【大喜利】【投稿~9/18】 おとぎ話『桃太郎』の知られざるエピソード

基本的なところでつまづいてるのですが、「Yは不動産と金銭債権を持っているが、いずれについてもYの債権者Xから差押さえをうけている(なおXは担保権者ではない)」という文があるのですが、担保権者でない人から差押というところが理解できません。差押さえできるというのは、債務名義があるということで優先弁済権があるということではないのでしょうか。法律初心者なのでなるべくやさしく教えていただけると助かります。

A 回答 (2件)

 お手元に六法があれば,民事執行法のところを開いてください。



 第2章には「強制執行」とあり,第3章には「担保権の実行としての競売等」とあります。その上で,第2章の最初の条文である22条をみると,強制執行は債務名義により行うとあって,そこに確定判決や,仮執行宣言付判決などが並んでいます。しかし,ここには,「担保権」という言葉は一切出てきません。

 他方,第3章の最初の条文である181条をみると,担保権の実行による競売は,次に掲げる文書が提出されたときに限り開始するとあって,担保権の存在を賞する何とか,という文書が列記されています。

 このように,債務名義による競売と,担保権実行による競売は別のものとされています。

 質問にある「差押さえできるというのは、債務名義があるということ」までは正しいのですが,それが「優先弁済権があるということではないのでしょうか」というのは誤りです。債務名義があるということは優先弁済権があるということではなく,強制執行ができるということにすぎません。もし,他にも債務名義を有する人がいて,二重に差押えをかけてきたときは,その他人と平等の立場で,すなわち不動産の売却代金がお互いの請求債権額に達しないときは,請求債権額の割合によって弁済を受けることができるにすぎません。

 他方,担保権というのは,抵当権,質権,先取特権など民法で「担保物権」といわれるものが主なものです。これらの権利を有する人(担保権者)は,債務名義なしに競売の申立てをすることができ,その売却代金から,登記の順序など従って,高い順位の権利を持つ者から順に優先弁済(自分の債権の全額が支払われるまで他人の債権には配当がされない)を受けることができます。

 この2つの違いはよく認識してください。
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この回答へのお礼

即座のご回答ありがとうございます。
おかげさまで重要な部分を理解することができました。

お礼日時:2003/11/28 10:03

>債務名義があるということで優先弁済権があるということではないのでしょうか。



債務名義を持っている者と持っていない者では、持っている者の方が先に債権回収することができます。
その意味では「債務名義があるということで優先弁済権がある」と云って過言ではありません。
それでは、例えば、Yの不動産を差し押えしようとしている3人が居たとします。
Aは、その不動産に抵当権を設定しており、Bは債務名義を持っており、Cは持っていないとします。
その場合、Aは、その抵当権設定登記されている登記簿謄本があれば、即、競売できます。債務名義がなくて結構です。
Bも、即、競売できますが、配当はAに弁済した残りがあれば配当を受けることができますが、評価した時点で配当がなければ競売は取消しとなります。
Cは債務名義がありませんから即、競売はできませんが、仮に、Bの競売で配当終期までに債務名義を取り、配当請求すれば配当を受けることができます。配当額はAに支払った残りを、BとCの債権額の比率で分けます。ただし、残りがなければ無剰余取消しとなり配当はありません。
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この回答へのお礼

丁寧なご回答ありがとうございます。
例をあげていただいたおかげで理解がスムーズでした。

お礼日時:2003/11/28 10:04

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