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高分子の数平均分子量を求める浸透圧法で正確に測定できる分子量に上限(100万未満)と下限(1万以上)が存在する理由は?

教えてください。

A 回答 (1件)

回答が付かないようなので、敢えて回答します。



次の総説の頁1133の<4.ふつうの浸透圧計>に
次の記述があります。
<高分 子溶液 の高粘性のため平衡圧 に達す るのに長時間
を要す ることと,低分子量 成分が膜を透過するおそれの
あることが測定上の重要 な問題点であ る。 >

これを更に解説すると、次の様になります。
浸透圧は溶液中の溶質分子の数だけで決まる性質です(束一的性質)。
溶液の(g/dL)単位の濃度が同じ場合は、分子量が小さい(分子数が
大きい)程に浸透圧が高く、分子量が大きい(分子量数が小さい)程に
浸透圧が低くなrます。

<測定できる分子量に上限(100万未満)>が有るのは、1)分子量が
大きいために浸透圧が低くなり測定精度が悪くなる、2)高粘性のため平衡
圧に達するのに長時間を要する、3)超高分子量の高分子物質を各分子鎖が
孤立した状態で溶液中に溶解させる事が困難になる、等が理由です。

<下限(1万以上)が存在する理由>は、高分子物質は分子量分布を
有する為に、いわゆる「下限」以下の分子量の物も有り、それらが半透膜を
通過してしまい、浸透圧の値に誤差を生じさせるが理由です。


大昔、光散乱法とGPC法で分子量・同分布測定をやった事がありますが、
浸透圧法での測定経験は有りません。
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