ばすと、伸びた瞬間に
 かかる反発力は、勢いをつけて伸ばした時の方が、
 少しづつ力を加えたときよりも大きいように
 思えます。これは感覚的には本来のばね定数よりも
 大きくなっているように思えるが、本当か」

 この質問であれば、答えは「保たれている」です。
 
 「ばねにかかる力を消失させたとき、ばねが元の長さに
 戻らない = ばねが壊れた」 場合にはこの限りでは
 ありませんが、ばねが壊れていない限り、ばね定数は
 荷重をかける速度によらず一定です。
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バネ定数はあくまで静的に過重した時にどれだけ変化するかを表したものです。



過重変化を早くした場合、どのようなバネでももっている固有振動数の影響をうけます。
固有振動数とは伸び(縮み)を与えた状態からいきなり開放状態にした直後しばらく振動して停止しますが、
この時の振動数が固有振動数で、開放前の変化量には左右されません。
また、固有振動数はバネにおもりをつける等によりバネ単体の時の値と異なってきます。
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この回答へのお礼

ありがとうございました。

お礼日時:2005/05/06 13:04

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