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トルクメニスタンの天然ガスのパイプラインについて、
以下複数ですが、ご存知の方教えてください。

1.トルクメニスタンからイランへ抜けるルートと、アフガニスタンを通って
  パキスタンへ抜けるルートとのどちらを採用するかで、パキスタンと
  イランの両国が競り合っていましたが(タリバンが登場した20年ぐらい
  前?)、その後、パキスタンルートは、アフガンがああいった状況なので
  採用されなかったんでしょうか? また、イランルートも調べた限りでは
  作られてなさそうで、代わりに中国のほうに抜けているんでしょうか?

2.角度が違う質問ですが、仮にトルクメニスタン→アフガニスタン→パキ
  スタンというルートが採用されたとしても、パイプが通過するだけのアフ
  ガニスタンに経済的恩恵は何もないのでしょうか? 物理的な財の貿易
  では、アフガニスタンに関税の収入など恩恵をもたらすのでしょうが、天
  然ガスの場合は、間に入る国にどういった恩恵が考えられるのでしょうか?

A 回答 (1件)

1.について・・・



トルクメニスタンからイランへのパイプラインは1995年に両国間で建設する事が調印され1997年に完成しています。
このパイプラインでは現在120億立方メートルのガスが輸出されていますが、来年には140億立方メートルに拡張される予定です。

トルクメニスタンからアフガニスタン、パキスタンへのパイプラインはさらにインドへと繋がるTAPIパイプラインとして建設される事が2010年12月に政府間の枠組みで合意、調印され、現在、幾つかの企業とも契約が交わされ、どんどん建設に向けて準備が進んでいる状況です。
これまではアフガニスタンが酷い紛争状態だったためパイプラインの話は足踏み状態でしたが、ようやく動き出した模様です。
また、実現するかどうかは分かりませんが、このTAPIパイプラインをウズベキスタンやカザフスタンに繋げようという話も出ている模様です。

トルクメニスタンと中国を繋ぐパイプラインも2009年に完成しています。こちらはウズベキスタンとカザフスタンを経由して繋がっておりCAGPパイプラインと呼ばれています。現在このパイプラインは300億立方メートルの輸出能力ですが、2014年には400億立方メートルまで輸出能力は拡張される予定です。


2.について・・・

このTAPIパイプラインを通じてアフガニスタンもパキスタンも天然ガスを輸入するそうです。
また、2010年の国家間の調印時点では税率までは決まっていませんが、関税がかけられる事は決まっておりアフガニスタンやパキスタンはそれを受け取ります。
その他にパイプラインを通過したガスの量に対して通過料が入ります。
これはどこの国のガスパイプライン・石油パイプラインでも同様です。
例えばロシアは数年前の時点ではパイプラインを使ってウクライナ経由で輸出するガスに関して1000立方メートルあたり年間1.7ドルの通過料をウクライナに支払っています。
ガスは年間100億立方メートルとか200億立方メートルとかの莫大な量がパイプライン通過しますから、パイプラインの通っている国は物凄い収入になります。
また、パイプライン建設の際には地元企業が受注したり下請けとして受注したりしますし、建設後も関連施設の維持管理が必要ですから雇用も生まれます。
また、こうしたパイプライン建設が呼び水となって新たな投資を呼び込める事もあります。

ですからアフガニスタンもパキスタンも関税の他に莫大なガス通過料を貰い、国内では新たな雇用も生まれるでしょう。

なお、国によってはこうした通過料を現物(ガス)でもらう事もあるので、もしかしたらアフガニスタンやパキスタンもそうするかもしれません。
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この回答へのお礼

お聞きしたい点がすべて、完璧にクリアになりました。
ほんとうに有難うございました。

お礼日時:2012/06/01 20:30

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