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物理Iにおいて、外力によりバネが自然長より縮んでいる。
そこから、外力を0としてバネが勢いよく伸びていく。

そこで、そのばねは最終的には自然長になるのは分かりますが、その自然長を少しも越えずにピタッと自然長で止まるとして考えるんですか?

A 回答 (3件)

ANo.2です。



>質量が0のバネが滑らかな水平面上にあり、その一端は壁に固定されている。
>また、バネはその長さの方向にだけ伸び縮みするものとする。
>という状態のときのみ、バネを押し縮めて支えておき、そこからバネの支えを
>そっと外すと自然長を少しも越えずにピタッと自然長で止まる。

回答にも記しましたが、要になるのは、「質量が0」だという1点です!!

質量0の物体は、バネに限らず、運動方程式が
0・α=f
の形になってしまうので、どんなに小さな力を受けても、加速度αが無限大になってしまいます。つまり力が加わっている間は、瞬時に移動・変形し続けるということです。
同じことですが、まったく時間を要せずに、力が全く加わらない状態に落ち着くことを意味しています。くどいですが、質量が0だからこそ、こんな不自然・非常識なことが起こるのです。

質量=0という本質的な設定に較べたら、「滑らかな水平面上にあり、その一端は壁に固定されている。また、バネはその長さの方向にだけ伸び縮みするものとする。」
という設定は、状況を具体的にするために設けた付随的な設定にすぎません。そんなところに目を奪われてはいけません。


>それ以外の状態のときは、betanmさんの回答の通りということでしょうか?

betanmさんの回答は、「『現実のバネ』の挙動」を示しています。
現実のバネは質量を持っています。質量を持つバネの場合には、「質量=慣性」が有るわけですから、力が0になっても、そのときに速度を持っている限り、その後もその速度で動き続けようとするものなのです(これを慣性の法則といいます)。
ですから、質量の有る現実のバネは自然長まで伸びてきて、弾性力が0になっても、(それまで伸びる・或いは縮む方向に進んできた速度のため)そこで止まることができないのです。

設定のどこが"本質"なことで、どれが"付随的なことがら"なのかをきちんと腑分けできる目を養って下さい。今回は、「質量が0であるかどうか」と言うことだけが本質なことなのです。

以下は、言わずもがなのことかも知れませんが…

バネが伸びるときに、オモリを押すように伸びる設定をしました。
もし、バネ以外に何も無い状態だとしたら、縮んだバネは、手を離した瞬間に、(まったく時間を要せずに)自然長に伸び、それでピタッと止まります。
その、時間を要せずに伸びていく過程なるものを説明するのはなかなか困難なので、わざとオモリを押すという設定をしたのです。これなら、有限の時間で伸びますし、速度も無限大などという非常識なことを考えなくて済みますからね。こうした設定は、できるだけ違和感を抱かないで事態を考えるためだけに設定されたもので、付随的なことに過ぎないのです。
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この回答へのお礼

丁寧で詳しい回答ありがとうございます。

自然長ぴったりに止まるのは、質量が0のときだけですね。分かりました。

物理Iにおいて、慣性は考えるみたいですね。

まだまだ初学者なので、たくさん問題を解いて精進していきます。

お礼日時:2012/04/10 11:01

現実のバネを考えていますか? それとも、質量0の理想的なバネを考えていますか?


それによって、答も違ってきますよ。
 
ここでは質量が0の、理想的なバネだったとしたら… ということで考えてみましょう。

バネに限らず、物体に働いている力Fと、質量mと、加速度αとの間には、ニュートンの運動方程式が成立します。
m・α=F
です。αとFは大きさと向きを持った量ですが、向きについては重要なことが言えます。それは、「αとFとは必ず同じ向きになる」ということです。
 
さて、別の、厄介で本題とは無関係な障害を避けるため、問題を次のように設定してみます。
 
バネは滑らかな水平面上にあり、その一端は壁に固定されている。バネはその長さの方向にだけ伸び縮みするものとする。バネを押し縮めて支えておき、バネの、自由に動ける端に、オモリを置く。
バネの支えをそっと外すと、バネが自然長に戻るまでの間、バネはオモリを押して伸びていくが、バネが自然長になった後、バネの自由端の運動はどうなるか?

バネが自然長になるまでの間は、バネはオモリを押し続けますから、オモリの速さはどんどん増していきます。
(また、バネの自由端はオモリを突き抜けることはないので、その速さはオモリの速度と完全に一致しています。)
バネが自然長に達する直前のオモリの速度がVなら、バネの自由端も速度Vですね。

さて、この後の運動を考えます。バネが自然長になった直後の、極々短い時間での運動を考えます※

オモリはもちろん、バネも惰性(慣性)で動き続けたと仮定しましょう。つまり、自然長を超えてホンの少しだけバネが伸びる(バネの自由端が、速度Vで進み続けた)と仮定するわけです。
ホンの少しだとは言え、バネは伸びた状態になるのですから、Vと逆方向に弾性力fを受けます。ブレーキが掛かるわけです。その力fによる加速度をβとすると、バネの質量は0ですから、運動方程式は
0・β=f
となります。これは βの大きさ=無限大 でないと成立しません。バネは無限大の加速度を、fの向き(つまり、Vと逆向き)に受けるわけです。速度と逆向きに無限の加速度を受けるわけですから、速度はあっと言う間に逆向きに無限の速さになってしまうはずです。猛烈な速さで縮みだすわけです。
自然長を超えて、(極々わずかな)長さだけ伸びた瞬間に、無限の速さで縮み始めるのです。これは、伸びる間もないということですよね。つまり、「バネが自然長を超えて伸びる」と仮定したことに無理があったわけです。ですから、バネは自然長に戻った瞬間に、動きを止めてしまうと考えるのが妥当だろうということです。自由端が止まってしまうなら、バネがこの後伸びることも縮むこともないので、力を受けませんから、バネは自然長のままの状態を保つことになります。

はい、答が出ました。「バネは自然長に戻った瞬間、動きをピタッと止めてしまう」です。
とても不自然ですね。それは、質量0という設定に起因しています。
理想的な状態を考えることは、良く行われることですが、時に、このような不自然な結果をもたらすこともあるのです。

※ この後は、オモリとバネは無関係になりますから、オモリのことは、忘れてしまって構いません。オモリは、バネが自然長に戻るまでの有限の時間での運動が自然に見えるように導入しただけなのでした。
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この回答へのお礼

詳しく分かりやすい回答ありがとうございます。

物理Iにおいて。
質量が0のバネが滑らかな水平面上にあり、その一端は壁に固定されている。また、バネはその長さの方向にだけ伸び縮みするものとする。

という状態のときのみ、バネを押し縮めて支えておき、そこからバネの支えをそっと外すと自然長を少しも越えずにピタッと自然長で止まる。

それ以外の状態のときは、betanmさんの回答の通りということでしょうか?

度々恐縮ですが回答お願いします。

お礼日時:2012/04/10 02:19

自然長を少し超えて伸びます。

そしてまた自然長を少し超えて縮みます。
その繰り返しでだんだん越える長さが小さくなり、最終的に自然長で動きが止まります。

これは自然長に戻るまでの距離の間、ずっと伸びる方向に力が働く(弾性力)からです。
自然長を超えると、今度は縮む方向に力が働きます。

ばねには内部損失があって、運動エネルギーは100%伝達せず、熱や音になって出てしまいます。
で、だんだん動きが遅くなり力のつりあった位置(自然長)で止まります。


自動車の車体とタイヤは、ばねとショックアブソーバーでつながれています。
路面からの衝撃をばねが吸収し振動運動に変えることでショックを少なくします。
このときばねだけだと、振動が収まるのに時間がかかりいつまでも揺れている状態になってしまいます。
そこでショックアブソーバーはその内部損失で振動エネルギーを吸収し熱に変えて放出します。
こんな働きにより車は快適に走行できます。
原理は上の場合と同じです。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。

車を快適に走行できることに役に立っているんですね。

なるほど、物理Iにおいても自然長を越えたり越えなかったりする動き(=バネの伸び縮みの動き)を考えるんですね?

お礼日時:2012/04/10 02:02

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