CD/DVDプレーヤ(ティアックDV-15)+プリメインアンプ(AIRBOW LITTLE PLANET)+スピーカー(ウィーンアコースティックS-1)という構成でオーディオを楽しんでいます。
音質向上と小音量時の左右バランス改善を狙って、アンプのボリュームを取っ払い、ロータリースイッチを使った抵抗切替式に換えようと思っています(スペース的に入らないので別筐体になってしまいますが)。
今、考えているのは下記のような回路(P型?)で、もともと付いていた可変抵抗のよく使うあたりの抵抗値に合わせ、R1=9.1kΩ、R2=50~150Ωとするものです。ステップ数は5,6ステップ程度に抑えて、その分良い抵抗を使います。
IN-R1-┬-R2-GND
|
OUT
疑問は、以下のことです。
[1] T型、π型といった回路もあるようですが、"定インピーダンス型のメリット"がいまいちよく分かりません。インピーダンスマッチングをしない民生用機器では無駄、という声もあり、私の環境で意味があるのか知りたいです。
「定インピーダンス型は小音量時に音痩せしない」ということを書いている人がいましたが、音痩せするかしないかは個々のステップにおける状態の話なのに、"インピーダンスが変わらない"と音痩せしないというのは、どういう理屈なのでしょうか。
[2] 減衰率からR1,R2の値の比は決まりますが、R1の値は、何を基準に設定するものなのでしょうか(既製品のアッテネータでもインピーダンス20kΩ、10kΩ、600Ω などがありますが、どうやって選ぶのでしょう?)。
基本的に私の勉強不足だと思いますが、教えて頂けるとありがたいです。
よろしくお願いします。
No.2ベストアンサー
- 回答日時:
定インピーダンス型のメリットは、文字通り定インピーダンスであることだと思うのですが、もともとインピーダンスにルーズな世界でどの程度の意味を持つのかは分かりません。
ボリュームによってインピーダンスが変化することを事程左様に嫌うのであれば、アンプへの入力直後にバッファ置いて受け、ボリューム通過後すぐにまたバッファを噛ませば、CDプレーヤーなどから見ても、アンプの入力段から見ても、ボリュームによるインピーダンスの変化はないことになります。
しかし、中にはアクティブ素子は音を変えるという理由からパッシブ式を好む人もいるようです(が、この抵抗は高音が~とかいい出すので、始末に負えません。パッシブ素子でも音が変わることを認めている訳ですので。トランジスタやオペアンプによる音質の変化はダメで、抵抗やコンデンサによる変化は許すというのは、まったくもって意味不明です)。
No.1の回答者も指摘されていますが、単に高級なロータリースイッチや目玉が飛び出るほど高価な抵抗を湯水のごとく投入しているので、単にその「オーディオグレードの御利益」ではないかという気がします。
個人的には、東京光音や東京コスモスのオーディオ用ボリューム(1つ1,000~3,000円くらい)をそのまま使って配線の長さを工夫するとか、別筐体なら前後をバッファで挟む(アクティブアッテネータ)とか、電子ボリュームとかの方がコストパフォーマンスもよく、実用的だと思います。電子ボリュームも、欧米のハイエンドメーカーではふつうに使っていますので。
なお、蛇足ながら、AIRBOW製品は清原氏の耳でチューニングされているとのことなので、たとえ1個100円のボリュームだったとしても(Little Planetの中身までは知らないのですが)、別のボリュームに置き換えると音のバランスが崩れる可能性はあると思います。ギャングエラーが気になるようであれば、点検を依頼された方が「AIRBOWの音」は維持されると思います。
さっそくの詳しいアドバイスを頂き、ありがとうございました。
なるほど。実はスイッチを使わない完全な固定で、Vishayの金属箔抵抗に換えてみる実験はすでに行なっていて、結果、透明感の違いに驚いたのですが、若干元気の無いような感じも受けたのです。それが"定インピーダンス型でない回路や抵抗値の選択"に起因する"音痩せ"なのか、と心配していましたが、そうではないようですね。
>AIRBOW製品は清原氏の耳で~音のバランスが崩れる可能性はあると思います。
(清原氏は何度かお会いして知っているのですが)そうですよね。それもあって、なるべく回路等は元の状態から変えずに、素子だけを高品質なものに交換したいと思っています(もちろんそれだけでバランスは崩れる可能性がありますが)。
アクティブアッテネータも試してみたい気はしますが、何がどう影響しているか分からなくなるのが恐いので、見よう見まねでなくきちんと勉強してから、と思います。
助かりました。参考にさせて頂きます。
No.4
- 回答日時:
次にこの様な機器に内蔵されているボリュームはには定インピーダンスの回路は採用しません。
前段の電子回路が耐えられる負荷を想定して、次段の入力インピーダンスを決めます。
ボリュームで定インピーダンスを可能にするのは至難の業です。
スイッチ式のT型であれ。H型であれ必要な切替段数と次段に接続される回路の入力インピーダンスが計算式に入ります。
それが音質に影響するか?
外付けにすると、それに至る配線や接続をどうするか。
その切替スイッチは当然金属箱に入ってて、金属箱は最低でも非磁性体であるアルミの箱で、アースは1点で接続されているのでしょうね。
既製品のアッテネータ?不勉強ですがそんなインピーダンスのアッテネータってあるんですか?
ただ、アッテネータという表現をした時には普通のボリュームとは、ものが違うというのが私の常識です。
>ボリュームで定インピーダンスを可能にするのは至難の業です。
やはり、あまりこだわるところではなかったようですね。
> 外付けにすると、それに至る配線や接続をどうするか。
> その切替スイッチは当然金属箱に入ってて、金属箱は最低でも非磁性体であるアルミの箱で、アースは1点で接続されているのでしょうね。
極力短い(15cm程度)配線で、アルミケースは準備してあります。
>既製品のアッテネータ?不勉強ですがそんなインピーダンスのアッテネータってあるんですか?
600Ωではないですが、こんな商品があります。
http://www.tachyon.co.jp/~sichoya/seiden/pureatt …
ありがとうございました。
No.3
- 回答日時:
小音量時の左右バランスの改善?
そんなに気になるほど、小音量時(ボリュームを絞った時)に左右のバランスが悪いのですか?
小音量時は、人間の耳は低音域や高音域で感度が悪くなりますよね。(有名なラウドネス曲線)
と云う事は、それなりの音量で再生しない限り録音時のバランスにはならないですが。
実際にそんなにバランスが悪いのでしょうか。
ボリュームの位置がほんの少し、全周の10分の1ぐらいのところで聞きたいとの事であればパーツの誤差はあるのでしょうが、ちょっと普通の聴き方ではないようですね。
どちらにしろ
元々付いていたボリュームを、ロータリースイッチに取り替える。
を具体化するにはと云う方向で回答します。
元々のアンプに付いてボリュームのインピーダンスが、
新たに作成するR1+R2になるのはご存じのようですね。
次に、この分割比と耳に感じる音量差は、半分の次はその半分という感覚ですですので、対数比の分割になります。
この計算式で、抵抗の比を決めていきます。
R2の出発点が100Ωであれば、全体の抵抗比の対数値から次の値を計算します。
5回路切替ぐらいでは、小音量時の切替は出来ても4段目の次は最大音量になるので、実用上使い物にならないのでは。
数十段の切替が必要な気がしますが。(最もそんなロータリースイッチはなくて、12段が最大みたいですね。パルス式のスイッチと、電子回路を組み合わせているものがあるようです。)
インピーダンスの問題は、回路設計上の問題で、既にある機器を改造されるのですから変更はしてはいけません。
ましてや、それが解らずに改造されるのであればなおさらです。
回答ありがとうございます。
>そんなに気になるほど、小音量時(ボリュームを絞った時)に左右のバランスが悪いのですか?
>小音量時は、人間の耳は低音域や高音域で感度が悪くなりますよね。(有名なラウドネス曲線)
そういうレベルではなく、微妙に回すたびに音が左だけ、右だけになったりする状態です。
たしかにかなり小音量ではありますが、全周の1/10よりは大きく1/5~1/4くらいです。
本来なら不良品として交換してもらうべきかもしれませんね。
>5回路切替ぐらいでは、小音量時の切替は出来ても4段目の次は最大音量になるので、実用上使い物にならないのでは。
実際によく聴く音量はせいぜい5段階くらいですが、ご指摘頂いたとおり実用上問題があるので、上下に3段ずつくらいは加えるつもりです(そこは安価な抵抗で)。
私はここで紹介されている23段のスイッチを購入し、12段程度を使う予定です。
http://www.tachyon.co.jp/~sichoya/seiden/howtous …
>インピーダンスの問題は、回路設計上の問題で、既にある機器を改造されるのですから変更はしてはいけません。
なるほど。安心しました。
No.1
- 回答日時:
A1:
> "インピーダンスが変わらない"と音痩せしないというのは、どういう理屈なのでしょうか。
「音痩せ」というのは「客観的な現象」ではなく、単なる「主観、個人的感想」に過ぎませんから、「理屈」の説明は絶対に不可能です。
理屈でなくて「こじつけ」レベルの話であれば・・・
ボリューム以降の配線材やアンプ入力部は、アースに対して静電容量を持っているため、ボリュームの出力インピーダンスによって高域の減衰が生じます。
この減衰が「音痩せ」の原因の一つであると仮定すれば、ボリュームを低インピーダンス型にすれば、「音痩せ」も一定になる(なくなるわけではない)可能性があります。
また、一般に低インピーダンス型ATTの方が通常VRに比べ「低インピーダンス」で「摺動接点・抵抗体とも桁違いに高級」なので、「定」インピーダンスかどうかに係わりなく「音が良くなって当たり前」という可能性もあります。
A2:
> R1の値は、何を基準に設定するものなのでしょうか
1つは、ボリュームの後に繋がる「ケーブル等の静電容量」の大きさ。
もう1つは、ボリュームの前に繋がる「ソース機器(例えばDV-15等)の出力インピーダンス、というか許容出力電流」の大きさ。
但し今回の場合、R2が低抵抗なので前者は問題となりません。
(∵ボリュームの出力インピーダンスは、R1とR2の並列合成抵抗になるので)
後者に関しては、現行の通常の機器であれば600Ω程度の負荷にも耐えられるので、R1≧600Ωであれば問題は生じません。
但し、そのソース機器にとっても(原理的には)負荷が軽い方が出力信号を低歪みに出来るので、やたらと限界一杯まで低く(=600Ω)しないで、余裕を持たせて「10kΩ」位にしておきましょう・・・・というのが、お持ちのアンプを含めた「現代風の(普通の)高級アンプの設計思想」です。
これがもし、ソースとして真空管プリアンプのフォノ(EQ)出力を繋ぐ場合には、全く話が違ってきます。
特に昔の真空管プリの場合、EQ出力の「許容出力電流」は1mA未満のものが大半です。
(歪みの増大や出力電圧の低下を考慮すると、0.1mA以下が望ましい)
とすると、仮にEQ出力をピークで10V得たいならば、ボリュームのR1(正確にはR1+R2)は最小でも100kΩは必要・・・となります。
さっそくの詳しいアドバイスを頂き、ありがとうございます。
すると、今私の考えているP型・R1=9.1kΩ で負荷としても問題はないし、この回路・抵抗値だから"音痩せ"する(もっとRを低く/高くすると"音痩せ"しない)ということはないのですね。
安心しました。トライしてみようと思います。
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