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ピロールは窒素原子の孤立電子対により芳香族性をしめすのは、その孤立電子対がP軌道に入っているからということを文献で知ったのですが、
高校のときアンモニアは三角錐型をとると習ったので孤立電子対もSP3軌道に入っていると思うのです。

窒素の孤立電子対は一体どっちの軌道に入っているのでしょうか?

A 回答 (1件)

ピロールの窒素はsp2混成になっています。


sp2混成になることによって、2電子をもつp軌道が生じることになります。
その2電子と他の4個の炭素原子に由来する4個のπ電子(2p軌道の電子)の合計6電子からなる環状のπ電子系が形成されます。
ヒュッケル則によればこうした6π電子系は芳香族性を持ち、安定であるとされています。
したがって、窒素がアンモニアと同様のsp3混成となることよりも、sp2混成となって、2個の電子を芳香環形成のために使った方がエネルギー的に安定になります。

結果的に、ピロールの窒素はsp2混成となり、それらの結合の相手は2個の炭素原子と1個の水素原子になります。ピロールの環を構成する炭素と窒素はいずれもsp2混成となるために、ピロール分子は平面状になると予想され、実際に平面状の分子です。
もしも、窒素がsp3であったならば、水素原子は平面からずれるはずです。

ピロールの孤立電子対は2p軌道に入ります。
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この回答へのお礼

エネルギー的に有利な形になるんですね
助かりました、ありがとうございましたm(__)m

お礼日時:2006/01/04 22:51

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