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バイオ医薬とよく耳にしますが、バイオ医薬ってどのように作られているのでしょうか。また、バイオ医薬は普通のお薬と違うのでしょうか。

教えてください。
よろしくお願いいたします。

A 回答 (4件)

まず,「バイオ医薬」の定義は意外と複雑です.医薬品規制当局(医薬品の許認可を司る行政機関.日本であれば厚生労働省)はバイオ医薬を「生物学的製剤」,「生物薬品(バイオテクノロジー応用医薬品/生物起源由来医薬品)」という範疇で定義し,以下のような品目を挙げています(アメリカでもEUでもほぼ同じ).



・治療用毒素
・抗毒素血清(破傷風,ハブ毒など)
・ワクチン(微生物,DNA,腫瘍に対する)
・アレルゲン(アレルギー検査用)
・モノクローナル抗体(抗TNFα抗体etc.)
・バイオテクノロジー応用医薬品・組み換えDNA技術応用医薬品(多数.ホルモン,造血因子,血液凝固因子,サイトカイン,インターフェロン)
・血液・血液成分由来医薬品(血液凝固因子,γグロブリンetc.)
・血液(輸血用血液)
・ヒト由来細胞・組織加工医薬品(乾燥硬膜,移植用骨組織など)
・異種動物組織由来医薬品(組織から抽出したホルモン)
・体細胞治療(ES細胞,再生医療)
・遺伝子治療用医薬品
・クローン技術による製品
・トランスジェニック動植物由来医薬品

ご質問にある「バイオ医薬」は,たぶん「バイオテクノロジー応用医薬品・組み換えDNA技術応用医薬品」に相当すると思われ,具体的にはNo.1の回答者の方が答えられているようなタンバク製剤,モノクローナル抗体が相当すします.

作り方をごく簡単に書くと,培養細胞や細菌に目的とするタンパク質の設計図であるDNAを組み込んで,それを作らせ,精製するという手法になります.

ちなみに,No.2回答者の方が述べられている天然物由来の低分子医薬品,あるいは発酵法により製造された合成中間体に由来する低分子医薬品は,医薬品規制当局の「バイオ医薬品」の規制対象には該当しません.
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。

以前、原因不明の病気で医師からさじを投げられる前に投与されたお薬、ガンマグロブリンが入っておりました。あれはゲノム創薬だったのですね。

ゲノム創薬の種類をご丁寧にご回答くださって感激です。ありがとうございます。

お仕事はお薬を作っていらっしゃるのでしょうか。とても夢のあるお仕事ですね。

多くの人が人生の質を向上できるお薬を創ってくださる事をお祈りしております。

ありがとうございました。

お礼日時:2005/01/27 12:37

バイオ医薬品は結局のところ、バイオを使った医薬品というだけです。


対比する言葉と言えば天然物医薬品とか、化学合成医薬品とかかな?
まぁ広く言えば生物を使った方法全般になるので…。

まだ出てない回答としては、ヒトモノクローナル抗体をつかったものとか。あーでも細胞に作らせる点はおんなじか…。

効果の程においては、結局のところ、みんなが言うほどの既製品との差はないかな、と思う今日この頃。
というか、天然物にしても化学合成品にしても最近はスクリーニングで初期段階から分子標的薬として開発してることが多いですからねー。
化学合成品にしても側鎖の一部をほんの少し、変えただけのやつをそれこそ無限に用意して効果を比較したりしてますしね。下手するとバイオよりも選択性が高い場合もありますよ。

というか、結局、薬の開発目的に合った効果なんですよ。安価に大量に、を目的のこともあるし、より副作用が少なく、とか。

だから一概にバイオ医薬品はこうだ!ここが違う!というのはいえませんね。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。お礼申し上げるのが遅くなって申し訳ありません。

既製品との差はないのですか。。。既製品とは言葉どおりもうすでに出ているお薬の事ですよね。

う~ん。。。ではなぜコストもかかるバイオに力を入れられるのでしょうか。ものめずらしいから?幅広く対応できるお薬の開発法だからでしょうか。。。でも、バイオ以外のほうが選択性が多いのですよね。。。
う~ん。。。勉強します。

お礼日時:2005/01/27 12:31

医薬に関しての素人が,バイオ医薬品を一口で説明することは困難ですが,要点のみ。



現在発売中のバイオ医薬品は,大きく分けて二つの手法を利用します。
(1)遺伝子組換え法と(2)細胞等の培養法です。

例えばヒト成長ホルモンで説明しますと,武○薬品の最新の製造法は,ヒトの成長ホルモンを造る遺伝子(DNA)を大腸菌に入れますと,大腸菌はヒトの成長ホルモンを産生します。それを少し加工して医薬品とします。
これは,(1)の手法と(2)の手法を併用したものです。

もう一つエリスロポエチンといった造血ホルモンがあります。キ○○ビールがいち早く開発した手法は,ネズミの卵巣細胞にヒトのエリスロポエチンを造る遺伝子を入れまして,その細胞を細胞培養します。
これも(1)と(2)の手法の応用です。

「バイオ医薬は普通のお薬と違うのでしょうか。」効果の比較等は専門家にお任せしますが,上記で説明したものも,昔は極微量しかヒトでは産生されないものですから,薬として使用することが殆ど不可能でした。

ヒト成長ホルモンもスエーデンから輸入しましたヒトの遺体から取り出しました下垂体から抽出していました。目の玉が飛び出す程高価で手に入らないものでした。ですから小人症の子供達がすぐに治療を打ち切られ,涙ぐみながら病院を後にしていった姿が今でも忘れられません。

長くなりましたが何かの参考になりましたなら…
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。お礼申し上げるのが遅くなって申し訳ありません。

お薬を希望されている方に渡したくても渡せない研究者の涙も見られますね。慈善事業じゃありませんものね。これが現実ですね。

これから倫理的な問題も大きく関わっていくのでウsね。

もっと深く勉強してみたいと思いました。ありがとうございました。

お礼日時:2005/01/27 12:25

どのように作られているかについて、


出来るだけ分かりやすく説明しますと、
例えばAという病気にかからない特異体質な人が居たとします。その特異体質でAに掛からない人の遺伝子、つまりその人の設計図を解析してどういった理由で特異体質なのか解析します。
そうすることによってなぜ、Aに掛からないその原因が分かります。
原因が分かれば、後は同様の作用を示す他の物質を探すことが出来るわけです。
その結果生まれるのが、honey-hiro様が質問されているバイオ医薬なのです。
では今までの薬と何が違うのかと言いますと、
例えば、1+1=○の、○の部分が薬の効き目だとしますと、今までの薬は2.0356…みたいに効き目が弱かったり、人によって効きが悪かったり、また.0356の部分が副作用として出ていた訳ですが、このバイオ医薬は2.000000001…のように限りなく2近いわけです。つまり副作用も少なく、多くの人に非常に良く効きます。
ここまで言うと素晴らしい薬のように聞こえるかもしれませんが、今までの薬とバイオ医薬とは決定的な差があります。
それは値段です。
とにかく滅茶苦茶高いのです。
実はそれが日本の医療保険制度を圧迫するほど高いのです…。
バイオ製薬に関しましては、素晴らしい利点のほかに、
他にも大きな問題も内包しておりますので、
もし興味がありましたら調べてみてください。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。お礼を申し上げるのが遅くなって申し訳ありません。

コストがかかるし、倫理的な問題もあるのですね。人間が人間を支配できるようになる。。。怖くもあります。

でも、多くの苦しんでいる方が救われる可能性も高いのですね。

遺伝子が分かったからオールオッケーではなく、その背後に潜む問題もあるのですね。考えたいと思います。

遺伝子を知ることがすべてしあわせに通じない。。。

これからの未来の希望でもあり、怖さでもある。

勉強します。

お礼日時:2005/01/27 12:16

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