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ソルトコーディネーターに聞いた!毎日の料理で美味しく塩分を抑えるテクニック

ソルトコーディネーターに聞いた!毎日の料理で美味しく塩分を抑えるテクニック料理の決め手となる重要な調味料といえば「塩」。料理には必要不可欠な塩だが、過剰に摂りすぎると、高血圧になり疾患を引き起こす可能性があるのでは……と不安になる人もいるだろう。「教えて!goo」にも「塩分とりすぎ?」という投稿があった。確かに塩はほとんどの料理に入っているが、どのくらいの量を摂取すればよいのか把握できていない人も少なくないのでは。そこで今回は(社)日本ソルトコーディネーター協会の代表理事を務める青山志穂さんに塩の活用方法について教えてもらった。

■人間の身体を正常に保つ塩分


日常的に口にする塩が、身体や細胞にどのような影響を与えるのかは知っておきたいところだ。まずは塩が持つ人体への働きについて聞いてみた。

「体液には0.9%の濃度で塩分が含まれており、それによって細胞内外の浸透圧が保たれ、細胞が正常に活動することができます。胎児が育つ羊水は太古の海とほぼ同じ成分ともいわれており、妊婦は体内に海を抱えて生きているといえるでしょう。塩分は体内では作り出せないため、その海を正常に保つために、適度な塩分を摂取することが欠かせません。薬ではないので免疫力の向上に直接繋がるようなものではありませんが、体質にあった塩を適量摂取することで健康維持に役立ちます」(青山さん)

塩は、適切な量を守ればむしろ健康の向上にも役立ってくれるという。安易に塩分カットや無塩にすればよいというわけではなく、適度な量を摂取することが大切である。

■塩分を調整するなら加工食品はNG?


適度な塩分摂取が重要なことはわかった。しかし、実際に料理をする際には、どのように塩の量をコントロールすればよいのだろうか。

「もっとも気をつけたいのは、複合調味料や加工食品に含まれている隠れ塩分です。たとえば、市販のスープの素は、半分以上は塩でできています。基本的に、塩分をコントロールしたいなら、加工食品や複合調味料は避けましょう」(青山さん)

また、塩の使い方や種類を変えるだけでも摂取量の調節は可能になるという。

「食材や料理にあわせて塩を選んであげると、少量の塩でもしっかりと効きますし、素材の良さを引き出してくれます。塩100g中のナトリウム含有量が高ければ、よりしょっぱさを感じます。そのため、味がはっきりした食材や料理には、ナトリウムの多い塩を使い、味が淡泊な食材には、ナトリウムの少ない塩を選ぶとよいでしょう。塩は溶けると塩味が薄くなってしまいます。調理段階では必要最低限、もしくは無塩で調理を行い、食べる時にぱらぱらとかけるのがおすすめです。舌に直接塩があたるのでしっかりとしょっぱさを感じられます。食材や料理に適した塩を使うことでいろいろな味を楽しむことができるのです」(青山さん)

全ての食材に同じように塩を振りかけるのではなく、食材ごとに塩の量を調整したり、塩の種類を使い分けてみてもよいだろう。
 

■塩分を抑える調理法


麺料理や揚げ物など、食卓で人気のメニューはつい塩分が多くなりがちである。できるだけ塩分を抑えて味付けをする方法も教えてもらった。

「塩麹などの発酵調味料を活用するとうまみが増し、さらに塩分量を減らすことができます。ナトリウム以外のミネラルを多く含んだ『水塩』を味付けに使用するのもおすすめです。ハンバーグは、塩麹で味付けしてソースは使わない。唐揚げは、下味漬けを塩麹や水塩でして何もつけない。とんかつは、ソースではなく塩をぱらぱら振りかけて食べる。サラダは、塩とオイルでドレッシングを作るといった方法があります」(青山さん)

発酵調味料を使用したり、ドレッシング類を自分で作るというちょっとしたひと手間だけで、塩味をしっかりきかせながらも塩分を調節できるのはありがたい。では、外食時は、どうすればよいだろうか。

「外食や加工食品で済ませるような、自分で調理をしない食事の場合は、ナトリウムの排出を促進してくれるカリウムを多く含む食品を同時に摂取すると良いです。野菜や果物にはカリウムを多く含むものが多く、摂取しやすいものだと、きゅうりやバナナなどがあります」(青山さん)

たかが塩といっても、実は種類も数多くあり、日本に流通しているものだけでも4,000種類を超えるという。自分にあった塩やナトリウム含有量の少ない塩、または多い塩を探し、塩分量を調節した料理に挑戦してみるのもよいだろう。


●専門家プロフィール: 青山志穂
2008年に沖縄に移住し、塩の専門店「塩屋」入社。数年をかけて日本初のソルトソムリエ制度(社内資格制度)を立ち上げる。 2012年に独立し、(社)日本ソルトコーディネーター協会を設立。同協会の代表理事を務める。著書に『日本と世界の塩の図鑑』(あさ出版)など。
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