自然数の定義を知りたく思っております。
Peanoの公理というものを見つけました。いちいちよく分かりませんでしたが
集合A(≠φ)に対し,
{f:写像 ; 「fは単射」,且つ,「f(A)\Aの元はただ一つでそれをeで表す」,且つ,「{S(⊂A) ; e∈S,f(S)⊂S}={A}}≠φ
の時、Aを(fとeに関しての)自然数の集合といい、Aの元を自然数という。
言い換えれば、
集合A(≠φ)に対し,
(i) fは単射
(ii) f(A)\Aの元はただ一つでそれをeで表す
(iii) {S(⊂A) ; e∈S,f(S)⊂S}={A}
なる写像fが採れる時、Aを(fとeに関しての)自然数の集合といい、Aの元を自然数という。
このようなAは複数(無数)取れるが構造(体系?)が同じものを同一視すればこのような集合はただ一つしか存在しない。
この時、Aを(ゴシック体の)Nで表す。
と自分なりに解釈したのですが正しいでしょうか?
No.4ベストアンサー
- 回答日時:
後継者関数 a|→a∪{a} の定義域は集合全体です。
そのため後継者関数は実は関数の仲間には入りません。
# 関数の定義域は集合でなければならないが、集合全体は集合でないため
ただ後継者関数をある集合に制限したものは関数になります。
> 簡単に言えば、自然数とは
> {φ,φ∪{φ},(φ∪{φ})∪{φ∪{φ}},…}
> の元の事であり、この集合をNと置くと言ってもいいのでしょうか?
集合論で自然数を構成的に定義するときにはそうしますね。
# ちなみに集合論では自然数に0を含めて定義することが多いです
# 0=φと置くとn+1={0,1,...,n}と自然に記述でき自然数nの要素数がnになりますので
ご回答有難うございます。
>後継者関数 a|→a∪{a} の定義域は集合全体です。
>そのため後継者関数は実は関数の仲間には入りません。
これは不思議ですね。
後継者関数は実は関数の仲間には入らないのに関数と呼ぶのですね。
># 関数の定義域は集合でなければならないが、集合全体は集合でないため
集合全体が集合でないのはRusselのパラドクスからなのですね。
>ただ後継者関数をある集合に制限したものは関数になります。
ある集合とは具体的に何なのでしょうか?
そして、
その関数は何と呼ぶのでしょうか? 制限付後継者関数?
No.5
- 回答日時:
>> 空集合φから順に a -> a∪{a} で構成される「全体」を自然数
>ここがよくわからないのですが
>この後継者写像という写像を与えてありますがこの写像は何という集合か>ら何という集合への写像なのでしょうか?
ここに書いた -> は「写像」の意味ではなくて、集合の族
Ω = {A |φ∈A , a∈A ならば a∪{a} ∈ A}
を考え、その共通部分∩Ωを取る。というのを直感的に表記しただけです。
>簡単に言えば、自然数とは
>{φ,φ∪{φ},(φ∪{φ})∪{φ∪{φ}},…}
>の元の事であり、この集合をNと置くと言ってもいいのでしょうか?
そうです。「集合である」ことすら証明を要しますが。
その後、この集合が Peano の公理を満たして、なおかつ適切に定義された「同一性」の下で Peano の公理を満たすような集合はユニークである。などと続くと。
あー長。
ご回答有難うございます。
> ここに書いた -> は「写像」の意味ではなくて、
"ならば"の意味だったのですね。
> 集合の族
> Ω = {A |φ∈A , a∈A ならば a∪{a} ∈ A}
この集合族は分かり易いです。
{φ,φ∪{φ},(φ∪{φ})∪{φ∪{φ}},…,a,a∪{a},(a∪{a})∪{a∪{a}},…,b,b∪{b},(b∪{b})∪{b∪{b}},…,…}の事ですね。
という集合ですね。(勿論,φ≠a,φ≠b,a≠bとは必ずしも限らない)
> を考え、その共通部分∩Ωを取る。というのを直感的に表記しただけです。
共通部分∩Ωなら最小のΩは{φ,φ∪{φ},(φ∪{φ})∪{φ∪{φ}},…}なので自動的に
∩Ω={φ,φ∪{φ},(φ∪{φ})∪{φ∪{φ}},…}となりますよね。
>>簡単に言えば、自然数とは
>>{φ,φ∪{φ},(φ∪{φ})∪{φ∪{φ}},…}
>>の元の事であり、この集合をNと置くと言ってもいいのでしょうか?
> そうです。「集合である」ことすら証明を要しますが。
えっ! 集合であることの証明ってどうすればいいのでしょうか?
集合の定義って「含・不含がはっきりしているものの集まりの事。不含のみからなる集まりも集合とし空集合と呼ぶ」
ですよね。
No.3
- 回答日時:
うーん、(ii)はA\f(A)={e}だね。
強すぎると思う。単にA\f(A)が空でない(eという元を含む)だけで良いのでは?A\f(A)の元が一つしかないことは(iii)から出せる。
# S={e}∪f(A)と置けばf(S)={f(e)}∪f(A)=f(A)⊂SよりS=A。従ってA\f(A)={e}
参考URLにWikipediaのページを置いとく。ここのペアノシステムが一番近いと思うけど。
参考URL:http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9A%E3%82%A2% …
皆様、ご回答有難うございます。
ご紹介して頂いたサイトも拝見してみました。
> 空集合φから順に a -> a∪{a} で構成される「全体」を自然数
ここがよくわからないのですが
この後継者写像という写像を与えてありますがこの写像は何という集合から何という集合への写像なのでしょうか?
写像を与えるにはまず、定義域(始集合)と値域(終集合)を述べてないといけないのでは?
(値域はともかく、少なくとも定義域は何か述べないと写像が定義できないと思うのです)
うーん、つまり、定義域は
{φ,φ∪{φ},(φ∪{φ})∪{φ∪{φ}},…}
ですかね。
簡単に言えば、自然数とは
{φ,φ∪{φ},(φ∪{φ})∪{φ∪{φ}},…}
の元の事であり、この集合をNと置くと言ってもいいのでしょうか?
No.2
- 回答日時:
>(i) fは単射
これは問題ないですね.ただし,f: A -> Aです.
いわゆる「後続関数」とか
「サクセサ関数」とかいうやつですよね
>(ii) f(A)\Aの元はただ一つでそれをeで表す
これ・・逆では?
つまり,A\f(A).Aの要素であって
f(A)の要素ではないものは ``e'' という一個の要素のみ.
これは「1」の存在です.
>(iii) {S(⊂A) ; e∈S,f(S)⊂S}={A}
帰納法の公理です.
Aの部分集合で,eを含み,かつ,f(S)がSに含まれるものはAのみである
わかりにくいですね.
さて・・・(ii)で存在が仮定された e という元を考えます.
f(e) f(f(e)) f(f(f(e)))とつぎつぎとfで移していくのですが,
e=1,f(e)=2,f(f(e))=3・・・のように表記します.
こうすることで
A'={1,2,3,...}という集合ができます.
これがfを「後続関数」という理由です.
eを1として,「次」を導く関数だからです.
ここで,fが単射だという条件を暗黙のうちに
つかっています.
つまり,fが単射だから
1,2,3,....,は「違う」要素だということです.
#もしこれらの中で等しいものがあるとすると
#fの単射性よりeがf(A)の要素になってしまいます
さて・・・ここで
・A'はAの部分集合
・e(=1) は A'の元
・f(A')={2,3,4....} ⊂ {1,2,3,.....}=A'
です.これは(iii)のSの条件を満たしてますよね.
ということで,実は A'=A となります.
これでA(すなわち,A')は「自然数の構造」を持つことになります.
なんか騙された気がするかもしれませんね(^^;;;
騙された感じの根源的な部分は
(iii)の「帰納法の公理」です.
これがなんで帰納法なのか,もう少し書きます
例えば,Sをこんな風に定めてしまいます.
上のAをNと書いてしまいます.
S={1+2+・・・+n = n(n+1)/2 が成り立つような自然数nの集合}
Sはもちろん自然数の部分集合ですよね.
したがって,条件 S(⊂N) は OK
つぎに,1(=e)∈Sですけど,これは問題ないですね
最後の f(S)⊂S です.
この例での f というのは「1を足す」ことです.
したがって,f(S)というのは
S の要素のそれぞれに1を足した集合です
Sの任意の要素をkとします.
f(k)がSの要素であればf(S)⊂Sになります.
f(k)がSの要素だということは
1+2+・・・+k = k(k+1)/2 のときに(これがkがSの要素であること)
1+2+・・・+k+(k+1)= (k+1)(k+2)/2(これがf(k)がSの要素であること)
が成り立つということに他なりません.
これは成立しますので,結果 f(S)⊂S です.
これで,(iii)のみっつの条件が満たされたので
S=Nです.つまり
「すべての自然数に対して 1+2+・・・+n = n(n+1)/2」です.
こういうわけで,(iii)を「帰納法の公理」といいます.
ただ・・この帰納法の公理は胡散臭いのは間違いなく,
ここをいろいろと変形した別種の
「帰納法の公理」がたくさんあります.
#それは数学基礎論のお話です.
このペアノの公理系だと,後続関数をいろいろかえると
{2,4,6,8,...}でもいいんですね.けど「同じ」です.
No.1さんの「空集合φからスタートする」のは
集合論の公理のうちの「集合の存在」の話から構築して,
「自然数の存在」を「集合の存在」に帰着させる流れで,
もっともスタンダードで分かりやすいものですね
皆様、ご回答有難うございます。
ご紹介して頂いたサイトも拝見してみました。
> 空集合φから順に a -> a∪{a} で構成される「全体」を自然数
ここがよくわからないのですが
この後継者写像という写像を与えてありますがこの写像は何という集合から何という集合への写像なのでしょうか?
写像を与えるにはまず、定義域(始集合)と値域(終集合)を述べてないといけないのでは?
(値域はともかく、少なくとも定義域は何か述べないと写像が定義できないと思うのです)
うーん、つまり、定義域は
{φ,φ∪{φ},(φ∪{φ})∪{φ∪{φ}},…}
ですかね。
簡単に言えば、自然数とは
{φ,φ∪{φ},(φ∪{φ})∪{φ∪{φ}},…}
の元の事であり、この集合をNと置くと言ってもいいのでしょうか?
No.1
- 回答日時:
何を「定義」とするかは人によって微妙。
個人的には集合論的に、空集合φから順に a -> a∪{a} で構成される「全体」を自然数とするのがわかりやすいと思います。
Peano の公理はそれを定義とするには用語が多すぎる。「写像」や「単射」や「同一視する」は自然数の定義という根源的な場面では必ずしも明確ではないと思います。
皆様、ご回答有難うございます。
ご紹介して頂いたサイトも拝見してみました。
> 空集合φから順に a -> a∪{a} で構成される「全体」を自然数
ここがよくわからないのですが
この後継者写像という写像を与えてありますがこの写像は何という集合から何という集合への写像なのでしょうか?
写像を与えるにはまず、定義域(始集合)と値域(終集合)を述べてないといけないのでは?
(値域はともかく、少なくとも定義域は何か述べないと写像が定義できないと思うのです)
うーん、つまり、定義域は
{φ,φ∪{φ},(φ∪{φ})∪{φ∪{φ}},…}
ですかね。
簡単に言えば、自然数とは
{φ,φ∪{φ},(φ∪{φ})∪{φ∪{φ}},…}
の元の事であり、この集合をNと置くと言ってもいいのでしょうか?
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