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こんにちは。

最近、コルセットを締めていて、中学時代の歴史の授業を思い出しました。

その先生が、おっしゃるには
「くびれが重要とされていた時代、コルセットで締め上げるだけでは駄目。
肋骨を減らしていた。」
っておっしゃったんです!!

こ、これは手術等で取り除いたのでしょうか・・・?
(その時代に、そんな手術ができたのでしょうか?とても、無理な気がします)
それとも、小さい頃からコルセットで締め上げていたせいで、成長しなかった?
はたまた、先生が大袈裟におっしゃっただけでしょうか。


小説を読むと、
コルセットは男性の方が力があって締めるのが上手い。
何て書いてあるものもあり・・・。
私は母や姉に締めてもらいますが、着物の帯以上に苦しいです。
やはり、成長なかった。という意味でしょうか?

A 回答 (1件)

 


>「くびれが重要とされていた時代、コルセットで締め上げるだけでは駄目。
>肋骨を減らしていた。」

それは先生の勘違いか、勝手な空想でしょう。学校の先生の言うこと、何でも正しいのではありません。嘘出鱈目を平気でいう「自称教師」も大勢います。

「くびれが重要とされていた時代」というのが、表現として不適切です。

男女ともにそうなのですが、衣装において、ウェストや腰の部分の輪郭が明確に現れないような衣装では、コルセットや、その元の補正下着等も不要であったのです。衣装において、胴の部分でぴったりと身体の輪郭を表現するような衣服が出現すると、それに応じて、胴の部分の輪郭を望ましい形に補正する下着として、コルセットの原型が、西欧だと、14世紀頃に現れます。

コルセットが女性用の胴部補正下着として盛んに使われるようになるのは、16世紀頃から、ファーズィンゲールと呼ばれる、フープスカートの先駆に当たる、腰の下の部分で、釣鐘型に広がったスカートが流行してからです。

このスカートだと、腰の部分の輪郭が外部に明瞭に出、また胸の当たりから、ファーズィンゲールの上部までのあいだの胴部分の曲線が滑らかな方が、確かに美しく見えるのです。

コルセットあるいはそれに相応する下着は、古代からありますが、胴部の輪郭を作り出す補正下着としてのコルセットは、このようなスカートの流行と共に一般になります。

初期のコルセットは、鯨の骨(弾力があり丈夫)とか鋼鉄の芯などが入っていて、輪郭を無理矢理造るというものでした。単に、ウェストを細くするのが目的ではなく、バストからウェストにかけての輪郭を形成する下着だったのです。従って、かなり分厚い生地などを使っていました。

現代、コルセットと呼んでいるものは、ウェスト・ニッパーとほとんど同じで(というか、ウェスト・ニッパーと現代の美容用コルセットは同じものです。妊婦用のコルセットはウェスト・ニッパーとは別ですが)、昔のコルセットとはかなり異なっています。

>こ、これは手術等で取り除いたのでしょうか・・・?
>(その時代に、そんな手術ができたのでしょうか?とても、無理な気がします)
>それとも、小さい頃からコルセットで締め上げていたせいで、成長しなかった?

二十世紀になるまでは、外科医学がそれほど進歩していません。従って、戦争で負傷したとか、怪我をしたとかの理由で、内臓にまで及ぶ手術をする場合、出血の問題や、何よりも、殺菌がうまく行えないので、化膿が発生し、たいへん危険でした。従って、肋骨を外科的方法で除去するなどは、まずありえません。

カトリーヌ・ド・メディシスは、ウェストが50cmだとか、40cmだったとか言われていますが、これは、かなり幼い少女の頃から、コルセットを使って、補正していたからで、中国の纏足もそうですが、相当な痛みがありますが、無理に「成長を抑える」ということは、外部から制限を加えれば、かなり可能なのです。

(中国の纏足は、20世紀の初めでも、まだ行われていましたが、足の骨が正常に発達しない結果、「小さな足」というより、「小さな球のような形の足」です。この場合、不自然すぎる力や制限を加えるので、足の骨に変形が起こります)。

女性の体型を考えれば、男性と違い、元々肩幅は狭く、胸郭は小さいのが普通です。男性は元々胸郭が大きく、更に筋肉の発達があり、腹筋もまた発達していますが、女性の場合、ウェストの部分は、脂肪があります。

胸郭を構成する肋骨は、下の部分の幾本かは、左右の骨が、背後の脊椎から伸びて、身体の前で接合せずに分離しています。従って、少女の頃から、ウェストを締め付け、肋骨の下の骨も含めて細くなるよう補正し続けた場合、肋骨の形状自体で、細い胴が構成されます。

20世紀になって、外科医術が進歩し、胸部が関係する疾患について、肋骨を必要上、部分的に切断・除去するような手術法が可能となると、美容整形に適用され、胴部を細くするため、肋骨の除去というような手術も可能になりましたが、19世紀より以前だと、そんな手術は危険過ぎて、問題外です。

18世紀までは、西欧で、声が美しく(ボーイソプラノ)、歌唱力のある聖歌隊の少年などを、「去勢」して、カストラート(去勢歌手)を造るという手術は合法的に行われていました。この場合、12歳程度の少年に対し、去勢手術を行いますが、古代の宦官を造るための去勢手術とは違い、カストラートの場合、「声変わり」を防ぐのが目的でしたから、睾丸よりのアンドロジェン等のホルモン分泌を停止させればよいので、睾丸を摘出することもなく、性ホルモンの分泌が不能なように、経路に「切り込み」を入れるような手術でした。

この場合も、化膿とか出血の危険性はありましたが、まだ安全とも言える手術でした。ただ、男性ホルモンの分泌を止める結果、バルザックの『サラディーヌ』に出てくるように、第二次性徴も含め、去勢歌手は、外見上、女性の見かけになりました。

肋骨の外科的除去などは、危険過ぎて、20世紀以前では、実行できなかったし、したという話もないでしょう。子供の頃から、補正して、細くする方が、合理的かつ簡単であったとも言えます(特に、身分の高い女性の場合)。(外科手術は、19世紀だと、疾病においてどうしても必要な場合、行いましたが、生命の危険が伴うものでした)。
 
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この回答へのお礼

大変、丁寧に答えて頂き、ありがとう御座います。
確かに、膨らんだスカートには、ウエストのラインが気になります。
カストラートについて、興味がでてきました。調べてみたいと思います。
本当にありがとうございました。

お礼日時:2004/01/16 21:54

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