10秒目をつむったら…

会社内部のみで使用する研修資料に、ネット上の「著作権有のデータ」を「引用」できるのでしょうか?
色々調べてみたのですが、難しくてよく理解できませんでした。

専門家の意見をお聞きしたいです。

A 回答 (2件)

>> 会社内部のみで使用する研修資料に、ネット上の「著作権有のデータ」を「引用」できるのでしょうか? //



著作権法32条の定める要件を満たすならば、問題ありません。

すなわち、

(1)適法に公表された著作物であること
(2)公正な慣行に合致すること
(3)目的上正当な範囲内で行われること
(4)適切な方法により出所を明示すること(48条1項1号)

です。このうち、(2)及び(3)に関連して、判例は、

(a)表現形式上、引用する側と、される側とが、明瞭に区別できること
(b)前者が主、後者が従たる関係にあること
(c)著作者人格権を侵害しないこと

が必要であるとしています。

(a)は、たとえば、被引用部分について字下げをするとか、括弧でくくるとか、枠で囲むとかいった方法で、自身の著作部分と明確に区別できる状態にすることを意味します。

(b)は、一般的に、質的、量的な両面から検討されるべきものと解されています。すなわち、被引用部分が主体となるような態様は認められず、自己の著作部分が主体で、被引用部分はその参照にとどまるべきということです。

(c)は、主に同一性保持権(20条)との関係が問題で、基本的にいっさいの改変、切除が認められません。たとえば文章の場合、意味内容が同じでも、句読点の位置を変えたり、誤字脱字を勝手に訂正してはいけません。ただし、長文を引用する場合に中略したり、写真やイラストの一部分のみを切り出したりすることは、一般に問題ないと解されます(切り出すことによって著作者の意図した表現を逸脱する場合は、侵害となり得る)。

また、(3)との関係で、原則として引用できる分量は一部分のみに限られ、例外的に、詩、短歌、俳句など全部を用いなければ意味がない場合に限って全部員用が認められると解されています。
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この回答へのお礼

大変参考になりました。
ありがとうございます。

お礼日時:2009/05/09 22:09

こういうご質問でいいか悪いかと訊ねられたら,まずお止めなさいとお答えしています.


こうした内部研修といっても,通常は単なる複製のことが多く,「引用」に該当することはマレです.
とは言え,著作権者による告訴に基づく公訴提起が必要なことが多く,それに甘える人もいる現状があります.
こうした研修資料は印刷されて研修生に渡ると,その先は不特定となりコントロールできなくなります.これもリスクです.おそらくそうした研修生は,あなたの著作権意識レベルよりは低いと推定されますから,印刷物として流通する恐れもあります.
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この回答へのお礼

大変参考になりました。
ありがとうございます。

お礼日時:2009/05/09 22:10

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